2016年 01月 31日
卒園児・卒業生に関する進学先学校との「引き継ぎ」で忘れてはならないこと
年度末が近づいてきますと、卒園式・卒業式の準備であわただしくなりますが、進学先の小学校や中学校との「引き継ぎ」の準備もしなければなりません。
とりわけ配慮を要する子どもに関しては、具体的にしっかりと引き継ぐ必要があります。
年度末の忙しい合間を縫っての「引き継ぎ」になりますので、
後から「確かに伝えたはず」「そんなの聞いてない」の押し問答(校園種間)にならないためのポイントを挙げてみます。
まず、こちら側も、進学先も、「引き継ぎ」の会議に出席する職員が、年度末の人事異動で転任する可能性もあるので、
原則として、どちらも複数人数で「引き継ぎ」会議に臨むことが大切になります。
事前に相手側と日時を決める時に、複数人数の出席を申し合わせるのがよいでしょう。
当日、1名しか出てこなかったら、「複数同士で引き継ぎする約束だったはずですが・・」と申し出ましょう。
校園種間で確実に「引き継ぎ」を実行するためですから、強くお願いしてよいと考えます(人数が少ない場合など特例もあり)。
さらに、進学先の学校からの引き継ぎ会議出席者は、卒園児・卒業生を次年度に担任する確率は低いと心得ておく必要があるでしょう。
つまり、進学先の学校内における、新入生個々に関して「配慮を要する事項」の伝達が、しっかりできるかできないかに、全てが委ねられることになるわけです。
そうなると、「引き継ぎ」会議出席者は、お互いの氏名を自己紹介することが必須になるでしょう。
もし、相手側が名乗らなかったら、その場で出席者の氏名を尋ねて、
何月何日、誰と誰に(誰と誰から)、どんな内容を引き継いだのか、メモをしっかり残しておくことが重要になります。
肝心の引き継ぎ内容ですが、この子にはどういう課題があるのか、ということ以上に、
この子にはこういう対応を心がけた、という具体的な対応(成功した対応&失敗した対応)を伝えることが、
進学先の学校にとっても、何より子ども自身にとっても、プラスとして働く「引き継ぎ」になることを忘れないようにしましょう。
そして、2年前には・・、1年前には・・、今年はここまでできたと、その子の具体的な成長の姿を伝えることが、子どもを大事に思う「引き継ぎ」ではないでしょうか。
そして、保幼小連携・小中連携を大事にされている校区では、新年度になって少し落ち着いてから(5~6月頃)、
旧担任が進学先の学校を訪問して、新入生のクラスの授業参観をし、放課後に「保幼小連絡会・小中連絡会」をします。
そこで、「引き継ぎ」事項に関わって、旧担任と新担任がお互いに意見交換をし、「引き継ぎ」内容に「ずれ」がないかを確認することになります。
ここまでやって、「引き継ぎ」が無事できた、と言えます。
お互いに忙しいのは承知していますが、あえて言わせてください。
形だけの「引き継ぎ」で済まさない校区では、ここまで徹底しておられます。
そうしておかないと、子どもにしわ寄せがいったり、保護者との連携がスムーズにいかないケースが必ず出てくるからです。
要は「手間」を省かないことです。
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