2016年 08月 27日
職場で若手を育てるために欠かせないポイント&相談を受ける時に大切なポイント
どの職場においても、ベテランもいれば、若手もいます。
若手は、経験不足であったり、まだまだ未熟であったり、あれこれ育てなければなりません。
ベテランから見れば、プライドだけ高い若手の柔軟性のない仕事ぶりにハラハラすることも多々あることでしょう。
そういう時は、ついつい「こうしたほうがいいよ」とアドバイスしたくなるものです。
そのアドバイスは、おそらく正しい助言だと推察します。
しかしながら、楽しさは伝わりやすいけど「正しいことは、なかなか相手に伝わらない(人の心は変えられない)」のも、これまた事実なのです。
それは、次のような理由が考えられます。
なかなか仕事が思い通りに進まず、あせっている若手は、「心の余裕」がほとんどなく、いっぱいいっぱいの状況にあると予想されます。
ですから、「こうしたほうがいいよ」と助言されても、おそらくそれを実行する「気持ちのゆとり」すらないでしょうね。
そして、自分はダメだというジレンマに陥ってしまうのではないでしょうか。
人の助言を受け入れられるのは、「余裕・ゆとり」がある段階だと思ってあげてはどうでしょう。
「余裕・ゆとり」がゼロの場合、せっかく言ってあげた助言が誤解されて、パワハラだと受け取られては困ります。
助言が必要な場合は
「私はこう思うけど、どう思う?」
と若手の思いを汲み上げたり、
「AとBがあるけど、どっちがいい?」
と選択肢を示したりするのもいいかな、と私は思うのですが、いかがでしょうか。
先輩の若手に対する期待感(願い)と、若手自身の現実(働きぶり)との間には、ギャップがあるはずです。
ですから、先輩が期待感のレベルから現実のレベルまで心をスライドさせると、先輩自身の気持ちに変化が表れます。
それは、後輩がもがく所まで落ちて着地する=「心が落ち着く」ということです。
先輩の心が落ち着くと、後輩の仕事ぶりにもどっしりとかまえることができます。
すると、後輩がキラッと輝く瞬間を見逃さず具体的にほめることもできるようになります。
言い換えれば、先輩の「心が落ち着く」ことによって、先輩ご自身の想定以上に、若手へよい影響が生まれると思っていいでしょうね。
そんな若手を挫折させずに育てていくには、どうすればよいのでしょうか。
まず最初に、
その若手の「努力している姿」(先輩から見たら当然のことでも)や、
「苦労してがんばっている姿」(昨日よりわずかでも成長したこと)を、
日々、具体的に認めてあげることが、どうしても必要になります。
先輩から認めてもらうことで、「精神的余裕・ゆとり」が徐々に芽生えてくるからです。
それは同時に、自分を認めてくれる先輩がいると感じた時から、その先輩が言ってくれるアドバイスに耳を傾けるようになります。
さらに、その先輩に質問しようとする勇気も湧き、先輩の助言を自分なりに実行してみようとする意欲も生まれてくるのではないでしょうか。
職場にいる全員が貴重な戦力…得手・不得手(得意・不得意)を何とか生かしてあげられるといいですね。
限られた時間の中で、そんな悠長なこと…と思われるでしょうけれど、
このように、まだまだ経験の足りない若手を育てるには、
未熟な若手でも共感的に接してくださるベテラン(若手から見て信頼できる先輩)の存在が不可欠だと言えます。
以上、若手の「学びは職場の先輩・同僚との人間関係の中で成立する」ということが結論になりますが、どうでしょうか。
助言内容は、
抽象的な「しっかりして」「ちゃんとして」ではなく、
より具体的な動き方・話し方などを、1つずつ教えてあげてくださるのがいいでしょう。
そのほうが、若手にもイメージしやすく、若手なりに採り入れやすいのでは、と思います。
若手の姿を見れば、どういう空気・雰囲気の職場かわかる、と言えるのかも知れませんね。
関連ページ
子どもと向き合う10月の教室【保護者対応:初期対応でミスしない「始めの4歩」】 (exblog.jp)
教育相談「始めの4歩」で決まります【 保護者と信頼関係を築く初期対応】【いじめ防止八策】【引き継ぎの鉄則】
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898108/