「保護者が園を選ぶポイント」について秋田喜代美先生がコメントされた記事を読みました

10月下旬頃の新聞に載っていた、東京大学大学院教授(保育学)秋田喜代美先生(日本保育学会会長)の意見の記事を切り抜いて残してありましたので、紹介させてください。「幼児教育の質 客観的に評価する仕組みを」というタイトルです。本文は、以下のとおりです。( )は私なりの補足です。


『現在、先進諸国では、幼児期の教育の重要性に注目が集まっています。研究も進み、幼児期の教育が、学力や社会人として協働する能力、就労状況にまで影響することが明らかになってきました。


学校教育といえば、授業というイメージを持つ人が多いと思います。しかし、幼児教育は、遊びを通して子どもの発達や経験を保障していくもの。生活の中で高次の思考や学びにむかう力を育てるため、子どもの主体的な活動が大事になります。


日本では、幼稚園は学校教育法上の教育(就学前教育:文部科学省管轄)、保育所は養護と教育を行う児童福祉施設(児童福祉法:厚生労働省管轄)という法的な違いはあります。が、幼児期のカリキュラムは統一され、幼稚園教育要領と保育所保育指針には、同じ内容が定められています。ただ、そのカリキュラムに沿って教育(保育教育)が行われているかを客観的に評価する仕組みがありません。


新制度では、幼児教育を行う施設が多元化されていきます。教育(保育教育)の質を平準化していくためには、自己評価のみではなく、専門的視点からの第三者による評価と助言も必要でしょう。教育(保育教育)のプロセスを適切に評価し、質向上のアドバイスができる幼児教育コーディネーターのような専門家が求められます。


保護者が施設を選ぶ基準は、主体的に遊ぶ時間がどれだけあるか、砂や土、水、自然物など可塑性(柔軟に変化する性質)の高いもので物を構成し遊ぶ経験ができているかなどに着目するといいでしょう。自由な遊びが身体的発達を促し、知的能力を伸ばします。見学をすれば、子どもが遊びに夢中になっているかやらされているのかを見分けられると思います。』


以上、秋田先生のコメントを、聞き手の記者さんが文章にまとめられた記事です。


学力(学習意欲・イメージ力を含む)や、社会人として協働する能力(人とのコミュニケーション力)に影響を与えるのが、あくまでも乳幼児から就学前までの家庭教育を土台にしながらの、幼稚園・保育園・認定こども園における保育教育であるということ(育児・子育てと、保育教育が足並みをそろえること)は、よくわかりました。


もうひとつ、保護者が園を選ぶ基準として、園を見学する時の視点を具体的に示してくださった英断に、敬意を表したいと思います。


主体的に遊ぶ時間がどれだけあるか


砂や土、水、自然物など可塑性(柔軟に変化する性質)の高いもので物を構成し遊ぶ経験ができているか


子どもが遊びに夢中になっているか、やらされているのか


なるほど、何よりも、子どもたちの表情(生き生きしているか)や目の輝き(キラキラしているか)に注目すれば、見分けられるのですね。たしかに、保護者のみなさんには園選びの参考になりますし、園の先生方には、園の保育教育について自己評価する基準になるだろうとは思います。


ただし、就学前保育教育現場で働く保育士・幼稚園教諭の仕事量の負担だけが増えることにならない実務的な配慮が大切です。もし、その配慮がないならば、最終的なしわ寄せは、子どもたちにいくしかないでしょう。そんな心配をするのは、幼保一元化のねらいが、国の財政負担削減にあるのではないだろうか、という一抹の不安をぬぐいされないからです。

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by takaboo-54p125 | 2015-02-14 05:14 | 保育・教育