職場で若手を育てるために欠かせないこと&相談を受ける時に大切なポイント

どの職場においても、ベテランもいれば、若手もいます。若手は、経験不足であったり、まだまだ未熟であったり、あれこれ育てなければなりません。ベテランから見れば、プライドだけ高い若手の柔軟性のない仕事ぶりにハラハラすることも多々あることでしょう。そういう時は、ついつい「こうしたほうがいいよ」とアドバイスしたくなるものです。そのアドバイスは、おそらく正しい助言だと推察します。しかしながら、「正しいことは、なかなか相手に伝わらない」のも、これまた事実なのです。


それは、次のような理由が考えられます。なかなか仕事が思い通りに進まずず、あせっている若手は、「心の余裕」がほとんどなく、いっぱいいっぱいの状況にあると予想されます。ですから、「こうしたほうがいいよ」と助言されても、おそらくそれを実行する「気持ちのゆとり」すらないので、自分はダメだというジレンマに陥ってしまうのではないでしょうか。人の助言を受け入れられるのは、「余裕・ゆとり」がある場合だと思ってあげてみてはどうでしょう。「余裕・ゆとり」がゼロの場合、せっかく言ってあげた助言が誤解されて、パワハラだと受け取られては困ります。


そんな若手を挫折させずに育てていくには、どうすればよいでしょう。まず最初に、その若手の「努力している姿」(先輩から見たら当然のことでも)や「苦労してがんばっている姿」を日々、具体的に認めてあげることが、どうしても必要です。先輩から認めてもらうことで、「精神的余裕・ゆとり」が徐々に芽生えてくるからです。それは同時に、自分を認めてくれる先輩がいると感じた時から、その先輩が言ってくれるアドバイスに耳を傾けるようになり、その先輩に質問しようとする勇気も湧き、先輩の助言を自分なりに実行してみようとする意欲も生まれるからでもあります。


限られた時間の中で、そんな悠長なこと・・と思われるでしょうけれど、このように、まだまだ経験の足りない若手を育てるには、未熟な若手でも共感的に接してくださるベテラン(若手から見て信頼できる先輩)の存在が不可欠だと言えます。以上、若手の「学びは職場の先輩・同僚との人間関係の中で成立する」ということが結論になりますが、いかがでしょうか。助言内容は、抽象的な「しっかりして」「ちゃんとして」ではなく、より具体的な動き方・話し方などを1つずつ教えてあげてくださるのが、若手にもイメージしやすく、若手なりに採り入れやすいのでは、と思います。


相談を受ける時に大切なポイント


「やさしく学べる保育カウンセリング」大竹直子・著(金子書房)を購入して読んで、「これは職場の若手から相談を受けた時にも生かせる」と思ったことを、勝手ながら抜粋して紹介させてください。[  ]は職場における場合を、不充分ながら私なりに想定してみました。本当は、本書を直接読まれることをオススメします(私はいつも手元に置いてあります)。


【基本】


ルールの枠を守る→ほどよい距離感、安心感(週1回30分、長くて50分。相談室のみ)


教師[相談を受ける側]のペースではなく、相手[相談者]のペースを大切に進めよう。(今、できることを見つけたい)


解決を急がない態度、あるがままを分かろうとする態度で。(分析・評価するのではなく)


どんな言葉も気持ちの一部分。あるがままを認める。(「今、ここで」の気づきを大切に)


相手[相談者]を変容させたくなったら、自らの気持ちに耳を傾けよう。(なぜ変容させたいか自問してみると、気づくことが・・)


【子ども】[職場の若手=相談者]


「子ども[職場の若手]を尊重し、一緒に行動し、話を聴き、会話を笑顔で終える」のが、教師[相談を受ける側]の役割。


子ども[職場の若手]の気持ちを代弁しよう。(言葉を補い、言葉を選んで。冗談はひかえましょう)


肯定的な視点で子ども[職場の若手]を見る習慣をつけて、伝えよう。(~したらと思うけど、どうや[どうですか]?)


具体的な表現を心がけて、お互いの理解を深めよう。(~だから、安心して大丈夫やで[大丈夫ですよ])


叱るのではなく説明を。「どうしたらよいのか」を具体的に教えよう。(正直に話してくれてありがとう[ございます])


子ども[職場の若手]の世界を理解する。認めて、ほめて、子ども[職場の若手]の心を育もう。(何に困っているか)


[上の文を詳しく言うと]認めることをいっぱいした上で、苦労や努力した姿をほめよう[能力をほめても、相談者の意欲は上向かない]。ほめるより、一緒に喜ぼう。(心が満たされる)


言葉は、投げるのではなく、そっと手渡そう。(言葉を大切に=自分も相手も大切にする)[初心者とのキャッチボール]


【保護者】[職場の同年配や先輩=相談者]


保護者[職場の同年配や先輩]は、子ども[職場の若手]や自分を大切にしてくれる教師[相談を受ける側]を信頼する。(心のこもったあいさつ)


親[職場の同年配や先輩]は、親[同僚・上司]である自分を教師[相談を受ける側]に認めてもらうことで、「親」[同僚・上司]として成長していける。


面談は始まりが肝心。あいさつ、ねぎらい、プラス情報の3ステップから入ろう。


今の気持ち、今できること、うまくいっていることを伝えよう。(次回につなげるひと言)


親[職場の同年配や先輩]の気持ちを確かめながら話を進めよう。(あいまいな返答をされても追求しないこと)


言うべきことは、お願い口調で言おう。(提案して、自己決定・選択をしてもらうため)


親[職場の同年配や先輩]ができることを助言し「いかがでしょうか」と言おう。(元気を取り戻してもらうため)


難しい保護者[職場の同年配や先輩]にはプラス1。終わりの時間も告げる。(4時から5時まで時間があります)


保護者[職場の同年配や先輩]の感情に対しては、正論で向き合わず感情を受けとめよう。(事情説明=言い訳)


先生[相談を受ける側]と協力関係をつくるとよいことがある!を保護者[職場の同年配や先輩]に経験してもらおう。


相談→心をこめて聴いて(わかって)もらえたら→「今日、相談してよかった」と思える。


【職員間で】[相談者自身][相談を受ける側=個人情報の保護責任]


抱え込まずに職場の誰かに頼ろう。外部の専門家も含めて、適切な人にもつなごう。


忙しい時だからこそ、うまくいっている時こそ、同僚と話し合おう。(指示・依頼の理由も)


助けを求める能力を身につけよう。弱音を吐ける相手を、職場内で見つけよう。


3つのコミュニケーションを大切に。「お願いします」「ありがとう」「ごめんなさい」


自分自身の「~するべきだ」を「~できたらいいな」に言い換えて、やってみよう。


引き継ぎは、状況より対応を、具体的に引き継ごう。そして、子ども[職場の若手]の成長を伝えよう。


【ふり返り】


対応や解決を急がず、まず相手を受けとめる=相手を大切に思いながら関係づくりをする。


相談者と教師[相談を受ける側]の関係性が、相談者をいやす。(心にエネルギーが満たされ、勇気がわく)


→以上が、同じ職場における若手などの相談者が、次の1歩を踏み出せる気持ちになるために、最も大事なポイントではないでしょうか。大竹先生には感謝いたします。イチオシの本です。


関連ページ
教育相談「始めの4歩」で決まります【 保護者と信頼関係を築く初期対応】【相談を受ける時の原則】【いじめ防止八策】【引き継ぎの鉄則】
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898108/


by takaboo-54p125 | 2016-06-25 05:01 | 社会全般