子どもと向き合う9月の教室「しかる場面が増えてきたら→発想の転換1・2・3」

教室で発想の転換ができるのは、担任1人!


教室が授業中もざわつき落ち着きません。子ども同士もギクシャクしています。生活のルールを乱す子も増えてきました。担任が情熱を持って、精一杯がんばっているのにです。
これは、砂浜や雪道でタイヤがスリップして、アクセルを踏めば踏むほどタイヤが空回りするのと似ています。タイヤのスリップが学級の状況で、アクセルが担任の指導です。                                                 
ギアをバックに入れてみたり、やさしくアクセルをそっと踏んでみて、タイヤをゆっくり回すと、脱出できる場合が多いです。ここには、アクセルを踏めば前進するはずだという常識からの、発想の転換があります。子どもたちには、教室でそんな発想の転換はできません。それをバッサリ「We Can Change」とできるのは、担任だけなのです。


しかる場面や制止する場面が増えてきた時は


「だめ」と言う声のトーンでがんがん指導するだけの、アクセル全開状態は、担任自身が疲労困ぱいになります。教室で担任が無理なくできる発想の転換って、どうすればよいのでしょう。それは、担任自身の子どもに向き合う姿勢を、『点検・追及から容認・支援へ』180度転換するしかありません。


発想の転換その1】 担任(自分)の笑顔が減っていませんか。朝の出会いが勝負です。朝一番の担任が笑顔だと、子どもたちもホッとします。その日、担任の笑顔が多いと、子どもたちの笑顔も増えます。『教室に笑顔が広がる作戦』を練ってみましょう。朝の会が多少延びたっていいじゃないですか。心地よい時間と空間は、教室の空気をなごませ、ピリピリしている子どもの心から、トゲをぬきやすくしてくれるからです。
この担任を応援し支えるのが教職員集団です。やれるのは二つ。一つは、この教室の前は素通りせずに中を通り抜け、良い所を見つけて担任に伝えること。もう一つは、放課後、担任と一緒に教室の掃き掃除をしてあげることを、毎日いろんな先生がすること。(ローテーションを組むケースもあります)


子どもの変容を願うなら、担任自身が変わるお手本を


発想の転換その2】 子どもをほめるための声かけを、わざと増やしてみませんか。授業中も休み時間も、掃除や給食の時も、バンバンお手伝いを命じて、その都度ほめる、という徹底的な『なんでもかんでもお手伝い大作戦』です。子どもがかわいく見えてきます。
「私のクラスの子が、些細なことでも良いことをしたのを見かけたら教えてください」                               
と他の先生方にもお願いして、B4の紙を八分の一に切っただけのメモ用紙を、配ります。
「メモは職員室の私の机上に、セロテープで貼っておいて下さるだけで、ありがたいです」この先生方のメモも、ほめる材料になります。この「キラッと見つけ作戦」、子どもたちには、うれしいサプライズなのです。


ある若い講師(小2担任)の発想の転換


発想の転換その3】 県内の小学校でのステキな事例です。校長先生によれば、以下のとおりです。
『その学年は1年の時、小1プロブレムという言葉どおりの学年で、4月5月は大変でした。授業している先生にぶら下がる、黒板に落書きする、机に足を乗せてふんぞりかえる、そんな子があちこちにいるという状況でした。2年生になってはじけてしまいました。
教室の中の雑然とした雰囲気が廊下の外にまで響いているという状況が毎日続き、1学期の終わりには小2担任も疲れ果て、「もう、2学期からは出てこれないかもしれません」と言われてしまいました。
ずいぶん心配していたのですが、2学期、その先生は何とか出てきました。そして、2ヶ月ほどした11月頃のある昼休み、ふと外を見たらその先生の学級の子どもたち全員と先生が楽しそうに「だるまさんが転んだ」をやっている姿を見かけました。あれ?1学期と違う、と思いました。そして、しばらくしてその学級のかさこじぞうの研究授業がありました。その授業を見てびっくりしてしまいました。1学期、教科書も開けず友だちにちょっかい出していた子が一生懸命に音読しているし、友だちの発表なんて聞きもしなかった子どもたちが、おだやかに聴き合っているのです。
その先生に「どんなことをしてきたの?」とたずねたら、こんなふうに言われました。
2学期の始め、もういちどゼロからやり直してみよう。そして、どんなにちっぽけでもいいから、子どもたちとできたことを、喜び合えることを創ろうと思いました。全員で一つのお話を最後まで斉読できた、たったそれだけのことを喜びました。授業からはみ出ている子には、「あんたと一緒に勉強したいんや」と自分の気持ちを、その子に思いっきりぶつけました。そしたらそこから変わってきたんです。」と。』
以上です。なんとも見事な発想の転換ですよね。


◎子どもを『ほめる』ということは、子どもを評価するということではありません。子どものがんばり、成長を見つけて、その喜びを伝えていくということです。
◎子どもを『しかる』ということは、子どもに腹を立てるということではありません。子どもが、自分も他人も大切にできるように、1つずつ教えていくということです。

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by takaboo-54p125 | 2012-08-30 05:02 | 保育・教育