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2022日本シリーズでヤクルトスワローズ来季へ向けた「7つの収穫」

プロ野球-日本シリーズ2022は2023シーズンに向けてのYSにとって、全7試合をあえて「7つの収穫だった」と呼ばせてもらいます
真剣勝負の実戦というこれ以上ない最高の舞台で、選手個人とチーム全体のモチベーションを高める数々のプレーとも言えるでしょうか
それは、対戦相手であるオリックス-バファローズのみなさんにとっても、おそらく同様ではないかなぁと僭越ながら推察いたします

第1戦(神宮)5‐3
投打の主役たちが初戦で存分に発揮した「存在感」+好守備の応酬
今シーズンYS開幕投手小川投手(選手会長)が先発し5回6被安打1奪三振2失点で1勝‥オリックス右のエース山本由伸投手真っ向勝負
侍JAPANの絶対的エースでもある山本由伸投手は、神宮球場の「低くて独特な形状のピッチャー-マウンド」に戸惑っていたかも‥
山田二塁手吉田正尚選手のゴロをスライディング-キャッチ中川選手中村捕手の1塁ゴロを逆シングル-キャッチ
長岡遊撃手のライトフライを巨漢のラオウ杉本選手スライディング-キャッチの好プレー(あの巨体を揺らしながら突っ込むんです)
中村捕手がヒット出塁の宗選手を2塁へ送球してアウト-盗塁阻止‥次打者中川選手3塁打‥失点を事前に防いだナイス送球
リリーフ初登板いきなり四球の木澤投手オスナ一塁手が声をかけてをとり‥中村捕手が真ん中に構え‥落ち着いて0点に抑えました
村上三塁手が4番打者-2年連続-シリーズ初戦-本塁打(長嶋選手-王選手以来45年ぶり史上3人目)をクローザー平野投手から打ちます
4番の村上選手をはさむ1番打者塩見外野手と5番打者オスナ一塁手がともに本塁打を含む3安打

第2戦(神宮)3‐3‥延長12回
リリーフ陣のふんばり+控え選手が代打-代走で魅せた「輝き」+見ごたえのあった延長の攻防
オリックス先発山崎福也投手(日大三高2010選抜で大会最多タイ13安打)が2打数1安打1打点‥パ-リーグDH制→神宮での秘密兵器
投手リレーの中でも今野投手が2回0被安打0失点という文句なしの回またぎリリーフをしてくれました
紅林選手2試合連続マルチ-ヒット(2安打)でイチロー選手のシリーズ通算10安打を抜く11安打(2021日本シリーズと合わせて)
途中出場の宮本外野手(3シーズン連続で出塁率3割超の5年目)が3打数2安打とアピールしてくれます
0‐3の9回裏に代打(高卒2年目)内山壮真捕手同点3ラン本塁打を1勝0敗22ホールド3セーブ防御率0.61のオリックス阿部投手から‥あ然
延長10回裏:中村捕手の初球打ち-三塁ゴロを宗選手ダイビング-キャッチ-一塁への好送球‥見事な反応でした
延長11回裏:得点には結びつかなかったけど代打奥村内野手の中前打と代走並木外野手の二盗成功はキラリと輝いてました
延長12回表オスナ一塁手吉田正尚選手の打った痛烈なライナーをスライディング-キャッチ‥よくぞ捕った

第3戦(京セラドーム)7‐1
主将が放った「復活弾」+主砲とルーキーがチームを鼓舞した「好守備」→投手陣や代打陣の「連動」
今シーズンは不本意だったであろう山田二塁手(主将)が0‐0の5回裏に3ラン本塁打をオリックス左のエース宮城投手から打ちます
村上三塁手が5番打者頓宮選手の痛烈な三塁線ゴロをスライディング-キャッチして一塁へツーバウンド送球アウト‥助かった
先発の髙橋奎二投手6回3被安打7奪三振0失点‥2年連続好投(昨年の日本シリーズ初完投-初完封)しました
7回表はリリーフ石山投手が2被安打3奪三振0失点という‥適度に荒れたピッチングで抑えてくれます
8回表はリリーフ清水投手が0被安打0失点という‥打たせて取るピッチングで抑えてくれました
途中出場のルーキー丸山外野手が2打数2安打1盗塁(セーフティ-バント)+吉田正尚選手の右フライをスライディング-キャッチ
山崎外野手が9回表にダメ押し(先制3点-中押し1点-ダメ押し3点)の足掛かりとなる代打-安打を放ちます
宗選手は痛烈な当たりも軽快にさばき、ランニング-スローあり、スライディング-キャッチあり‥実に気持ちのよい三塁守備をします

第4戦(京セラドーム)0‐1
大ベテラン「投球術」+救ったショートと救われたショート+リリーフ投手陣「好投リレー」+正捕手「配球の妙」&ルーキー「足」
1回表2アウト2-3塁の場面オスナ一塁手の三遊間破りそうなゴロを紅林遊撃手逆シングル-鉄炮肩送球のナイス-プレー‥先制点取れず
サウスポー石川投手5回2被安打4奪三振1失点‥4番打者吉田正尚選手2塁併殺打に打ち捕り長岡遊撃手-痛恨のエラーをカバー
‥1回裏でも2アウト満塁のピンチで杉本選手空振り三振に打ち取りガッツポーズが出るほど「持ち味」を発揮しましたが‥
しかし、杉本選手(昨季パ-リーグ本塁打王)に打たれたタイムリーヒットが、まさか決勝点になろうとは(オリックスは計3安打なのに)
2年目55試合登板9勝3敗8ホールドの木澤投手回またぎリリーフの2回1被安打0失点‥第1戦-第2戦と合わせて防御率0.00
回またぎと言えば、オリックス宇田川投手(勝ち投手)と山崎颯一郎投手(ホールド獲得)2人の無安打投球は敵ながら快投でした‥球はやっ!
今季35ホールドポイント(リリーフでの勝利投手数+ホールド数+セーブ数)の今野投手が1回0安打0失点の完璧リリーフでした
‥8回裏も2アウト満塁のピンチで、若月選手空振り三振に打ち取り、追加点を許しませんでしたが‥ヤクルトは計6安打で0得点
中村捕手の第1~4戦におけるオリックス打線に的を絞らさない絶妙の配球「影の立役者」とも言えるでしょう‥流石は昨季シリーズMVP
代打のルーキー丸山外野手2塁打1盗塁と、2試合続けてアピールします‥試合は惜敗したけど神宮へ戻れる(ポジティブ-シンキング)

第5戦(京セラドーム)4‐6
大ベテランの「Theお手本」+助っ人の一発+高め合う下位打線+新人左腕の「度胸」+今季初の「回またぎ」登板‥
青木外野手が4打数3安打1打点の猛打賞で、若手にお手本を見せました
サンタナ外野手が指名打者で本塁打を打ちました(3人の助っ人野手たちも切磋琢磨してますね)
下位打線のキプレハン外野手-中村捕手-長岡遊撃手が、ともに2安打を放ちました(長岡遊撃手は前日のエラー帳消し+αです)
先発2回目のルーキー山下投手が5回3失点ながらも、来季の先発ローテの目途がたつ(制球テンポがよく野手が守りやすい)投球をします
紅林選手がまたマルチ安打(反撃開始の1打点も)‥今シリーズ8安打+昨シリーズ7安打=通算15安打(球団新記録)‥高卒3年目の伸び盛り
第1-2戦で被弾阿部投手平野投手が力投を見せます‥中3日&中4日の雪辱-起用(間を空けるって大事なんやな)に応えた2人は「あっぱれ」
セットアッパー清水投手回またぎリリーフで2回0被安打0失点‥オリックス打線をぴしゃりと抑えました
今季38セーブのクローザーマクガフ投手が最も怖い吉田正尚選手に劇的サヨナラ2ラン本塁打‥第1戦セーブ獲得の守護神が打たれる日も

第6戦(神宮)0‐3
手に汗にぎる引き締まった投手戦を支えた両チーム野手の「守備力」+それに応えたベテラン先発投手の「持ち味」+α
先発32才の小川投手(6回4被安打6奪三振1失点)が、第1戦(ストレート中心)と正反対の組み立て(スライダー&フォーク中心)でQSの好投
30才の山﨑福也投手(5回1被安打3奪三振0失点)は、日大三高-明大で神宮マウンド経験:大リーグ菊池雄星投手「世界で最も低く難しい山」
‥シリーズ前の会話‥中嶋監督「神宮じゃねえか、放りたい?」山崎投手「もちろんです」‥一見ぶっきらぼうでも選手と絶妙の距離感
1回裏塩見外野手先頭打者ヒット(その時は「幸先よし」‥1安打完封負けの試合後は「ノーヒットノーランを防いでくれた」
2回表長岡遊撃手が、紅林選手のショート後方へのフライを、後ろ向きキャッチする好プレーを魅せ、先発小川投手を助けます
2回裏サンタナ外野手のセンター-オーバー(フェンスぎりぎり)大フライを、中川圭太外野手ジャンピング-キャッチの好捕でアウト
2回裏小川投手が0アウトの場面バッター-ボックスで、10球(ファール4回)ねばって四球で出塁する執念を見せます
4回裏中村捕手が2アウト1-3塁のチャンスに痛烈なレフト-ライナーを打ちますが、吉田正尚外野手スライディング-キャッチでアウト
6回裏青木外野手のセンターへ抜けるかというゴロを、安達二塁手逆シングル-キャッチジャンピング-スローでまたまたアウト
7回表山田二塁手が、大田諒選手(この日2安打目が先制点の先頭打者)のセカンド後方へのフライを、後ろ向きキャッチして出塁を許さず
以上、ファイン-プレーだけを数えてみても、ヤクルト2個に対してオリックス3個‥まさに鉄壁の守備でした
おまけになりますが、9回表-追加点を許したマクガフ投手を決して非難せずに心配するYSファンの温かさ
実はこういう何気ないところも、50年以上ヤクルト-スワローズを応援し続けている理由の1つかな
それにしても
「負けに不思議の負けなし」
という故-野村元YS監督の言葉を「糧」として今一度かみしめる第6戦になりました

第7戦(神宮)4‐5
王手をかけられた崖っぷち‥1回表裏の攻防で度肝を抜かれ‥あきらめないで追加点を許さず‥1点差まで追い上げたこと
1回表サニスイード投手が投じた低めのストレート(ボール球)‥大田諒選手に先頭打者初球本塁打(シリーズ史上初)をバックスクリーンへ
1回裏オスナ一塁手(シリーズ好調の5番打者)の痛烈なサードゴロを宗選手逆シングル-スライディングキャッチ→ワンバウンド送球アウト
5回表ヤクルトがやるべきバント戦法宮城投手(5回3被安打5奪三振0失点)-大田諒選手2人連続でやられ満塁→4得点のビッグ-イニングに
‥0アウト満塁‥オスナ一塁手宗選手の1塁ゴロでベースを踏むやホーム送球のダブルプレー‥ピンチをしのぐビッグ-プレーで仕返し
6回表-7回表ムードメーカー田口投手回またぎリリーフ(2回1被安打2奪三振0失点)でオリックスに傾きかけてた流れを止めたかも
8回裏5点ビハインドで5回表エラーの塩見外野手右安打→丸山外野手(途中出場シリーズ打率5割)中安打→村上三塁手右安打でまず1点
オスナ一塁手3ラン本塁打(シリーズ最多タイの11安打)→合わせて4得点して1点差に詰め寄り‥よくここまで盛り返したと思います
比嘉投手39才に打ち捕られ‥第1戦山本投手の後,第2戦8回裏,第3戦宮城投手の後,第5戦田嶋投手の後‥計5登板1被安打0失点‥脱帽
9回表オリックスの本塁突入をタッチアウトで阻止するものの、9回裏は豪腕ワゲスパック投手に三者凡退‥ゲームセット‥お疲れ様でした
無理を承知でわがままを言うなら「勝ち負けはともかく夢の第8戦まで見てみたかった」ことでしょうか(本記事も「8つの収穫」に‥)
 
まとめ‥これらYS-7試合(2勝4敗1分)のキラリと光ったところをひと言で表現するならば
就任3年目高津監督「大丈夫」のもと大ブレイクした「村上宗隆-効果」によるチーム内の相乗効果を感じることができました
もちろん、投手(先発&リリーフ)であれ、捕手や野手であれ、ケガをしないために適度に完全休養をとらせるローテがあればこそ
ナカジマジック中嶋監督‥第4戦「回またぎ」登板の懐刀宇田川-山崎颯一郎-投手を‥第5戦ベンチ外(勇気いる)‥第6戦好投に翻弄
オリックス-バファローズのみなさん、26年ぶり(イチロー選手在籍のブルーウェーブ1996以来)5度目の日本一おめでとうございます
シリーズMVPは第4戦と第6戦で2度も決勝タイムリー-ヒットを放った杉本選手‥今シーズンを見事にリカバリー‥納得です
勝ったチームが強い‥勝負(ワン-プレー)の厳しさを思い知り‥オリックスの救援陣が覚醒したシリーズでもありました
改めてシーズン(年間の平均値を競うセパ両リーグ戦)とシリーズ(短期決戦)の違い(選手の起用法)を痛感しました
ヤクルト-スワローズにとって、来シーズンへ向けて切磋琢磨する‥でっかい動機付けになったかな
表彰式で新「みんなの声援賞(ツイッターでの声援数)」受賞の村上選手頭を抱える姿‥神宮球場スタンドに笑いが広がります
‥負けたって選手も観客もみんな前を向いて帰れる‥ファンに愛されてる証の賞にふさわしい‥やはり何か持ってる‥流石です

結びとして
悔しさから立ち上がるDeNA、阪神、巨人、広島、中日、ソフトバンク、西武、楽天、ロッテ、日本ハム‥いずれも強敵ばかり
前途洋々ではなく前途多難は承知の上で‥チャンスはきっと‥どのチームにも、どの選手にも平等にあることでしょう

なお、ラジオ中継を聞いての本記事ですので、記事内容にミスがあったり、聞き逃した好プレーがあったら、どうぞご容赦ください

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by takaboo-54p125 | 2022-10-30 23:07 | 文化・スポーツ