ゲーム機「ネット・リテラシー(モラル向上)教育」小学校高学年の授業:指導の流れ(45分間)

ゲーム機「ネット・リテラシー(モラル向上)教育」小学校高学年の授業:指導の流れ(案)45分間(実施2回:2015,2,18・2015,2,27授業参観→ブログ記事2015,2,21・2015,2,28を参照)


はじめに


平成25年9月28日から施行された「いじめ防止対策推進法」でも、(インターネットを通じて行われるいじめに対する対策の推進)について、


第19条 学校の設置者及びその設置する学校は、当該学校に在籍する児童等及びその保護者が、発信された情報の高度の流通性、発信者の匿名性その他のインターネットを通じて送信される情報の特性を踏まえて、インターネットを通じて行われるいじめを防止し、及び効果的に対処することができるよう、これらの者に対し、必要な啓発活動を行うものとする。


と、「インターネットや携帯電話を利用したいじめ(ネットいじめ)への対応」や「児童生徒に情報モラルを身に付けさせる指導の充実を図る」ことが求められています。モラルを身につけるには、正しい情報を親子へ同時に伝えることが大事になると考えます。それは、家庭で話し合える(気持ちを聴き合える、思いをわかり合える)親子であってほしいと願うからです。


高学年:指導の流れ(45分間)A~G


A.「青少年インターネット環境整備法」で18歳未満の子がインターネットを使う時にはフィルタリングが義務付けられたことにふれる(H21年からパソコンにも、ケータイにも、ゲーム機にも)。


家庭科でも、「消費生活」の学習があることを確認する(さまざまなカード、あの手この手の悪徳商法、国の国民生活センタ−・都道府県や市町村の消費生活センターに相談できること)。


B.H21年当時、ゲーム機がネットとつながることを知っている家の人や学校の先生は、少なかったことを伝える。その結果、子どもが家の人に内緒でゲームを好き放題すると、自分も家の人もたいへん困ることが増えてきたことも知らせる。


C.2014年秋からのNewニンテンドー3DSは、最初から「フィルタリング機能が有効」な状態で販売されているのは、フィルタリングの義務付けと関連していることにもふれる(2014秋までに販売された3DSには、各自がフィルタリングをかける必要があることに気づいてほしい)。授業で、このC.を扱うかどうかは、学年部の先生方で相談する。


D.「フィルタリング」「保護者による使用制限」「ネットリテラシー」の関係図(授業でネットリテラシーが学年と共に高まるにつれて、保護者による使用制限やフィルタリングの度合いを、18才に向けて徐々にゆるめていく相関図)を見せる(お金もうけをしたい会社が次々と出してくる無料オンラインゲームCM戦略には気をつけるよう喚起したい。無料でたくさん配信して、たった1つでもヒット作品が出たら、それだけで、会社がもうかる仕組みになっていることにも、気づいてほしい)。


E.クイズ「ネットとつながるゲーム機には危険がいっぱい」   


4択クイズ形式で5~10問ほどのクイズを出すことで、子どもに問いかけ、子どもが考えて判断する時間をつくる。学年やクラスの実態によって、担任がクイズ内容を決めるのが望ましい。このクイズは間違ってもよいという空気をつくりたい。いくつ挙手してもよいこと+4つめには「わからない」も入れること=安心感のある授業の雰囲気にしたい。


例①無料ゲームは無料で遊べるのでしょうか?


「無料で遊べる」「体験版は無料」「お金がいるかも」「わからない」・・・途中から、お金がいるゲームもある(最初は無料でもゲームを攻略するためのアイテムなどはお金を払って買う。課金と言う。無料体験版は、有料の正規版を買いたくなるように作られている。どこまで無料なのか疑う必要あり)


例②ネットのHP・サイトで、接続して危ないのはどれでしょう?


「IDフレンズ掲示板・友達募集掲示板」「YouTube・ニコニコ動画」「体の悩み相談」「わからない」・・・全部(下記●の危険がある「交流・相談サイト」「動画サイト」には近づかないこと→フィルタリングの必要性)


例③ネットにつながるゲーム機の使い方で、一番危険なのはどれでしょう?


「コメントや写真を送る」「つながった相手と出会う」「eショップでゲームソフトを買う」「わからない」・・・全部(写真はもちろん、悪口を書くのも、いつか必ず誰かにばらされるので、危険です。出会うのは絶対ダメ。ゲームソフトの品ぞろえが数千種類のeショップで買い始めると、プリペイドカードを買うのも平気になって金銭感覚がマヒして・・)


●子どもの個人情報を、子どもになりすまして集める「情報屋」に加えて、子どもに近づくために「不審者」自身が運営している可能性のある「友だち募集サイト」「悩み相談サイト」、さらに、うっかりと見てしまったことで心的外傷後ストレス障害(PTSD)になる危険がある「動画サイト」には、決して近づいてはいけないことに気づかせたい。


F.いずれスマホを使う時のためにも、自律心(就寝時間、宿題、明日の準備、起床時間、ゲームの時間制限など、自分の生活リズムをくずさないこと)の向上を促す。


無料オンラインゲームをする人は、推定1000万人以上(その3~4倍という統計も←パズル&ドラゴン国内3300万ダウンロード+モンスターストライク国内1800万ダウンロード)。


アイテムを手に入れるため毎月課金している人は、少なくても200万人以上(パズドラやモンストの課金は、iTunes Card,Google playギフトカードなどのプリペイドカードはもちろん、ケータイ電話会社やコンビニでも支払うことができる)。スマホを持つ一部の小学生・中学生や、大部分の高校生・大学生、その保護者には要注意です。


有料アイテム課金、アンケートでは1人あたり1ヶ月平均2161円(月に1万円以上課金している人は、推定10万人以上)。


無料オンラインゲームがヒットすれば、その会社の売り上げは月100億円以上(2014年10~12月期の売り上げ高:ガンホー(パズドラ)約400億円、ミクシー(モンスト)約300億円)。その後、モンストがパズドラを売り上げ?で追い越す。それに対抗してか?、2012年12月の3DSパズドラZに続いて、2015年4月末に、3DSパズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズエディション(パズドラとマリオのコラボ?通称パズマリ)を発売開始(ゲームソフト年間売上20位以内をキープ)。これもスマホ・オンラインゲーム戦略の一環か?(モンストも2015年12月に3DSソフトを発売予定)


無料体験版ダウンロードゲームも、無料オンラインゲームも、たくさん無料配信しておいて、たった1つでいいからヒットして人気(一発打ち上げ花火)が出たら、その会社は必ずもうかる、という仕組みに気づいてほしい(ちなみに、録画予約もできてしまう深夜アニメも、よく似た仕組み)。会社にもうけさせているのは、オンラインゲームにはまっているユーザー自身であることも。


G.小学生「ゲーム機10カ条の憲法」(案)を、指導者と子ども全員で斉読する。


小学生「ゲーム機10ヵ条の憲法」(案)=いずれスマホでも


(1)説明書を家の人といっしょに読みなおし、ルールを決める。(自分を危険から守るため=自分が被害者にも、加害者にもならないために)


(2)長時間、使いすぎないように気をつける。(目も、心も、頭も、体も大切にしてほしいから)


(3)これって本当に大丈夫かなと疑うことを忘れないようにする。(子どものふりをして、だまそうとする大人がねらっているかもしれないから)


(4)困ったり心配な時は、すぐ大人(家の人・学校)に相談する。(だまっていたら、心配が大きくなるから)


(5)おかしい、やばい、と思ったら、家の人に画面を見てもらう。(ほっておくと、心配が大きくなるから)


(6)メール・メッセージなどの書きこみに、自分が言われたらイヤなことは書かない。(ネットで書きこみをしたら、二度と消せないから)


(7)ゲーム機でつながった相手に、自分や家族のこと(個人情報)を教えない。(ネットに出た情報・写真は、二度と消せないから)


(8)知らない人とは、ゲーム機からネットでつながって遊ばないし、決して出会わない。(もしも、子どもになりすました不審者ならば危険だから)


(9)家の人にないしょで、ネットショップから、ゲームソフトやアイテムを買わない。(お金の使いすぎが、やめられなくなるから) 


(10)3DSを使う場合、「暗証番号」「秘密の質問」を家の人にも教える。(家で正直に話すことは、自分を守ることになる。忘れたと言って、かくしていると、あぶない時に自分を守れないから)


以上は(案)ですので、この授業を参観された保護者のみなさんには、親子で話し合うための「たたき台」にしていただければ、と思います。


以下のは、時間があれば扱って、時間がなければ、学年だより等で、保護者への啓発に活用してもらう。


3DSのアカウントネットワークIDパスワード)とは、日常生活で例えると


銀行の預金通帳口座番号キャッシュカード暗証番号)みたいに大事だから、


親友にも教えてはいけません。それよりも、小学生は、保護者に3DSの「IDとパスワード」を管理してもらいましょう。子どものうちは「IDとパスワード」を保護者に委ねるほうがよいでしょう。


18才未満の「フィルタリング」義務づけを守り、「保護者による使用制限」は、親子で相談しながら、自分の「ネットリテラシー」を高めるにつれて、徐々に解除していくのが望ましいでしょう。それを話し合える親子でいてほしいと願います(いずれ、スマホを安全に安心して使えるためにも。もちろん、パソコン、タブレット端末、音楽プレーヤーも同じ)。


2014秋までのニンテンドー3DS取扱説明書の、50ページには、子どもを有害なHPから守る「フィルタリングサービスによるアクセス制限」が書いてあり、58ページには、「保護者による使用制限」10項目(Miiverseにも追加され11項目=「ペアレンタルコントロール」とも言う)が書いてある(Newニンテンドー3DSにも書いてあるはず)→どちらも、もう一度、家の人といっしょに読み直しましょう(親子がいっしょに読む時間のある休日が望ましいでしょう)。


ただし、「自動配信」は「保護者による使用制限」ではないので、「設定」→「インターネット設定」→「いつの間に通信」→「ソフトの自動受信」→「停止」にチェックを入れることで、「無料プレゼント」などと称して自動配信されるもの(有料のものがほしくなる仕組み)を防ぐことも、自律心(自分を適切にコントロールする力)を身につけるために大切なので、親子で話し合いましょう。


以上、子どもからインターネットを遠ざけるだけでは、子どもは無防備でモラルもマナーも身につかないまま中高生になり、隙だらけの大人になってしまいます。ですから、子どもにインターネットへの理解を深めてもらい、インターネットと賢くつき合うための、1つの「ネット・リテラシー教育」参観授業(保護者にも子どもと共に歩んでほしい)例の紹介でした。


近頃は、いろいろな会社(ゲーム機の有料ソフトダウンロード、スマホのオンラインゲーム課金、音楽配信、電子書籍、LINE有料スタンプ・コイン等々)のプリペイドカードが、コンビニだけでなく、食品スーパーでも売っています。進学塾のタブレット学習用プリペイドカードもありますし、銘菓店ではタブレットを持った店員さんが応対してくれ、何かとネット予約が流行る時代です。大企業では更衣室から中へはスマホ持ち込み禁止にする工場が増えてきました。通学先や勤務先にあるコンセントからのスマホ充電も問題になりかけています。それでも、子どもたちの日常会話では、ゲーム・ネット関連の話題が飛び交っています。そんな子どもたちの、学年・クラスの実態に合わせて応用しながら、ご活用いただければ、と思います。


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近江八幡市立安土小学校「ネット・リテラシー教育」のゲスト・ティーチャーとして、保護者のみなさんに伝え忘れたこと・オススメしたいこと
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898532/


by takaboo-54p125 | 2015-08-15 05:02 | 保育・教育