2015年12月15日(火)朝日新聞朝刊2面の連載記事「ひと」は、第70回甲子園ボウルで5年ぶりに「アメフト学生日本一になった立命館大の主将」でした。なるほど!と思う、よい記事でしたので、その一部だけですが紹介させてください。


『(前半略)チームを根本から変えた。


服装、あいさつに授業態度、「尊敬、応援される集団になろう」。遅刻やサボりは許さず、朝の授業15分前にキャンパス内の噴水前に集まり、点呼をとった。(中略)


「祖母の教えは「人からされて嫌なことはするな」。だから、部員に厳しく言う前にまず自分を律した。(後半略)』


あいさつを大切にする運動部があることは、私も時々聞きます。しかし、服装や授業態度まで、100名を越える部員(約150名かな)全員の自覚を促すということは、並大抵のことではなかったでしょう。練習開始の15分前の点呼ならわかりますが、朝の授業開始15分前に集合・点呼とは、私は聞いたことがありません。


アメフト部員たちが、授業に遅刻したりサボったりせず、服装や授業態度まで「尊敬・応援してもらえる集団」になるため、文武両道がんばる姿勢になることで、何が変わったのか想像してみましょう。おそらく、どんなハードな練習も一丸となってあきらめず、チームの結束力も一段と高まったことでしょう。同時に、アメリカンフットボールをできること(支援・応援してもらえること)に感謝する心や、何事にもおごり高ぶらない謙虚な態度が、チーム内に浸透していったのではないでしょうか。


まずは、図書館や朝日新聞デジタル版などで、その記事を全文読まれることをオススメします。この2015年の立命館大学アメフト部主将の実践と、2014年に学生日本一になった関西学院大学アメフト部主将の、以下の実践も合わせて、新入生・新入部員を迎えるこの時期だからこそ、さまざまな運動部・文化部の顧問・主将・副主将だけでなく、すべての部員のみなさんにとって、きっと参考になるのでは、と思いました。


こうして、立命館大パンサーズは関学大の関西リーグ6連覇を阻み、甲子園ボウルでは、東日本代表の早大に勝って大学日本一になりました。2016年1月のライスボウルでは、社会人代表のパナソニックと互角に闘い、惜しくも3点差で再逆転負けしました。しかし、逆転してから終盤までリードし、最後はパナソニックにスペシャル・プレーを出させるなど、学生代表も社会人代表に十分対抗できることを証明してくれました。終了間際の判定ミスがなければ、立命館大は5ヤード前進してプレーできたわけで、そのフィールド・ゴールが決まっていたら同点になっていたかも・・なんて文句も一切言わず、最後まで「尊敬、応援される集団」であり続けてくれました。この悔しさをバネに、今後もいっそう精進してくれるものと期待しております。


関連記事
関学大アメフト部主将が実践する「日常生活の工夫」には、私たちも学ぶべきことがあります
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898538/


by takaboo-54p125 | 2016-03-26 05:14 | 文化・スポーツ

かつて、京都の宵々山コンサートのエンディングは、たしか「想い出の赤いヤッケ」という静かな曲だった記憶があります(間違っていたらm(_ _)m)。この歌も、みんなで歌うのにはいい歌だと思います。でも、私個人としては1人で聴くのには、ナターシャーがLP「107ソングブック 山と川 フィールドフォーク編」の中で、ハモっている「わたしの子どもたちへ」・・岐阜県東濃地方を拠点にしつつ、フィールド・フォーク・グループCome Togetherのリーダーもされていた笠木透さんの曲「私の子どもたちへ」が、最も心にしみました。世界中のお父さんへのメッセージ・ソングでした。今は、福島県のみなさんの切なる願いを代弁している歌に聞こえます。


1,生きている鳥たちが 生きて飛び回る空を


 あなたに残しておいて やれるだろうか父さんは


 目を閉じてごらんなさい 山が見えるでしょう


 近づいてごらんなさい こぶしの花があるでしょう


2,生きている魚たちが 生きて泳ぎ回る川を


 あなたに残しておいて やれるだろうか父さんは


 目を閉じてごらんなさい 野原が見えるでしょう


 近づいてごらんなさい りんどうの花があるでしょう


3,生きているきみたちが 生きて走り回る土を


 あなたに残しておいて やれるだろうか父さんは


 目を閉じてごらんなさい 山が見えるでしょう


 近づいてごらんなさい こぶしの花があるでしょう


LP「107ソングブック」は確か11枚でしたが、4枚だけ買うことができました(予算の関係で)。その中の1枚が「山と川」でした。「私の子どもたちへ」は、次のYouTubeで聴くことができます。上のほうはナターシャーの歌声ですが、下のほうは作者である笠木透さんの歌声ではないでしょうか。笠木透さんと言えば「わが大地の歌」のほうが有名かも知れませんが、かつて学生時代、池袋界隈でのコンパで、尊敬するO先生がアカペラで歌っておられた「私の子どもたちへ」が忘れられません。


私の子供達へ −お父さんの子守唄− ザ・ナターシャー・セブン

https://www.youtube.com/watch?v=f5z_3ZMxPH8


私の子どもたちへ(笠木透さんの歌)

https://www.youtube.com/watch?v=uBYlnReBDDg




by takaboo-54p125 | 2016-03-19 05:11 | 音楽

どちらも新聞記事ですが、3、11を前にして、改めて紹介させてください。


まず、読売新聞2015年5月9日31面に「彦根東高新聞部 東日本大震災の特集を始めて5年目に入った。・・」という4段の大きな記事が載っていました。記事では、彦根東高新聞部は特集を続けることに迷い悩みながらも「先月末、4回目の震災復興支援特集号を発行した。」と書いてありました。また、「新聞の社説に当たる1面の部説には『無関心と無知は復興の最大の妨げとなる』と主張・・」と、特集を続ける主旨(現地取材で聞き取りをする中で見えてきたこと)も紹介していました。


次に、朝日新聞2015年5月9日2面の「ひと欄」では「原発事故被災地に移住した作家 柳美里さん」を紹介していました。記事には「先月・・福島県南相馬市の借家に運び込んだ。・・売れっ子の芥川賞作家がなぜここに?」とありました。そして、「祖国を捨てた祖父(弾圧を逃れて)、母の語った集落の喪失、帰郷できない原発事故被災者‥‥。在日3世の自分にとって、故郷とは何なのか。『通うのでなく暮らしながら考えたい』。鎌倉の家を売り、退路を断って。」と結んでました。


それぞれの立ち位置は違いますが、作家として、高校新聞部として、今できることを真剣に考えて実行されているという点では、一致するのではないでしょうか。偶然にも同じ日に、偶然にも2つの新聞記事を読んだだけの私にできることなどは、はるかにちっぽけで、お恥ずかしい限りですが、せめて紹介させていただけたら、と思いました。結果として置き去りにされている被災者の方々の現実に無関心・無知であってはならない、被災者の方々のお気持ちを決して忘れてはならないと、柳美里さんと彦根東高校新聞部さんから教えられました。


今、人々の暮らしの基盤を1日も早く何とかしなければならない福島県・宮城県・岩手県などでは、近い将来の人口減少というわが国全体の課題についても、先行する形で取り組んでおられ、私たちが具体的に学ぶことはとても多いと感じています。


また、以前、当ブログでも紹介した、チェルノブイリ原発事故で医療支援をされていたお医者さん鎌田實さんの、絵本「ほうれんそうは ないています」(ポプラ社)が、2015年3月の第20回絵本賞(主催 全国学校図書館協議会・毎日新聞社)で、読者賞2位に入ったことを、1年後の今頃になって知りました。

関連ページ
元気のもとは「支え合って、つながること」「学校の実働部隊応援団コミュニティ・スクール」「福島の韓国人留学生」・北海道・東京・愛知・京都・大阪・兵庫・沖縄・トルコ・和歌山など
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898202/


by takaboo-54p125 | 2016-03-05 05:02 | 教材

「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」という絵本と文庫本を買って読みました。いつもながら不勉強な私ですので、昨年12月に人から教えてもらって初めて知りました。教えてくださったお心遣いに、心より感謝します。ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領(第40代大統領:2010年3月1日~2015年2月末)のことでした。


2015年12月は「国連気候変動枠組み条約 第21回締結国会議(COP21)」があり、196カ国・地域が協調して温室効果ガス削減に取り組む「パリ協定」が、1997年の「国連気象変動枠組条約 第3回締約国会議(COP3)」での「京都議定書」から、なんと18年ぶりに採択(1995年から毎年開催されるCOP:初めて全参加国に目標義務化)されました。その間、さまざまな地球温暖化対策の国際会議はありましたが、各国の利害が絡むので実効性のある具体策は、合意できていませんでした。ですから、2012年6月、「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」がリオデジャネイロで開催された時の、ホセ・ムヒカ大統領の演説が会場の各国代表から拍手喝采を浴び、いち早く世界中に伝わり、絵本にまでなったのかなと思います。そのホセ・ムヒカ大統領のスピーチの、ごく一部だけですが、紹介させてください。


『(前半略)私たちは発展するために、生まれてきたのではありません。この地球で、幸せになるために生まれてきたのです。(中略)


古代の賢人エピクロス(古代ギリシャの哲学者 精神的快楽主義の祖)やセネカ(=小セネカ ローマ帝国の哲学者 皇帝ネロの家庭教師)、そしてアイマラ民族(南米アンデス地域の先住民族)は、次のように言いました。


貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、限りなく欲があり、いくらあっても満足しないことである


この言葉は、人間にとって何が大切かを教えています。(中略)


知らなくてはなりません。水不足や環境の悪化が、今ある危機の原因ではないのです。本当の原因は、私たちがめざしてきた「幸せの中身」にあるのです。見直さなくてはならないのは、私たち自身の生き方なのです。(後半略)』


ホセ・ムヒカ大統領は、大統領公邸には住まずに首都モンテビデオ郊外の質素な農場で暮らしながら、大統領の給与の約9割を寄付し、月千ドルあまりで生計を立てておられたそうです。また、旅客機に乗る時は、エコノミークラスを利用されていたそうです。さらに、公用車を使わず、当選祝に友人から贈られた1987年製(中古の)フォルクスワーゲン・ビートルに乗り、その愛車を大富豪が大金で買い取りたいという申し出も断られたそうです。こうした数々のエピソードから、「世界でいちばん貧しい大統領」と呼ばれるようになったと聞きました。しかし、ホセ・ムヒカ大統領の言葉を借りるなら「貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、限りなく欲があり、いくらあっても満足しないこと」ですから、ホセ・ムヒカ大統領の「貧しさの基準」は、「物」ではなく「心」に置いておられることがわかりました。


なお、ホセ・ムヒカ前大統領とは違う意味で、タバレ・バスケス現大統領(第41代大統領)も尊敬されるウルグアイ大統領であることもつけ加えておきます。医師でもあるタバレ・バスケス大統領は、旅客機に搭乗中、旅客機内の急患に対応(応急処置)されたことが、少なくとも3回あるそうです。ウルグアイは、何かしら人として魅力あふれる大統領を続けて輩出している国ですね。


さて、ホセ・ムヒカ氏が演説で警告されたとおり、2016年1月29日(金)朝日新聞10面に「イラン 進む大気汚染」という記事が載っていました。記事の冒頭には「中国、インドだけではない。中東イランも深刻な大気汚染に苦しむ。汚染の主な原因は車の排ガスだ。(以下略)」とのことです。他人事では済ませられないと感じます。


まずは、絵本「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」(15万部突破)、文庫本「世界を動かすことば 世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」〈角川つばさ文庫〉、単行本「世界でいちばん貧しい大統領からきみへ」(日本へのメッセージ)などを直接読まれることをオススメします。絵本の前書きには、『ムヒカ大統領を、ウルグアイの人々は親しみをこめて「ぺぺ」とよんでいます。』と書いてありました。


余談になりますが、ウルグアイと私の接点は1度だけ、サッカーのクラブ世界一を決める第1回トヨタカップ、南米代表のナシオナル・モンテビデオの応援団席で、はるばるウルグアイから来られた方々と一緒に応援したことです。


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by takaboo-54p125 | 2016-03-01 05:11 | 教材