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「語り聞かせ(ストーリーテリング)」と「読み聞かせ」の違い(年令別:お話の紹介:27話)

「これから昔話を語る人へ 語り手入門」松本なお子・著(小澤昔ばなし研究所)を、図書館で見つけました。
「耳から聞くことの意味」

「語り手と聞き手に合ったお話を選ぶ」

「お話の覚え方」

「お話の語り方」

などを、わかりやすく書いておられたので、さっそく購入してみました。
第2章の5にある『「語り(ストーリーテリング)と「読み聞かせ」の違い』をちょこっと紹介します。


『・・・「語り(ストーリーテリング)」は文字通り「お話(ストーリー)を語る」ことです。

・・・

一方、「読み聞かせ」は、絵本を手に持ち、絵を聞き手に見せながら、読み手が文章を読みます。

・・・

言わば、語り手と聞き手がお話の世界を分かち合う一体感が、語り聞かせにはあるように感じました。


『聞き手の年齢に合ったお話』の例も載っていました。


3~4才「大きなかぶ」「おいしいおかゆ」「金色トサカのおんどり」「ホットケーキ」
5~6才「ちいちゃいちいちゃい」「「ついでにペロリ」「ねずみのすもう」「「鳥のみじさ」「ブドーリネク」「ミアッカどん」
7~9才「かしこいモリー」「北風をたずねていった男の子」「アリョーヌシカとイワーヌシカ」「アナンシと五」「七羽のカラス」「馬方やまんば」「仙人のおしえ」
10才以上「いばら姫」「ガチョウ番の娘」「3枚の鳥の羽」「くもの化けもの」「えんまさまの失敗」「ムカデの使い」
中学生「忠実なヨハネス」「カエルの王様」「師番の赤馬」「頭の大きな男の話」』


引用・参考文献一覧に、私の知っている昔話も載っていました。


『「王様の耳はロバの耳」「オオカミと7匹の子ヤギ」「白雪姫」「大工と鬼六」「「寝太郎」「ねことねずみ」「ねずみのすもう」「にんじん、ごぼう、だいこん」「3枚のおふだ」「3びきのやぎのガラガラドン」「3びきの子ブタ」』

などです。


私が好きな昔話は、くり返しが3回あるお話…

「3枚のおふだ」「三びきのやぎのガラガラドン」「ブレーメンの音楽隊」などです。

本書でも、

「子どもの心の安定した成長にとって非常に重要な意味を持っている」

「未知なるものへの好奇心と、既知なるものとの再会の喜びのバランス」

というふうに、「3回のくり返し」の価値が書いてありました。

必要なくり返しを省かないで、できるだけ同じ言葉でくり返すことの大切さも書いてありました。

そんなお話の展開を予測しながら、ワクワク楽しんでいる子どもたちの瞳や表情はキラキラ輝いています。
本書を直接読まれることをオススメします。

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by takaboo-54p125 | 2013-05-18 05:14 |