2017年 09月 02日
授業中の私語をへらすには=担任の聴き方・話し方のひと工夫→「教師の存在感」UPへレッツ・トライ!
「教室がざわざわした時の、魔法の言葉は?」 「授業中、板書や学習内容に注目させる手法は?」 これらの質問に対する返答を書きます(私も偉そうなことは言えず、かつての教え子に聞くと力技だったとかm_ _m。
仮りに、それを「指導力」と言うならば、教師の指導力(授業の力量)とは、大声(怒鳴り声)で静かにさせることではありません。
子ども1人ひとりの課題は千差万別で、担任個人での対処には限界があるのも現実です。
>(前半略)大空小学校では、しょっちゅう教室から子どもが出ていきますが、その時
>「教室から出ていく子が良くない」
>と言えば、この子に対する周りの見方に、差別と偏見を教えていることになります。
>そこで「出ていく子どもが悪い」と決めつけないことが大切。
>「なんで出ていったのかな?」
>とみんなで安心して相談すればいいのです。
>子どもが出ていく原因を作っているのは“教員”です。
>私が授業をしていた時にも子どもが出ていきました。
>その時周りの子どもに
>「あーやっぱりなあ。先生ここまで良かったけど、あそこでこれやったでしょう?
> だからあの子は我慢できなくて出ていったんだよ」
>と言われました。私が
>「分かってるんだったら、もっと早く言ってよ(笑)」
とその子に言うと、
>「いやまさか、本当に出ていくなんて思わなかった」
>と返されました。
>こういう会話が自然に教室内で生まれれば、その出ていった子は厄介者ではないですよね。
>この子のおかげで自分自身(教員)と周りの子どもたちはその子について一生懸命考えることができた。
>こうしてクラスの雰囲気や授業のやり方が変わる。
>その子はまさしく“教員を変える学びのリーダー”だと言えます。
>そんな風に考えていったら、教師ができることは
>「自分の授業をどう変えるか」
>なんです(後半略)。
「先生のための教育事典 EDUPEDIA×教育技術 スペシャルインタビュー第1回」 より
https://edupedia.jp/special/shogakukan/201610-kimura
じゃあ、力技じゃない「指導力=水面下の働き」とは具体的に何かを今から説明させてください
(すべて学校ぐるみで取り組んでいる学校現場で発見したことばかりですが)。
それをひと言で表すなら、
むしろ、穏やかな表情と、
ゆったりとした口調で、
子どもの目を見て受け答えをする
…そんな担任の先生の、しなやかな姿勢が、柔らかな教室(授業)の空気をかもし出していました
(多くの同僚に支えられているから、担任の表情が硬くない)。
まず、子どもの顔を見ながら発言を聴く、
さらに、
先生方の年令・性別もさまざま(若手~ベテラン)でしたが、
ですから、子どもたちも、
こういった、参観者である私の目に「パッと見では気づかぬ働き(動き)」とは、
しかも、あわてず、さわがず、見守る態度は一貫して、ぶれないので、子どもたちにも「安心感」を与えるのでしょうね。
なお、個別支援を要する子がいる=いろいろな子がいるのが教室だから、
以上、子ども1人ひとりへの、お世話じゃない「ケアをする心」(安心と自信と勇気をはぐくむ支援)を、
例えば、授業中、子どもたちを、例えば板書に集中させたかったら、
「みんな、(黒板の文が)見えるか?」
と聞くと、最初から見ている子だけが「はい」と返事をして、見ていない子は知らん顔のままです。でも、
「(黒板の文が)見えてへん子は、いないかなぁ?」
と聞くと、黒板を見ている子らが、見ていない子にも声をかけてくれます。
そして、「いっしょに見よ」という温かい(さりげない)誘いかけをしてくれた時に教師が喜ぶと、板書を見てくれる子が増えます。
オススメです。
2年生の算数、ものさしでノートに12cm7mmの長さの直線を引く学習の場合。
ノートの上にものさしを置いたら、あえて1つずつ言ってあげましょう。
「端っこの0cmの所がスタートやから、小さい印 . をつけよう」
「次に、0cmの印 . からスタートして、12cmの所に小さい印 . をつけよう」
「そして、12cmの印 . からスタートして、7mmの所にゴールの印 | をつけよう」
「じゃあ、ノートの上に置いたものさしを3つの印 . . | に合わせてね」
(もっとわかりやすい言い方があれば◎なので、先生方ご自身でお試しください)
「ものさしを、左手でぎゅっと押さえよう」(左利きなら、右手でぎゅっと)
「次に、鉛筆で . . |をつなぐ線を、やさしくスーッと引こう。やさしくね」
こんな感じでしょうか(『一度にひとつずつ』の指示が、より分かりやすいでしょう)。
この6行の箇条書きを画用紙に書いて(12を□、7を△にして)、教室に掲示するのも◎。
また、私たち教師は、よく次のような言い方を、ついつい子どもたちにしてしまいます。
「教科書・ノート・筆箱・下敷きを出して、鉛筆・消しゴムを出しなさい」「しっかりしなさい。ちゃんとしなさい」
などです。前者は、指示内容が多すぎで、後者は、子どもにはイメージしにくい難解な言葉です。
年令が小さいほど、どうしていいかわからない、あいまいな言葉だと言えます。ですから、前者なら、
「教科書を出して」(ほめる)→「○ページを開けて」(ほめる)→「ノートを…」
「筆箱を出して」(ほめる)→「筆箱から鉛筆と消しゴムを出して」(ほめる)→「下敷きを…」
と、指示内容を1つずつ小分けして言ってあげましょう。(後者なら↓関連ページ)
関連ページ
「たった一つの約束①みんな笑顔でいるために」から学ぶ
https://sg2takaboo.exblog.jp/24898453/
安心感あふれる教室に変えるポイント①②③④
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通信簿の所見【親子が元気の出る「そのひと言」文例集】(139例文)「所見が浮かばない時のヒント」 https://sg2takaboo.exblog.jp/24898592/