2014年 05月 17日
不安な(落ち着かない)子どもを「ほっこり」安心させる工夫あれこれ
ことばの遅れた子どもたちについて、「子どもの心を育てる」増井美代子・中台憲子・豊田晴子 共著(日本言語障害児教育研究会編:学苑社)に書いてあった内容が、私も納得・共感できたので、先週に引き続きまして紹介させてください。
先週に紹介させてもらった内容に基づいて、不安な(落ち着かない)子どもを安心させる具体的な工夫を、次のように、たくさん挙げておられました。
『・じっとすわっている。あるいは寝ころんでいる。
その時に子どもの方をジロジロ見たり、やたらに声をかけたりしないこと。子どもの方が親を十分観察する余裕を与える。
・何げなくそばにいる。
・ふとんを1枚常に敷いておくと、決まった場所に敷かれている1枚のふとんを安全基地のようにして、そこにいるとほっとするのか、そこで食べたり飲んだり遊んだりしたがる子どももいます。
・ふとんを敷いて子どもと一緒に寝る。
・こたつに一緒に入って、抱っこして寝たりする。
・おんぶする。「おんぶひも」でおんぶする。ネンネコをかけておんぶする。
・抱っこする。
・あお向けに寝て、おなかの上に子どもを乗せて抱いている。
・ギュッと抱きしめる。
・毛布にくるんで抱く。
・大きい箱や押し入れに一緒に入ってじっとしている。
・二つ折りにした毛布やバスタオルに子どもを乗せて、大人が2人で両端を持って、ゆっくりゆらす。
・うば車に乗せて押す。
・すいている電車やバスに乗って抱っこしている。その時こちらからしつこく話しかけたり顔を見ようとしないこと。
・車に乗せてドライブする。
・子どもがほほえみかけてきたら、ほほえみ返す。』
また、子どもが相手をしてもらいたがるようになった時、子どもを喜ばせる工夫を、いくつも挙げておられました。
『・おんぶ。
・抱っこ。
・二つ折りのシーツに乗せてゆする。(2人の大人で)
・子どもの手足を両親が持ってゆする。
・抱っこしてぐるぐるまわす。
・タカイタカイ、イナイナイバア等の遊び。
・でんぐり返し。
・ふざけっこ。
・くすぐりっこ。
・おいかけっこ。
・肩ぐるま。
・足の甲に子どもの足をのせて歩く。
・高いところにいる子どもを抱いて受けとめる。
・赤ちゃん体操のように、子どもの手足を持って動かしてあげる。
・せっせっせのような手あそびや、おゆうぎをしてみせる。いっしょにする。
・子どもの出す声をまねてあげる。
・お気に入りのことばを言ってあげる。』
いずれも、就学前療育教室や特別支援学校小学部の先生方が、子どもとの関係づくりのために、保護者への啓発を込めて、取り組んでおられる姿を、わが子に関わって拝見させていただいたことがあります。ただし、個人差もありますので、どの子にもあてはまるわけではなく、先週紹介しました、密着育児・愛着形成(アイコンタクト抱っこ、抱きぐせ・添い寝・あと追い、目を合わせて笑う、呼んだらふり向くことなど)をできる段階に応じて、ピタッと当てはまる時期があることを、つけ加えておきます。しかし、子ども発達支援ホームいわしろでは、あえて意図的に早い段階でチャレンジされていました(その内容は、子ども発達支援ホームいわしろHPでご確認ください)。
その他、子どもの小さなサイン(遠慮がちで消極的なサイン、すぐにあきらめてしまう「ささやか」なサイン)を見逃さないで相手をすることや、子どもの願いにタイミングよく相手をすることについても、書かれていました。本書を直接読まれることをオススメします。
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