2012年 10月 12日
子どもと向き合う10月の教室【子どもに聞かせたい、ちょっといい話(5つ)】
どの話に心をひかれますか?子どもに聞かせたい話。
ずっと前の朝日新聞【天声人語】に「短い話をいくつか」というのが載っていました。
◎電車に乗っている小学校低学年の男の子とその父親。お年寄りが一人、乗ってきた。
座っていた父親が、すぐに席をゆずった。「お父さんの知っている人?」と男の子。父親は答えた。「人生の大先輩だよ」
◎彼女は学校でいじめにあっていた。周囲はみな傍観している。ある日、机の中に手紙があった。
「独りだと思わないで。みんな言葉にできないだけだから」。「ファイト」のメモも。「わかってくれている人がいる」との思いが、彼女を支えた。
◎満員電車で、赤ん坊が泣き出した。険しい視線が母親に集まる。と、年配の女性が母親に話しかけた。「眠いのかしらねえ」。母親は「うるさくてごめんなさい」と謝る。
女性は続けた。
「何を言ってるの。一番大変なのは、あなたじゃない。お母さんが一番つらいのよね」
◎北海道の広い道。おばあさんが渡っているうちに、信号が赤になる。寄りそうようにしていた小学4年くらいの男の子が、片手をあげ、止まってと車に会釈した。おばあさんが渡り終えた。男の子は野球帽をとり、ペコンとお辞儀をした。
◎カキ、モモ、ビワ、・・・・。歩道沿いに果樹が並び、それぞれの季節、たわわに実る!
土地の持ち主のおじいさんが、学校の行き帰りに子どもたちが自由にとれるよう、植えたのだ。木々の下の手入れされた花々も、人々を楽しませる。
どの話も、心があったかくなる話ですね。
子どもたちに聞かせたら、どの話に心をひかれてくれるでしょうか。
聞いてみたいですね。
私は、その場の雰囲気を一瞬にして変えた、年配の女性の「ひと言」は、ほんまに見事やなと思いました。赤ん坊の母親に語りかけているんだけど、その母親の気持ちを、さり気なく周りの人たちに聞かせています。教室でも、トラブった子に教師がこんな「ひと言」を言えたら、きっと周りの子の気持ちも、教室の空気も温かくなるでしょうね。
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