2015年 03月 28日
4月から小学校教員として働くみなさんへ(4月春休みの仕事+新学期・第1週の仕事)
【小学校「春休みは超忙しい」と思っておきましょう】
4月から小学校で新任教諭(正規採用)や、新卒・既卒の講師(年間講師と、期間限定・産休講師→育休講師あり。
都道府県費負担と、市区町村費負担の講師あり。
学級担任と、担任以外の講師あり。
総称して「臨時(非常勤)講師」←私も経験者)として働く予定のみなさんに、最初の春休みと新学期第1週の仕事の概略を説明します。
以下の①は春休み1日目…⑤は5日目という意味ですが、学校によって内容・順序・日数が大きく異なりますから、おおまかな流れだと思ってください。
ベテランでも、転任してきた人はその学校では新人ですから、わからないことは聞きながらします。
まして、お若いみなさんは、自ら進んで
「わからないので教えてください」「ありがとうございます」
などを、どんどん連発しましょう。
黙っていたら、わかっていると思われます。
もちろん、失敗したら「すみません」「どうしたらいいでしょう」がスタートです。
失敗しない人はいない…糧(かて)にしてください。
なお、食物アレルギーに関わる給食の配膳等に細心の注意が必要…職場の同僚に教えてもらいましょう。
さて、どの学級にも個別支援を要する子が複数いるので、特別支援教育とは全学年・全学級で進める教育だと心がける担任が多いと思います。
まず、個別支援を認め合える(できる・できないで級友を見ない寛容さのある)学級の仲間に育てることが、どの子も自尊感情が低くならない(自分をダメな子だと思わない)分岐点になるので、温かさのあるお手本を子どもたちに見せることが大事になるでしょう。
この記事も、その延長にあります。
①着任式(市町村教委)、職員会議(担任発表)、校区案内(春休み中にしてもらえたらラッキー)
②職員会議(校務分掌発表・年間計画・日課表)(時間割・掃除場所の割りふりが提案される・・修正あり)
③職員会議(時間割・掃除場所の再確認)、担当する学年・学級や、主任(校務分掌)や、担当する地区(集団登校など)の引き継ぎ…給食の食物アレルギーに関わる引き継ぎはとても大切
④学級事務(時間割・朝の会・帰りの会・掃除分担・給食当番分担、日直当番の仕事、朝自習、名前シールなどなど。子どもが朝、さまざまな提出物を出す入れ物:大中小など、同学年部の先輩教員に相談しながら準備)
⑤午前:入学式前日準備(新6年生登校)
午後:(新6年生下校後)担任する教室の準備(ロッカー・フック・イスの名前シール貼り、昇降口下駄箱の名前シール貼りは学年主任と一緒に:クラス替えが気になり見に来る子あり。昇降口鍵は6年生下校後に閉じる)
土日(学期始めの教室の準備で、休日出勤する担任もいるかな…どうぞ健康第一で)
⑤の最後に余裕があれば、子どもたちへのメッセージを板書(担任名は秘密=体育館で校長が発表)。養護教諭に子どもたちの身長をメモさせてもらい、いろいろな高さの児童机を配置する(名簿順)に生かすと、あとあと楽です。
(手間のいる児童机・イスの高さ調節作業を、かなり減らせる。「机と椅子が低いから高くして」と言う子が少なくないから)
・あいさつ(校長・教頭・教務主任・事務職・養護教諭・用務員さん・学年主任等。初任者は指導教諭にも)
・ 認め印(毎朝、出勤簿に押す習慣をつけましょう。パソコンで出退勤入力の学校は早めに出勤するほうがいいでしょうね→遅刻扱いにならぬよう)
・ 渡された履歴書に記入(学歴・教員免許状・辞令書の文言:写し間違えないこと)します。
(校長保管?→新任教諭も臨時講師も、いずれ定年退職するまで、転任するたびに転任先へ持って行き、新辞令書の文言を書き足していきますが、今はやり方がかわっていたら、すみません)
・ 通勤届け(自宅から勤務校までの通勤路・通勤距離・通勤時間等)をもらったら記入して事務職に渡します(紙ベースから電子化に移行かも)。
電車・バスなど公共交通機関利用の場合も含めて、事務職から説明があるはずです。
・ 給料の振り込み口座について(事務職の指示どおりにします:手続きは最初の年だけ)
・ 自分の氏名印は事務職から渡されるので、姓がかわらなければ定年まで使います。
(出席簿・健康観察板・指導要録・通信簿などに押印するため→紙ベースから電子化に移行かも)
・ 自分のUSBメモリーを職員室のパソコンで使えるかどうか、聞いておきましょう。
(個人のUSBメモリー持ち込み禁止の学校が多数派になりました。個人のを差し込んでもアクセス不可)
・ 市区町村外へ出張に出る時は、前日までに出張伺い&自習計画( 初任者の場合は、「あと補充」の先生が授業を進めてくれる)を書き、管理職のOK(押印)をもらいます。
(市区町村内へ出張する時も、出張伺いが必要か聞きましょう)
・ 児童氏名印(名簿順に並んでいるか要点検)→出席簿・名前シールに押印します。
(この作業をしていると、少しずつ名前が覚えられます。例えば、渡辺の辺は、旧字体がいろいろあります)
・PTA学級委員投票用紙の免責者:保護者名チェック。
(免責者リストが配布されます。兄弟姉妹の学級委員など、ミスった私みたいに見落とさないこと→先輩にコツを聞きましょう)
・ 各教科ノート・ファイル・テスト・ドリル・副教材・クラスの消耗品(紙・マジック・セロテープ等)を業者に発注(新学期に間に合うように、学年部で相談して発注します。学年主任がまとめて発注する物と、学級担任が発注する物あり)。
(テスト・ドリル等の副教材は所定の用紙に記入、見本を添付し、学年主任が教務主任に毎学期提出します)
・ クラス名簿・欠席児童連絡プリントを作成し印刷。「週予定」も含めて学年主任に相談しましょう。
・学級通信(保護者へのあいさつ・週予定)作成後に、管理職の許可(押印)をもらい印刷・配布します
(学級通信・会議資料を校長・教頭・教務主任に見てもらうのは、年間いつも必ずです)。
デジカメで撮った学習の様子:写真をバランスよく載せている学級通信が多いので、最初は真似しながら、慣れたら自分らしさも徐々に出せるといいですね。
写真は児童の顔のアップを避けるなど、個人情報の保護を最優先し、保護者の同意書等、学年主任に聞きましょう。
なお、備品のデジカメの○×も教えてもらうことをオススメします。
・ 黒板上掲示例「1人もつくるな!かなしい子、みんなでつくろう!タカラモノ」
(手書きのほうが味があり、短時間で作成できる。前黒板周囲はシンプルにして、教室横や後ろに掲示する学校も増えてきました)
【小学校「最初の1週間:4月第1週」1日目~5日目】
①体育館で新任式(挨拶)・始業式(担任発表、転入生をクラスの場所へ)・入学式。教室で学活(簡単な挨拶、教科書を配る、各種配布物を配る:もれがないように1つずつ確認しながら、笑顔も絶やさずにね^^)
朝の提出物の出し忘れチェック(連絡帳の保護者メモへの返事を誠実に書く:毎日、書く時間を見つけて、書き忘れがないように。微妙な内容なら、学年主任に要相談。給食の食物アレルギーに関するものは重要)
初日に欠席の子どもがいた場合、どのように対応したらいいか、学年主任・先輩教員に教えてもらう。(何か困っている子がいたら、忙しくても決して後回しにしないこと)
②学活(自己紹介・班決め・給食当番)、地区別児童会(上級生が1年生の教室まで迎えに行き、地区別児童会の部屋まで連れて行く。→集会後、上級生は1年生を集団下校集合場所まで連れて行く。2年生も迎えに行く学校もあり。→集団下校に各教員も付き添い、各地区まで送って行く)
③学活(掃除場所・係決め)、給食開始(前日に持ち物確認:当番&全員、忘れた子どものために割りばしも準備しておくとよい)ティッシュ1箱、古新聞、ビニール袋など、あると便利な物を学年主任に聞きましょう(レジ袋有料化への対応、新聞の定期購読をしていない家庭もあること等)
④次週の「週予定」を学年主任に相談(毎週します。木曜日金曜日に初任者研の出張が入っていたら、その前日までに)
⑤次週の「週予定」を印刷・配布(毎週します。金曜日に出張が入っていたら、配布を頼んでおく)
土日(次週の授業準備のために、休日出勤する担任もいるかな…どうぞ健康第一で)。
最初の1週間の目標は、「子ども全員に笑顔で声をかけ、全員の名前と顔を覚えること」でしょうか。
まずは1週間(この1週間が1年間で最もしんどい)→1ヶ月→3ヶ月の根比べに負けなかったら学級は落ち着くかな・・あせらないことです。
細かいことでも学年主任や先輩教員に相談すること=学級担任だからって1人で抱え込まないで、すぐに聞いてもらうことが大事ですよ。
(子どものためにも、そして、自分自身のためにも)
・ 後日、学級集金袋の用意=余裕があればクリップ&輪ゴムをホッチキスで留めるという技もあります。
・ 子どもたちが「持って来たい」と言う持ち物(学習に必要のない物&シャープペン・色ペン等)については、
「先生方で相談するので、ちょっと待って」
と答えます。(学年主任に報告連絡相談するまで、返事を保留します=即答しません)
・1~3年後ぐらいに転任し、次の学校へ赴任した時の禁句ですが、
「前の学校では・・」と言う提案の仕方をすると先生方の反感を買います。
「私は~したらよいと思うのですが・・」と言うほうが好感を持たれるでしょう。
そうして、いつまでも
「ここの学校では・・」と口にするのではなく、
「うちの学校では・・」と自然に言えるようになった時こそ、それは本物の本校職員(同僚)になれた姿でもあります。
以上は一般論ですので、勤務先の先生方(同僚)を頼りましょう。
【子どもがイメージできる言葉で話しましょう】
私たち大人は、よく次のような言い方を、子どもにしてしまいます。
「しっかりしなさい」
「ちゃんとしなさい」
などです。
これを言っている大人(親・保育士・教師)には、それなりにイメージできています。
ところが、どちらの言い方も、子どもには、なかなかイメージしにくい言葉だと言えます。
年令が小さいほど、どうしていいか、わからない言葉です。
あいまいな言葉なのです。
ですから、
「しっかりしなさい」
「ちゃんとしなさい」
と言うのをやめて、
「みんな、すわろうね・・・おっ、早くすわれたね」
「教科書の何ページを開けてね・・おっ、昨日より早く開けたねぇ」
「シーッ!お話するのをやめようね・・だんだん静かになったね。うれしいな」
「○○君のお話を聞いてあげよ・・・こんなに聞いてもらえると、気持ちいいね」
「○○さんの言いたいこと、聞いてあげよ・・○○さんの気持ち、わかってきたねぇ」
「先生のお話を聞いてね・・聞いてくれてありがとう」
「みんな2列に並んでね・・すごく早く並べたねぇ。気持ちいいな」
と、その場面に応じて、子どもにしてほしい具体的な言い方で、子どもたちがイメージしやすいように伝えてあげましょう。
もちろん、具体的なメッセージを伝えて、子どもが受けとめてくれたら、子どもの努力・苦労を具体的にほめると、子どもは勇気づけられます
(能力をほめても、意欲にはつながりません)。
ほめる、で思い出したのですが、子どもに、
「ダメ」
と言ってしまう、否定的な指示語も、緊急を要する時以外は、
「こういう時は、先にAをすると、うまくいくと思うけど、どう思う?」
「そういう時は、AかBをしてみるといいと思うけど、どうしたい?」
と言いかえてみてはどうでしょう。
子どもの気持ちが落ち着いた段階で提案をして、子どもに自己決定させるとよいのではないのでしょうか。
…その場で素直に返事をするとは限りませんが・・。
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