初期対応のミスが「モンスターペアレント?」を生みます
 
私は使いませんが「モンスターペアレント?」と言われる保護者は、どんな方なのでしょう。地域で孤立しておられる人(ご近所とトラブっている最中)かも知れません。ひょっとすると、ご自身が悩んでクリニックに通院されている場合も、ないとは言いきれません。抱えるストレスが満杯になると、瞬間湯沸かし器のようにカーッとしてしまわれるのでしょうか。文句を言って、からんでくるクレーマーとは全然違います。「自己中心的な保護者」という先入観を持ってしまうのは、早計です。そんなレッテルをはってしまうと、肝心の子どもの見方も見誤ってしまいますよ。


実は、わが子の子育てで困っているけど、本心を打ち明ける相談相手がいなくて、孤独感の中で、苦しんでおられる人が、その大半なのです。それなのに「モンスター」とは、失礼だと思います。地域で孤立していたり、ご近所で浮いていたり、近所づきあいが全くなかったりしている保護者さんの、人と関わる時の気持ちは、「敵か味方か」「○か×か」「白か黒か」という感覚に近い状態で、ガードを固めて接してこられるものです。ですから、学校からの電話にはとても過敏ですよ。わが子のよくない話の電話の連続では、「またか」「どうせ」と瞬時に拒否反応してしまうのは、むしろ当たり前の反応です。「足を運べば誠意が伝わる。電話で済ませば誤解が伝わる」という原則について、忙しさを理由にショート・カットする担任が増えてきていませんか?誤解が伝われば、当然、強い反撃に出てこられます。こうして、初期対応(乳幼児健診か保幼か小中か)のまずさが不信感を招き「モンスターペアレント?」を生んでしまいます。そうなると、新しい担任に対しても、第一印象で、「この保育士・教師は敵か味方か」を判断されるでしょう。だからと言って、こわがることはありません。わが子の味方、わたしの味方と直感で感じてもらえたら、とても担任を頼りにしてくださるケースが多いと思います。グチも軽く受け流さず、うなずきうなずき親身に聞いてあげましょう。ただし、あいづちを打つ言葉はひとつだけです。(事実確認してないから)。「そうですか。困りましたねえ」(あえて主語をあいまいにしておく)
いきなりグチや苦情が出るのは、味方が少なく、わが子の悩みを一緒に共有してくれる人が、周囲に一人もいないからなのです。


最初の出会いの言葉(お子さんについてのひと言)は、うんと大事にしたいですね。保護者さんの目をしっかり見て、
「△△君、やんちゃやけど、大好きですねん」
「△△さん、こんなええとこ、あるんですよ。」
「△△君、こんなこと、言うてくれたんですよ。うれしかったですわぁ」
と本音で言えるような、子どもとの関係づくりがスタートです。そんなスモールステップの積み重ねが、少しずつでいいから出来ていけば、その子は家で担任の悪口は言いません。
「ぼく(わたし)の気持ち、わかってくれはる先生や」と、きっと言うでしょう。それを聞いたら、学校・園不信だった保護者さんも、感謝の気持ちを持たれるはずです。四面楚歌の中で暮らしてきて、やっと信用できる担任に出会えたと思ってくださるでしょう。


現実はこんな簡単にはいきませんが、保育士・教師の基本的な姿勢は、こうありたいものです。


ただ、先生方の間で「モンスター・ペアレント?」という言葉だけが1人歩きしていることはありませんか?担任のミスで子どもの心を傷つけた時でも、感情的に抗議される保護者のことを、「モンスター・ペアレント?」と自分のミスを棚に上げて、同僚にこぼす卑怯(姑息)な発言だけは見逃さない職場であってほしいものです。たいてい同僚の言い方で、すぐわかりますけど・・・。


ところが、ミスしても取り返せる失敗と、信頼を取り返せない失敗(暴言・暴力・手をぬかないはずの所での手ぬき、はみ出る子どもを簡単に見捨てるなど)を、管理職やベテランが若手に教えてほしいと感じることが、私の耳にも時々入ってきます。えーっ、そんな自己チューな担任はいないはずやと、信じたいところなのですが・・・・自己主張する子どもを無視する担任が、時々います。ほんまは、自己主張できない子どもを心配すべきだと思うのですが・・・・。


とにかく、学校・園の先生方は、安易に「モンスター・ペアレント?」という呼び方を使わないようにする方がよいのではないでしょうか。これは、先入観言葉と言うか、親と担任の溝を深めるだけの差別的な言葉だと、私は思います。


保護者対応の「始めの4歩」


保護者は、抗議という形で、怒りの感情を出しながら、同時に、
自分の育児(現在進行形)の苦労をわかってほしい!
自分の育児が基本的にどうなのかを(全否定せず)認めてほしい!
という、裏側にあるヘルプも出しておられるのではないか、ということです。言いかえれば、私の育児の苦労(いっぱいいっぱいの気持ち)に共感してほしい!                               
という願いが込められていることに、私もやっと気がつきました。


ということは、保育園・幼稚園・小中学校で、保護者から相談を受けた時の、保育士・教師・養護教諭が対応する「最初のひと言」も、即返答しては絶対ダメ!だということですね。(即答できることでも)
まず、
保護者が来られたことにお礼を述べ、(信頼度ゼロなら来ない)                                    
保護者のご苦労をねぎらい、(ウンと心をこめて)
保護者の子育てのよい点を具体的にほめて、(お世辞ではダメ)
保護者の気持ちに共感しながら、(言葉と表情とまなざしで)

思いを受けとめてあげて、相談に応じていくのが、保護者が心を開いてくださる「手と手を結び合える子育て相談」になるのではないでしょうか。私はそのことを、「教育相談:始めの4歩」と自分に言い聞かせながら、今も相談を受けるように、心がけています。

関連ページ

教育相談「始めの4歩」で決まります

http://sg2takaboo.exblog.jp/24898108/



by takaboo-54p125 | 2012-09-30 05:02 | 保育・教育

約半年前、2012年3月19日(月)朝日新聞2面の「ひと」欄に、「福島にとどまり放送局に就職する韓国人留学生  朱 美善(ジュ ミソン)さん」という記事が載っていました。全文、紹介させてください。


『福島に残るつもりはなかった。1年前の震災2日後、留学先の東日本国際大学があるいわき市を出て故国に避難した。5月末に再来日したのは、「卒業だけはして、早く韓国に引き揚げるためでした」。同じゼミの留学生仲間2人は戻ってこなかった。


だが気持ちは、徐々に変わる。日本人の友だちや先生、夏祭りで知り合った商店主。奨学金を出してくれた地元ロータリークラブの会員は自宅へ招き、娘のようにかわいがってくれる。放射線への不安を理由に福島を去れば、この人たちを裏切ることにならないか。震災以降、メディアが果たす役割の大きさに目を見開いてもいた。


福島放送の面接で「福島に縁もゆかりもない日本人より、縁もゆかりもある外国人の方が世界に伝えられることもある」と訴えた。「芯の通った熱意を感じた」と採用担当者。新卒採用は1人だけだ。


ゼミの担当教授いわく、一段高い要求にも必ず食らいついていく粘り強さが身上だ。まずは営業局に配属予定。外国人の採用も、女性の営業担当も同社では初めてとなる。「会社の利益を左右するんですよね。ドキドキします」


いわきが舞台の映画「フラガール」に憧れて大学を選んだ。「私にはここの水と空気が合っているんです」。幼い頃から悩まされてきたアトピーが治ってしまったというのだから説得力がある。』


以上です。朱 美善(ジュ ミソン)さんが大学卒業後、たとえ帰国なさったとしても、福島の人たちは、誰も「裏切った」とは思わなかったことでしょう。それでも、あえて福島に残ることを選択した朱 美善(ジュ ミソン)さんが、世界に発信する活躍をされることを、心から応援したいと思いました。(新卒なので営業からのスタートだそうです)


それに先がけて2011年4月、アメリカの日本文学研究者ドナルド・キーンさん(88才:コロンビア大学名誉教授)が、日本国籍を取得して余生を日本で過ごすと発表されました。大学院生への最後の授業で「余生を日本で過ごす。日本国民と共に何かをしようと、震災で決意した」と述べられたキーンさんの心意気と合わせて、行動で福島と一緒に歩もうとしてくださるお2人には、頭が下がります。


by takaboo-54p125 | 2012-09-29 05:19 | 国際社会における日本

担任の仕事は超忙しすぎて、クラスの1人ひとりの
子どもの心とじっくり向き合う時間がとれない時は!


1人1分、40人なら40分で、1人ずつ個別に向き合う時間がとれる方法が1つだけあります。仕事を増やすようで心苦しいのですが、これこそ、全員の子どもとつながれる一番の近道なのです。慣れてきたら、1人30秒、40人20分でできます。
帰りの会で子どもたちが「ひと言日記」を書く時間を5分間とり、担任が職員室か家でひと言ずつコメント(赤ペン)を書き、翌日の朝の会で返す、このくり返しです。1分間だけですが、どの子どもとも日記を通じて、真剣に向き合えます。時間がないなら、帰りの会を5~10分早く始めたらよいだけです。                              
やっておられない先生方は、今からでも、だまされたと思って、試してみてください。                                      
子どもが思ったことを1行でも書き、担任がそれに返事をひと言だけ書きます。書かない子もOKにして、白紙の日記にもコメントを書きます。担任に余力があれば、学級通信で友だちの日記(本人の了解済みのだけ)と担任のコメントを読み合います。一見めんどうで地道な取り組みですが、継続すればするほど、全員の子どもとの信頼関係が確実に深まります。


文を書くのが下手で、日記なんて嫌がる子どもたちが、まずスタートラインです。一見つまらなそうな日記でも、その子の「心」が伝わってくる所に光を当ててやるコメント(短くほめる)をちょこっと書くことから出発します。これは「心」と「心」のキャッチボールです。「心」がないと、お互いにつまらなくて、面倒くさい労役になります。大事なのは「心」だから、よい文を求めず、説教なんか書かず、その子が書いた事実に即して、その子と対等に、その子に共感するコメントを心がけたいものです。まあ、直感です。その子のその日のステキな姿が浮かんだら、しめたものです。                                      
日記は指導じゃなく、担任がおもしろがり(心を動かすという意味で)、子どもも読んでもらえることをうれしく思う、そんな関係づくりではないでしょうか。短いラブレターなのかも知れません。息の長い取り組みなので、無理はせず、週1回でもいいし、書かない子がいても、コメント(その日、その子の印象に残ったことを短くほめる)だけ書いてあげたら、そのうち子どもも書いてくるだろう、というぐらいの、のんびりした進め方でいいかなと思います。


日記を書くのが楽しくなるワークシート作業例


作業の前に、× と ○ のちがいを板書をして 説明しておく。


× 自分がしたこと(手足)


○ 見たこと(目)
○ 聞いたこと(耳)
○ さわった感じ(肌)
○ におい(鼻)
○ 味(舌)      以上は五感です
○ 話したこと(口)
○ 思ったこと(心)
○ 考えたこと(頭)


2つの日記(ワークシート)の中のⅠ文1文を、「× したこと」「○ 五感を働かせたこと」に分ける(したことには × 、五感を働かせたことには ○ をつける)


教師の支援(言葉がけなど)
・作業は1行ずつ教師が音読しながら、全員でワークシートを1行ずつする。


・○ の文が多くなると、書くのが楽しくなることを伝える。


・× の文ばかりにならないことを、子どもたちにわかってほしい。


イラスト(導入時の補足ポイントの表)を配り、日記に貼らせる。


ワークシート(2つの日記)


いっしょに下校したA君とB君の日記を比べよう。
 一行ずつ、( )に ○ と × をつけてみよう。(担任が1行ずつ読みながら)


「今日」              A男
( )今日、家に帰ってカップめんを食べた。
( )そして、PSPをした。
( )そして、Wiiをした。
( )そして、B君にメールをした。
( )自転車でコンビニへ行った。
( )B君と遊んだ。


「クレーン車」           B男
( )「ウィーン」という音、A君が「何やろ」と聞いた。
( )ぼくは「クレーン車や」と言った。
( )クレーン車はビルの上まで、鉄板を持ち上げていた。
( )あんな高い所まで上げられるんかなと思った。
( )人間なら、何人ぐらい、ぶら下がれるのかな。
( )A君と二人で、クレーン車のまねをしながら帰った。


日記帳は、国語か作文ノートを裁断機で半分に切った大きさで充分でしょう。


「うれしかった・たのしかった」(ワーイ)


「がんばった・はりきった」(ヤッター)


「びっくりした・感心した」(エーッ)


「じっとよく見た・じっとよく聞いた」(アレッ)


「うんと考えた・とても困った」(ウ~ン)


「くやしかった・はらがたった」(プンプン) 


「はずかしかった・つらかった」(ヒェ~)


「かなしかった・さびしかった」(エーンエーン)


というテーマ一覧表を印刷して、日記帳の表紙の裏に貼らせます。顔のイラスト入りで、名刺大の大きさで充分です。子どもが日記帳に向かう時、何を書くかのヒントです。

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石井順治先生から教えてもらいました。

関連ページ
教材【日記の授業:指導案】【万引き・おもらし・お手伝い】【聞かせたい5話】【詩・冬の夜道:指導案・発問】【中学・職場体験授業:指導案】【発声練習:朝の会】【ごんぎつね:発問】
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898472/


by takaboo-54p125 | 2012-09-23 05:01 | 保育・教育

「リンダリンダリンダ」というDVDを観ました


「ザ・ブルーハーツ」の曲「情熱のバラ」を好きなことから派生して「リンダリンダ」も気に入っています。そんなこんなで、中古のDVD『リンダ リンダ リンダ』を持っていますが、これは山下敦弘監督の邦画(2005年)です。「リンダリンダリンダ」を初めて観たのは、図書館から借りた時です。それでは、ストーリーを少々・・(ロケは群馬県内の高校)。


高校生活最後の文化祭のステージに向けて、オリジナル曲の練習を重ねてきた軽音楽部所属のガールズバンド。ところが本番まであと3日という時になって、メンバー2人がケガと口げんかで抜けてしまいます。残されたドラムの響子(前田亜希)、キーボードからギターに転向しなければならなくなった恵(香椎由宇)、ベースの望(関根史織)の3人はステージに立つことをあきらめず、ふとしたきっかけからブルーハーツのカバーをやることになります。そして、彼女たちがボーカルとして声をかけたのは、たまたま目の前を通った韓国からの留学生ソン(ペ・ドゥナ)でした。そこから、4人の寄り道だらけの猛練習が始まります・・というストーリーです。練習では「ぼくの右手」、ステージでのフィナーレは「リンダリンダ」、エンディングは「終わらない歌」(主題歌)の3曲を演奏し、歌い上げます。 このチームのバンド名は韓国語「パーランマウム(PARANMAUM)(파란 마음)」、意味は「蒼い心」、すなわち「ザ・ブルー・ハーツ」ということなのです。ここまで知っているぐらいですから、当然ながら、CD「パーランマウム」で彼女たちが演奏し歌う「リンダリンダ」「終わらない歌」「ぼくの右手」の3曲は、私のカーオーディオでお気に入りCDのひとつでもあります。そんなこんなで、今、好きな曲は「ぼくの右手」になってしまいました。「ぼくの右手」は、オススメしたい、ほんまにええ曲です。みなさん、YouTubeで一度聴いてみてください(ライブじゃない基本的なほうを)。


映画の話に戻りますが、軽音楽部顧問の小山先生役は俳優:甲本雅裕(なんと、ザ・ブルーハーツのボーカル:甲本ヒロトの弟)、留学生ソン(ペ・ドゥナ)に告白する高校生・マッキー役は俳優:松山ケンイチという、ユニークなキャスティングだということは、知る人ぞ知ると言うか・・ほとんど知られていないでしょう。今、NHK大河ドラマで平清盛を演じている松山ケンイチは、「リンダリンダリンダ」の翌年(2006年)に映画「デスノート」でL(エル)を演じました。そんなマッキー(松山ケンイチ)が片言の韓国語で告白し、ソン(ペ・ドゥナ)が片言の日本語で答えるのをくり返す場面は、ほほえましくて、ええ感じでした。そこには、ささやかな日韓交流が描かれていました。もちろん、この映画における、4人のガールズバンドそのものが日韓のあったかい文化交流の過程です(敬称略)。


PARANMAUM - リンダリンダ & 終わらない歌 (映画のフィナーレ部分。2分40秒過ぎで「デスノート」出演前年の若い松山ケンイチが腕を組み体でリズムをとっています。3分40秒前後でブルーハーツ:ボーカル甲本ヒロトの弟である甲本雅裕が、軽音楽部顧問の先生らしい雰囲気を出しています)


https://www.youtube.com/watch?v=iGQyHTFzero


Boku No Migite ブルーハーツ 僕の右手 My Right Hand - Paran Maum ( 映画の場面が流れています。1分15秒過ぎは松山ケンイチが告白した後の場面です。2分30秒過ぎからが「僕の右手」の演奏場面です)


https://www.youtube.com/watch?v=Thgbc9loaIw


パーランマウム - Owaranai Uta(4人の演奏を同時に見ることができる、貴重なオススメの動画です。ベースの関根史織は、さすが本職のリズム感です。ドラムの前田亜希の絶やさない笑顔が印象的で、いやされます)


https://www.youtube.com/watch?v=8U0BZdDjvUo


by takaboo-54p125 | 2012-09-22 05:11 | 音楽

運動会・体育大会後、生活リズムを取り戻す


運動会や体育大会が終わると、子どもたちは気がぬけます。普段の学校における生活のリズム、授業のリズムになかなか戻れません。1年間のうちでも要注意の時期です。とりあえず、次の方法を学校全体でやってみませんか。


どの子も授業の流れの見通しを確実に持てるには45分の授業の流れを黒板の隅に板書するのです。例えば、小学校中学年の国語です。


①新出漢字
②漢字ドリル
③音読
④ことばの意味調べ
⑤早くできた人は読書か自由帳
というふうに、どの子も黒板の隅を見れば、何度でも学習の流れを確認することができます。(全員への視覚支援です)
聞くことに集中するのが苦手な子にも喜ばれます。シンプルな方法ですが、学習のリズムや学習の習慣が、早く取り戻せます。もちろん漢字ドリルの何ページなのかも、音読の範囲も、意味調べをする言葉の数は何個なのかも、添え書きしておきます。


担任が意識したいこと・・・10項目


1,担任が笑顔で「おはよう」と言うと、子どもも元気が出ます。
2,担任が楽しそうに歌うと、子どもも歌うのが楽しくなります。
3,担任が遊ぶのを楽しむと、子どもも遊ぶのが楽しくなります。
4,担任が「うんうん」とうなずくと、子どもも満足できます。
5,担任が気持ちに共感してやると、子どももうれしくなります。
6,担任が「困ってるの?」と聞くと、子どももしゃべります。
7,担任が「えらいねぇ」とほめると、子どももやる気が出ます。
8,担任が「大丈夫だよ」と支えると、子どもも自信を持てます。
9,担任が共に心から喜ぶと、子どもの喜びも2倍になります。
10担任がどっしりしていると、子どももなぜか安心できます。


どのクラスも担任にほめてもらえるクラスになるには            


リズムが取り戻せず、担任からしかられることの増える時期です。くずれるクラスを出さないために、全職員が少しずつ助け合う(負担はわずかな)ことで実現可能な方法です。この方法を取り入れながら学校の荒れを立て直した中学校も、県下に何校もあります。
それは、簡単に言えば「キラッと見つけ」(よかった探し)作戦です。職員室の数カ所にメモ用紙を積んでおきます。登下校、朝自習、休み時間、掃除、など、自分の担任じゃないクラスの子がよいことをしたり、ステキな姿を見せたりしたのを見かけた時は、メモに書いて職員室の担任の机上にセロテープで貼っておくだけです。名前を知らない子なら、ほめながらクラス名を聞きます。担任以外の人がほめる材料を提供するわけです。担任はそれを教室でほめます。担任にも担任以外にもダブルでほめられるのですから、効果抜群です。担任が連絡帳にも書けば、親にもほめられて、トリプル効果です。


感情が爆発せぬよう自分でコントロールするには


ムカついたりキレそうになった時には、次のような方法があることを、きちんと全員の子どもに教えてあげましょう。ストレスをためないためにも、怒りの感情をしずめたり、気持ちを落ち着かせる、こういうスキルを教えてあげるのです。


・その場所から離れて、静かな場所へ移動する。
・ゆっくりと大きく深呼吸をして、ぎゅっと両手をにぎって、両手に力をこめる。                                                     
・自由帳や連絡帳やノートのはしっこ、紙切れなどに、自分の気持ちをなぐり書きしてみる。
・誰かに自分の気持ち(怒りそのもの・怒りの理由)を聞いてもらう。                                        
・その他、歌を歌うなど、自分に合った方法(保育士・教師間でいろいろ情報交換)を試してみる。


この頃、ネタぎれで、昨年同時期の記事をのせることが増えました。まあ、再放送みたいなものですが、「応用したら、うまくいった」というEメールも来ますので、無理のない範囲で工夫・応用してみてください。


このイラストは、子どもたちの日記帳(おもて表紙の裏側)に貼らせたイラストです。子どもたちは、何を書こうか・・と困った時は、このイラストをじーっと見て、思い出したように書き始めました。そんな「きっかけ」になるイラストでした。石井順治先生に教えてもらったイラストに手を加えたものです。オススメです。どうぞ、このアイデア、ご活用ください。

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関連記事
子どもと向き合う10月の教室【子どもに聞かせたい、ちょっといい話(5つ)】
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898413/



by takaboo-54p125 | 2012-09-16 05:04 | 保育・教育

「学びの共同体」「協同的な学び」スーパーバイザー副島孝先生がコラムの中で、2012年1月26日に滋賀県立草津高校で開催された公開授業研究会の感想の最後をこう結んでおられます。


「個人的には・・先生方の「生徒が○○して、くらはります」「言わはる」という言い方が印象的でした。方言というか、滋賀県独特の話し方かもしれませんが、柔らかい言葉遣いに、教師の教え込みに飽きたらず生徒の学びに向かい合おうとする先生方の気持ちがにじみ出ていると感じました。」


それを読んで、滋賀県の方言って、そういう柔らかさがあるのかなあと、ちょっと新鮮な感覚でした。ふだん、しゃべっているので、意識していなかった部分です。私自身は、三重県を訪れた時に、言葉の柔らかさを感じていたくらいです。


そんな時、図書館で、「彦根ことばと その周辺」安井二美子・著(サンライズ出版)を見つけました。その本の中から、柔らかさを感じる言葉をいくつか紹介したいと思います。


第1章には、
「湖北では尊敬の助動詞として『んす』『やんす』が使われるようですが、湖東に位置する彦根では『はる』『やる』『る』などが使われ・・」
と書いてありました。


確かに長浜市など湖北の方々が「きゃんす」(来る)、「しゃんす」(する)と言われるのを聞いたことはありますが、私たち彦根市に近い湖東では使いません。私たちは「来やはる」(来る)、「しやはる」(する)を、ゆるやかな尊敬語として日常的に使っています。草津市など湖南では厳密にどう表現されているのかは、わかりませんが、副島先生が書いておられるような「してくれはる」(してくれる)、「言わはる」(言う)は私も使っています。


第5章では、
「共通語の尊敬表現である『お食べになる』『お書きになる』は『食べはる』『食べやる』『書かはる』『書かる』のように『はる』『やる』『る』などを使います。・・『せんせがきゃった』も『先生が来た』や『先生が来られた』では表せない学生と教員の親近感を含意しています。」
と書いてありました。


私たちの場合、親近感を込める時は、年上の人なら「怒ってはる」(怒っている)、年下の人なら「怒ってやる」(怒っている)と使い分けます。また、年上なら「食べてはる」(食べる)、年下なら「食べてやる」(食べる)ですし、年上なら「行かはる」(行く)、年下なら「行きやる」(行く)ですし、年上なら「言わはらへん」(言わない)、年下なら「言いやらへん」(言わない)などと、自然に使い分けています。これが、若い人たちに総て伝承されるかどうかは、わかりませんが。


本書では、他にも、「ああ、しんど」(ああ、疲れた)「しんどい思いして」(大変な思いをして)、「ぬくとい」(暖かい)、「ほんなら、いぬわ」(それじゃあ、帰るよ)、「ほんで」(それで)、「ほうなん?」(そうなの)など、私たちが何げなく使っている滋賀県の方言に、何かしら、柔らかさがあることを、気づかせてくれました。きっかけは、副島先生の「ひと言」でしたが。興味のある方は、本書を直接読まれることを、オススメします。第11章まで、あります。


滋賀県は関西圏で最も人口増加率の高い県なので、新しい滋賀県民は、滋賀の方言をご存じないと思います。全国的に見ても、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、福岡県、沖縄県とともに、人口増減率で言えばベスト8に入っています。その理由はJR新快速を利用すれば大阪までの通勤圏内であることが大きいでしょう。どの駅近くにも、マンションが林立しています。主要国道近くには、分譲地が現在進行形で増えています。もうひとつの理由として工業団地や大工場が多いことも言えるでしょう。私の家から近い順に言っても、コクヨ、キューピー、たねや、UCCコーヒー、日本電産、パナホーム、アキレス、旭化成ヘーベルハウス、ロッテ、凸版印刷、村田製作所、パナソニック、キリンビール、参天製薬、ブリジストン、京セラ、ダイハツ、クボタ、TOTO、積水化学、キャノン、ヤンマー、TOTO、オムロン、ダイキン工業、東レ、東洋紡などは、クルマで5分~1時間半以内で行けます。私の近所にも、分譲地もあれば、アパートも3つあります。滋賀県は、他府県からの人口流入が多い県であるとも言えます。


by takaboo-54p125 | 2012-09-15 05:04 |

「ぼくの教室は二つあるで」と思ってくれた時が本物の交流学級になれた時です。


運動会の取り組みも!


まだ本物じゃない交流学級では・・・


5年生の「まだ本物じゃない交流学級」における、給食の時でした。校内放送で、特別支援学級の先生とC君(5年生)から、特別支援学級で飼い始めたインコの名前を募集したら、全校で150人以上の子が応募してくれたことに対するお礼と、インコの名前が決まったことの報告がありました。C君も決まった名前をがんばって発表していました。
5年生の担任の先生は、特別支援学級前廊下に貼り出してある一覧を見に行きました。応募した子をほめてあげようと思ったからです。ところが、交流学級である自分のクラスの子の名前を、1人も見つけることはできませんでした。がっかりすると同時に、それは自らの学級づくりのせいであることを痛感しました。子どもたちの様子を見守ることに・・
帰りの会になりました。今日の反省の時です。D男が手を挙げて、C君の方を向き、
「同じ組やのに、インコの名前を書かなくて、ごめんなさい」
と言いました。先生も、「D男、よく気づいてくれたね。C君、ごめんな」と言いました。E男は日記に書いてきてくれました。


『6月6日 「ぼくがわるかったこと」
C君の教室でかっているインコの名前を全校で紙に書くのを、5−2はC君がいるのに、だれも書かなかった。ぼくはC君にゴメンと思ったから、きょう食がおわって昼休み、C君に「インコの名前書かなくてゴメン」と言った。C君は「いいって」と言ってくれた。ぼくは(ごめん)と思いながら遊びました。 5年  E男』


E男は、その日にあやまりに行ってくれていたのです。帰りの会では、D男があやまってくれたのです。そして、その日の日記に書いていたのはE男も含めて12人でした(30人のうち)。
この人数を多いと思いますか?少ないと思いますか?担任は少ないと思いました。


もう本物になれた交流学級」では・・・


次は、6年生の「もう本物になれた交流学級」における、帰りの会でした。


『5月13日  「F君」
私の左にF君がいた。そして、次はおぼろ月夜の歌です。
「なのはーなばたけーに・・・」
と歌っていると、横のF君を見ると私の方を見て、私の口が動いているので、F君もうまいこと動かしているのです。だから私はF君のために前よりもいっそう大きな口で歌った。それがきいたのか、それに答えてくれたような気がした。F君もそうやって、人のを見て覚えてきたのかなあと思いました。  6年  G子』


F君のために、いっそう大きな口を開けて歌ったG子の心、純粋に美しいと思った担任はG子の了解をとって、帰りの会で、この日記を読みました。みんなは、「F君、すごいやん」と、F君に大拍手です。F君はうれしそうでした。みんなは、G子にも拍手をしました。F君は、その頃から、みんなと歌えるようになりました。


運動会の学年の取り組みも、できるかぎり特別支援学級の子どもたちのことまで考えた内容でありたいものです。


安心感あふれる2学期にするための


担任の「ひと言」(1)~(8)


子ども1人ひとりの安心感が深まる時間と空間にするため、担任が大事にしたいこと


ステップ(1) 子ども一人ひとりの、その時その時の気持ちをまず受けとめることから関わることを、基本としましょう。「~がくやしかったんやね」「~がつらかったんやね」と担任が代弁してくれ、自分の気持ちをわかってもらえたと感じた時、子どもは担任の語りかけにも耳を傾けるようになります。


ステップ(2) 子ども一人ひとりの自尊感情を高める関わり方を大切にしましょう。「あなたがこの教室にいてくれてうれしいよ」「きみが今日来てくれたことがうれしいで」をベースにして、日々、子どもが自分は大事な存在だと思ってもらっているんだと感じられるようなメッセージを伝えることを、くり返します。(思っているだけでは伝わらない)


ステップ(3) スモールステップを与えて、ほめることを、授業中も給食中も掃除中も、いつも意識的に取り組みましょう。「~を手伝って」「~をしてごらん」「~をたすけて」→やりきらせる(ちょっとやろうとしてくれても)→「ありがとう」「すごいやん」「助かったわぁ」の積み重ねによって、子どもの中に自信と意欲がじわじわと生まれてきます。


ステップ(4) 子どもたちの瞳が輝くような、活動の導入をひと工夫しましょう。「今日はね、こんなことをやるよ」1人ひとりの目を見ながら、表情豊かに柔らかな口調で、静かに語りかけます。「~君、教科書とノート開けてね」→「かしこいやん」、「~さん、こっち見てね」→「うれしいな」、「さあ、書いてごらん」→「すばやいなあ」、などと、できて当然のことであっても、そう思わずに、ほめ言葉をかけながらです。


ステップ(5) 自分を大切にするための最小限のルール(先生方で共通理解)は、その都度伝えましょう。「ここまではOK」「これ以上はダメ」という、どっしりと、ぶれない姿勢を示します。それが授業中なら、その子には、「あなたが大好きだから言うよ」、クラスのみんなには(これは必ず)、「~君一人に言っているんじゃない。きみたち全員に言っているんだよ」と言い添えながら伝えることで、教室の仲間意識(クラスの一体感)を高めます。自分には関係ないと思う子をつくらないためにも。   


ステップ(6) 何故この子はこんな言動をするのだろう、何がこの子をそうさせるのだろうということを語り合い、今のこの子をどう観たらいいのかを、教師集団で共有しながら関わりましょう。子どもの課題を、担任一人で抱え込まないことです。(ヘルプも求めていいのです) もちろん、その子がステキな面を見せてくれたら、「こんなことしてくれたんですよ」「こんなこと言ってくれました」と喜びも分かち合う教師集団でありたいものです。


ステップ(7) 家庭との連携については、まず、保護者に「うちの子のことを大事に思ってくれてはる」と感じてもらえるような信頼関係をつくりましょう。「~君はメッチャやんちゃやけど、大好きですねん」「~さんはおとなしい子ですけど、こんな優しい子なんですね」「~君は、こんなええとこあるんですよ。今日ね~」などという『ひと言』を伝えることなしに、課題や要望だけを伝えても、保護者との心の距離は縮まりません。もちろん、その『ひと言』が本音じゃなければ、保護者の心には響きません。


ステップ(8) その子が本来持っている力を出したくなる、人的環境づくりをしましょう。                                 
・朝の出会いを大切に。笑顔ですてきな「おはよう」を。
・子どもと掃除・給食・遊びを共にしながら、気軽な世間話を。                                   
・担任の失敗談・ズッコケ経験話を明るく語ってあげよう。
・子どもと共に野菜や花を育てる活動を、毎日少しずつでいいから楽しもう。                             
・気になる子にこそ、何かを頼んで、「ありがとう」をその都度言おう。                                               
・帰りの会、日記の返事、連絡帳、電話、退勤時のちょこっと訪宅などで、その日に、自分では気づいてない、その子のキラリと光る姿を、具体的に伝える労力を惜しまない。(気になる子ほど)


担任にとっては、忙しい学期始めです。でも、担任のちょっとした「ひと言」が、子ども1人ひとりにとって、2学期へのモチベーションを左右する、でっかい「ひと言」になるはずです。(チャンス!)


関連記事
子どもと向き合う9月の教室「運動会・体育大会の後、クラスに落ち着きを取り戻すには」意識したい10項目
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898407/




by takaboo-54p125 | 2012-09-09 05:03 | 保育・教育

子どもがイメージしやすい言葉とは、どんな言葉?


私たち大人は、よく次のような言い方を、子どもにしてしまいます。
「しっかりしなさい」
「ちゃんとしなさい」
などです。これを言っている大人には、それなりにイメージできています。


ところが、どちらの言い方も、子どもには、なかなかイメージしにくい言葉だと言えます。年令が小さいほど、どうしていいか、わからない言葉なのです。幼い子どもの心にストンと落ちない、あいまいな言葉であるとも言えます。


ですから、みなさん、『あいまい言葉』の、
「しっかりしなさい」
「ちゃんとしなさい」
と言うのをやめてみませんか。


「いい子にしなさい」「ダメな子ね」「さっき、言ったでしょ」「何度言えば、わかるの」「いつまで、ふくれてんのよ」なども同様です。


「おやつだから、手を洗ってね・・・おっ、きれいに洗えたね」
「晩ご飯だから、すわろうね・・・うん、早くすわれたね。エライ」
「シーッ!おしゃべりやめて、すわろ・・・できた。うれしいな」
「弟のお話を、聞いてあげよ・・・こんなに聞いてもらえると、うれしいね」
「妹の言いたいこと、聞いてあげよ・・・妹の気持ち、わかってきたねぇ」
「お母さんのお話を聞いてね・・・聞いてくれてありがとう」
と、その場面に応じて、わが子にしてほしいことを、できる限り具体的な言い方で、わが子がイメージしやすいように伝えてあげましょう。


もちろん、具体的なメッセージを伝えて、わが子がちょっとでも受けとめてくれたら、具体的にほめることも、お忘れなく!伝えて、やってくれたら、ほめる、これでわが子の意欲を高めるワンセットだと思いましょう。


ほめる、で思い出したのですが、わが子によく、
「ダメ」「やめて」「はやく(おそい)」
と言ってしまう、否定的な指示語も、緊急を要する時以外は、
こういう時は、△△すると、うまくいくよ
そういう時は、先に△△してみようね
というふうに、ダメの中身(逆に言えば、してほしい中身)を、具体的に伝えると、わが子にスッと入ることがあります。なんでもかんでもダメばかり言うよりは、親がとっさに気転をきかせて、コツを語りかけることによって、わが子も前向きに受けとめられる場合も多々あると思って、接するといいのではないのでしょうか。


もちろん、人の心や体を傷つけた時は、本気でしかりますが、その言動が誰をどれほど傷つけるか、ということを具体的に伝えます。ただし、次の言葉をつけ加えながら、です。本人には、
「ママはあなたが大事だから言うよ。自分を大切にしてほしいから言うよ。」


周囲に、きょうだいがいるなら、


「◎◎だけに言っているんじゃないよ。あなたたちみんなに言っているんだよ」                                                       
「◎◎1人の問題じゃないよ。きょうだい全員が考えなあかん問題だよ」                         

と。ながめていたきょうだいにも、自分には関係ない(傍観者ならいいや)という空気をつくらないためです。

関連ページ

子どもと信頼関係をつくる、子どもとの「信頼関係」を取り戻す

http://sg2takaboo.exblog.jp/24898595/





by takaboo-54p125 | 2012-09-02 05:11 | 育児・子育て

2012年8月25日(土)朝日新聞「天声人語」に、まど・みちおさん作詞の童謡が紹介されていました。この詩を2007年に英訳されたアーサー・ビナードさんというアメリカ人の詩人がおられます。どちらが白か黒かじゃなくて、やぎさんたちが、自己主張だけでなく、傾聴できるようになり、お互いに尊重し合える間柄になってほしいと、心から願いつつ、日本語・英語の両方を紹介させてください。草の根では長年、相互が心温まる交流を地道に積み重ねてこられたのですから・・。


やぎさん ゆうびん    まど みちお


しろやぎさんから おてがみ ついた
くろやぎさんたら よまずに たべた
しかたがないので おてがみ かいた
さっきの おてがみ
ごようじ なあに


くろやぎさんから おてがみ ついた
しろやぎさんたら よまずに たべた
しかたがないので おてがみ かいた
さっきの おてがみ
ごようじ なあに


この詩「やぎさん ゆうびん」は英訳されていました。


Goat Mail      Mado Michio


The White Goat sent a letter to the Black Goat.
The Black Goat ate it up before he’d read it.
Then, `Hmmm,` he thought, `Better write a letter`
Dear White Goat,
What was in that
Letter you wrote?


The Black Goat sent a letter to the White Goat.
The White Goat ate it up before he’d read it.
Then, `Hmmm,` he thought, `Better write a letter`
Dear Black Goat,
What was in that
Letter you wrote?


「日本の名詩、英語でおどる」アーサー・ビナード編(みすず書房)より
他にも、山村暮鳥の「雲」、高村光太郎の「道程」など、40編の詩が英訳されていましたので、本書を直接読まれることをオススメします。


まど・みちおさんの詩は、童謡になっている詩が多いですね。「いのちのうた まど・みちお詩集」ハルキ文庫には、「やぎさん ゆうびん」を含めて、童謡が5つも載っていました。とてもよい詩集です。直接読まれることをオススメします。


ぞうさん        まど・みちお


ぞうさん
ぞうさん
おはなが ながいのね
 そうよ
 かあさんも ながいのよ


ぞうさん
ぞうさん
だあれが すきなの
 あのね
 かあさんが しきなのよ


 ふしぎなポケット    まど・みちお


ポケットの なかには
ビスケットが ひとつ
ポケットを たたくと
ビスケットは ふたつ


もひとつ たたくと
ビスケットは みっつ
たたいて みるたび
ビスケットは ふえる


そんな ふしぎな
ポケットが ほしい
そんな ふしぎな
ポケットが ほしい


 一ねんせいになったら  まど・みちお


一ねんせいに なったら
一ねんせいに なったら
ともだち ひゃくにん できるかな
ひゃくにんで たべたいな
ふじさんの うえで おにぎりを
ぱっくん ぱっくん ぱっくんと


一ねんせいに なったら
一ねんせいに なったら
ともだち ひゃくにん できるかな
ひゃくにんで たべたいな
にっぽんじゅうを ひとまわり
どっしん どっしん どっしんと


一ねんせいに なったら
一ねんせいに なったら
ともだち ひゃくにん できるかな
ひゃくにんで わらいたい
せかいじゅうを ふるわせて
わっはは わっはは わっはっは


 ドロップスのうた   まど・みちお


むかし なきむしかみさまが
あさやけ みて ないて
ゆうやけ みて ないて
まっかな なみだが ぽろん ぽろん
きいろい なみだが ぽろん ぽろん
それが せかいじゅうに ちらばって
いまでは ドロップス
 こどもが なめます ぺろん ぺろん
 おとなが なめます ぺろん ぺろん


むかし なきむしかみさまが
かなしくても ないて
うれしくても ないて
すっぱい なみだが ぽろん ぽろん
あまい なみだが ぽろん ぽろん
それが せかいじゅうに ちらばって
いまでは ドロップス
 こどもが たべます ちゅるん ちゅるん
 おとなが たべます ちゅるん ちゅるん 


この「いのちのうた まど・みちお詩集」の最後に、「私のまどさんファイル」という谷川俊太郎さんのエッセイが載っていました。その中で、谷川さんがまどさんへ贈る詩を書いておられました。ぜひとも本書を直接読まれることをオススメします。


百歳のお祝いに書いた詩
 まどさんね・・・・・・     谷川俊太郎


「いのちのうた まど・みちお詩集」(ハルキ文庫)には、まど・みちおさんの詩が135編も収録されているので、ぜひぜひ直接読まれることをオススメします。

関連ページ
詩「教室で子どもたちと音読したい詩」小学生と読みたい109編&中学生と読みたい19編
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898593/


by takaboo-54p125 | 2012-09-01 05:10 | 子どもと詩