幼小連携①保育園・幼稚園がめざす「理念」を、保護者も納得してから入園してもらうことの意味【園と家庭が手を結べるため】


目指す理念をイメージしてみましょう。就学前保育・教育(以下、就学前教育)は、単なる住民サービスではなく、各家庭への子育て支援です。つまり、よりよい子育てのために、「園と家庭が手を結び」ながら「共有し合える子育て」を実践する場であります。子育ての土台である各家庭の教育力「子育ては親育ち」に自信を持ってもらうために、園が存在するとも言えます。子どもの脳の発達にそぐわない早期教育(7才以降に育つ脳の分野)ではなく、0~3才で感受性を育て、3~5才で想像力を育て、5~6才で創造的想像力を育てる、子どもの脳の発達の順序に即した就学前教育こそ大事です。それは、若い世代に子育ての「道筋を示すみちしるべ」のメッセージにもなります。親も子も、小学校入学へ「不安より希望を持てる」ためにも、次の4つを柱に就学前教育を進めていくことが大切になるでしょう。


想像力を育てる
創造力は、想像力に支えられています。その人の想像力の豊かさは、幼児期にどれだけ想像的な世界で遊んだかによるとも言えます。絵本、紙芝居、劇の中には、想像の世界があります。その具体的な保育活動の形である、劇遊びを取り入れる就学前教意欲を育育を充実させていきましょう。


意欲を育て
子どもが、させられるのではなく、やりたくなって活動をすることが、とても大切です。どちらの就学前教育をするかで、子どもの意欲の育ちが大きく違ってきます。ですから、子どもが何事にも挑戦したくなったり、試してみたくなるように、先生たちが導入で、子どもに生き生きと目を輝かせて語る就学前教育を目指しましょう。


自然が知恵を育てる
子どもが、遊び、工夫して考える、そんな機会をより多く、より深く、より広く、与えてくれるのが、自然です。豊かな自然と関わって身につけた本物の知恵は、小学校の本物の学力の土台になることは、間違いありません。直接体験で感受性を磨くことで、創造力へとつながる就学前教育を展開しましょう。


コミュニケーション能力を育てる
・先生に信じてもらえるからこそ、自分を信じることができる。
・先生に好きになってもらえるからこそ、自分を好きになることができる。
・自分を好きになり愛することができるからこそ、本当に人を信じ愛することができる。
園では、そんな先生たちが、子どもの就学前教育に携わり、保護者の家庭教育を支援します。こうして、家庭と園が力を合わせることで、社会で最も求められているコミュニケーション能力を育てる就学前教育を推進しましょう。


以上の4つの柱を元に、よりよい就学前教育を実現していきましょう。


今の子に共通するハンディキャップを考えた「育児支援」発想の転換


かつては、お母さんの心音と、お母さんの声と、お母さんが台所で野菜を切る包丁のトントントントンという音を聞いて、赤ちゃんはお母さんのおなかの中で育っていました。
私は、その中で最も大切なのは、生まれた後もコミュニケーションの必要なお母さんの声だと考えます。
ところが、今の子どもたちがお母さんのおなかの中にいた280日間は、全く違った多種多様な音に囲まれて育つ環境になってしまいました。
つまり、お母さんのおなかの中にいる赤ちゃんは、お母さんの耳のイヤホン・ヘッドホンから流れるウォークマン等の音楽や、お母さんが首からぶら下げる携帯の着メロ・着うた・着信音も、共鳴音として聞こえるようになりました。
この環境の激変の中で、まさかとは思いますが、ひょっとすると、お母さんの声を聴き分けにくくなってしまっているのではないかということは、可能性として考えられないでしょうか。
このことが、年間30日以上の欠席日数の理由で、一番多かった「親子関係をめぐる問題」の、根っこになっていないことを、願わずにはいられません。
お母さんの声が体内に共鳴して、おなかの中の赤ちゃんに届く時、お母さんの声よりも刺激的な着メロ・着うた・着信音を、お母さんの体内に共鳴させない方法はないでしょうか。
戦後の混乱期は赤ちゃんの栄養不足、粉ミルク不足、オムツ不足など、物の不足する時代でした。ところが、今はその正反対で情報過多で、物のあふれる時代です。
赤ちゃんを取り巻く環境の急激な変化の中、今回、話題にしている「お母さんのおなかの中で280日過ごす間に、赤ちゃんへ届いてほしくない音」が過剰すぎるのではないか、と思ってしまうのは、私の「思い過ごし」「気にし過ぎ」なのでしょうか?


さて、ここからが、私の仮説(推論)です。
まず、胎児の耳に最も響く母胎に密着した音を、私は「母胎密着音」と呼びたいと思います。お母さんの心音、お母さんの声などに加えて、お母さんが身につけるようになった物で、お母さんの声が赤ちゃんの耳に届くのをじゃまする電子音です。つまり、携帯電話の着メロ着うた着信音とウォークマンなどのイヤホン・ヘッドホンの音楽を「母胎密着音」だと考えます。


虐待から母も子も守る育児支援のための提案2つ
母胎の中で、胎児は母親の声(音)を聞いて育つので、産まれた時に、すでに母子の絆
の土台ができています。不安で泣く赤ちゃんは母親の声を聞くと、なんだか、懐かしい声(音)と感じ、安心できるのです。そして、泣いたらあやしてもらって泣きやむ、これが昔の赤ちゃんです。育児で心が育ちました。
今の赤ちゃんは胎児の時に、母親の声より刺激的な密着音(ウォークマン、携帯電話・メールの着信音等)も聞いて育ちます。だから、
「オギャー」
と泣き、
「よしよし」
と抱っこして、あやしてくれる母親の声が、安心の音に聞こえにくく、極端な場合、雑音に聞こえます。今の赤ちゃんには、母親の声よりメディアの音や、車の振動音の方が、懐かしい音に感じる場合も、少なくありません。
今の赤ちゃんに共通するハンディキャップは、生まれた時に、母子の絆の土台を築きにくいことです。母の声を安心音として感じさせない母胎環境の激変が、赤ちゃんの心の受信アンテナにズレを生じさせたのでしょう。
赤ちゃんが泣きました。オッパイをあげたりオシメを替えても、全く泣きやみません。
「よしよし」
と抱っこをして、あやすと、泣きやむどころか、背中をそらして抱っこを拒絶するような激しい泣き方をします。そして母親がオロオロしているうちに、赤ちゃんは泣き疲れて眠ってしまい、母親もホッとします。心を育てる育児は一歩も前進しません。
また、泣いていない時に、母親が顔をのぞきこんでも赤ちゃんはニコッともしません。
赤ちゃんが泣きやんでくれたり、目と目を合わせて笑ってくれるのが、母親の喜びなのにそれがありません。これでは母親もだんだんイライラしてきます。心が通い合いません。
そのうちに、育児に疲れ、そんなわが子が憎たらしくなってきて、しまいには愛せなくなってしまいます。こうして、親の虐待が始まる可能性が徐々に大きくなっていきます。
別の言い方をすれば、昔の赤ちゃんと母親は心のアナログアンテナで、親子の絆を確かめ合い、深めていく育児ができました。母親の声が赤ちゃんの安心の拠り所でした。
人と人とのやりとりは、心のアナログアンテナによる交信(伝え合い)だと言えるからです。
今の赤ちゃんは、母親の声をアナログの安心音としてキャッチできない子もいます。
つまり、母親がアナログで赤ちゃんがデジタルでは、心の交流は不可能なのです。
母親がいくらあやしても、心のアンテナが違うから伝わりません。
その子は、心が不安な状態から抜け出せないまま、体は成長していきます。
そこで、母親が、赤ちゃんのデジタルアンテナに合わせて、育児をデジタル化せざるを得ない方法が、テレビやビデオに子守りをさせたり、夜泣きの赤ちゃんを車でドライブに連れて行くことになります。言わば、育児のデジタル化は、赤ちゃんの不安を安心に変える「人づきあい」の基本が母親から学べず、育児じゃなくて、お世話になるのです。
ここに今日の社会問題、乳幼児への親の虐待が急増している主要因があると考えられます。
今の育児に、一番大切なのは、赤ちゃんの心のアンテナをデジタルからアナログに戻してあげる手間を、母親がしてあげるということです。
まずは、泣いたらあやしてもらって泣きやむ母子関係を取り戻すのです。
赤ちゃんが、母親の「よしよし」と抱っこで安心して、ニコーッと笑顔になる関係を再構築する作業(それこそ地道な何百回何千回のくり返し)に、公的な育児支援の力を注ぐことこそが、積極的な虐待予防ではないでしょうか。
テレビの地デジ化は可能ですが、人間関係は、あくまでも、人と人との会話や、微妙な表情や仕草といった、アナログ的な、昔ながらの育児・子育てによってのみ、つくられていくのです。
今の赤ちゃんの育児には、昔の育児にプラスして親子の絆の土台(安心)づくりをしてあげる必要があります。
赤ちゃんはアナログ受信アンテナの遺伝子をきっと持っているはずです。
それを復活させる手間を惜しいと思わないことです。
実際には、しんどくて、大変な手間ですから、とりわけ乳児の育児支援に携わる方の役割が重要です。
もちろん、個人差、取り巻く環境など、さまざまな壁はあります。
でも、育児・子育ては、「心育て」であり「親育ち」です。
「よしよし」
の声と抱っこは、赤ちゃんが安心感を取り戻せるための「愛メッセージ」です。
育児支援も「監視カメラ目線」ではなく、親への「共感カメラ目線」で見てあげたいですね。虐待から、親も子も、守るために。
以上、△か月健診で若いお母さん方の思いに共感しつつ育児支援してほしい概要です。
授乳時は、携帯電話もマナーモードにして、お母さんの声が安心の声に聞こえるまで、
赤ちゃんに優しく語り続けましょうね・・と
仮説にもならない段階の推論ですので、念のための提案は2つだけです。


1つめの提案
妊婦さんは、自宅では携帯を身につけないで、テーブルの上にでも置いておきましょう。身につける必要がある時は、マナーモードにしておきましょう。
お母さんの声が体内に共鳴して、おなかの中の赤ちゃんに届く時、お母さんの声よりも刺激的な着メロ・着うた・着信音を、お母さんの体内に共鳴させない(赤ちゃんがお母さんの声を覚えるじゃまをさせない)ためです。


2つめの提案
妊婦さんは、Jポップなどの音楽を聴く時は、イヤホン・ヘッドホンを使わずに、CDラジカセなど(体に密着させない音響機器)で聞きましょう。
これも、お母さんの声が体内に共鳴して、おなかの中の赤ちゃんに届く時、お母さんの声よりも刺激的なイヤホン・ヘッドホンのJポップ・ロック・ラップ・レゲエ・トランスなどの音楽を、お母さんの体内に共鳴させない(赤ちゃんがお母さんの声を覚えるじゃまをさせない)ためです。


この2つの提案は、いずれも、赤ちゃんが
「オギャー」
と生まれてから、お母さんの声を1番なつかしい安心音と感じるためです。
母と子の愛着形成をしやすくするためです。
それは「赤ちゃんがいつまでも泣きやまないこと」が引き金になる虐待から、母も子も守るためでもあります。そうすれば、赤ちゃんは、安心音であるお母さんの
「よしよし」
の声で泣きやみ、お母さんの抱っこを拒否しなくなるのではないか、という私の仮説(あくまでも推論ですが、どなたも提案なさらないから)です。
この「母胎密着音をシンプルにする方法」という考えに賛同してくださった方は、ぜひ周りの妊婦さんたちに伝えてあげてください。(私の推論ですが)


「赤ちゃんパワー 脳科学があかす育ちのしくみ」


小西行郎(ゆくお)・吹田恭子・共著(ひとなる書房)の中で、東京女子医科大学の小西行郎教授が興味深いことを書いておられました。小西行郎教授は、留学から帰国後、脳科学・発達行動学の立場から小児科学に新風を吹き込まれた先生で、日本乳児行動発達研究会や日本赤ちゃん学会でも活躍しておられます。一部だけですが、紹介します。


『【赤ちゃんの耳には、いっぱい音が届いている
赤ちゃんの耳の原型ができはじめるのは、ずいぶんと早いことがわかっています。妊娠5~6週目頃には耳らしい穴ができはじめます。・・
聴こえはじめは、だいたい妊娠20週頃、ちょうどおなかの中の赤ちゃんの動きを、お母さんが胎動として感じはじめるのと同じ時期です。・・
まず、一番ひんぱんに、それもうんと近くで聞こえてくるのは、お母さんの心臓のドクドクという音や血液が流れる音、食べ物が胃や腸の中を通っていく音などでしょう。そして、お母さんの声。なにしろ赤ちゃんは、お母さんのおなかの中にいて、つながっているのですから。そして、お母さんと話している人の声。それはお父さんの声が多いかもしれません。お姉ちゃんやお兄ちゃんたち、いっしょに住んでいる家族の声も聞こえているはずです。
人の声ばかりではなくて、いろんな生活の音もあります。台所で包丁を使うトントントンといった音やお皿がぶつかる音、テレビの音、音楽、電話のベル、車のクラクションなど、お母さんに聞こえる音は赤ちゃんにも全部聞こえています。
では、それらの音は、おなかの中の赤ちゃんには、いったいどんなふうに聞こえているのでしょう。
だいぶ前になりますが、国立病院の研究グループが、出産直前の破水した子宮の中に、実際にマイクを入れて確かめてみました。すると、まるでプールにもぐった時のような、くぐもった音が聞こえてきたそうです。
赤ちゃんの耳に音が届くまでには、お母さんの体や、羊水という水の層が間にはさまっています。うんと聞きとりにくい、くぐもった音になることは誰でもすぐに想像できますね。毎日聞いている音や声が、おなかの赤ちゃんの発達に果たしてどこまで影響を与えているのか。今のところ、科学的には、どんな形であれ証明されてはいません。
ですが、おなかの赤ちゃんは、くぐもった音ではあるけれどもちゃんと聞いている、家族の声や生活の音を感じていることは知っておきましょう。・・


ことばを手にいれる道筋はおなかの中からはじまっている
おなかの中で、赤ちゃんはじーっと耳をすましています。その証拠として、泣いている赤ちゃんに胎内の音を録音して聞かせると静かになったという例や、おなかの中で聞いていたお話と、そうでないお話では、聞いていたお話の方を喜んだという報告があげられています。
これらの例からは、赤ちゃんはことばを意味のあるものとしてではなく、自分を包んでくれる安心なサインととらえていることがわかります。生まれたらすぐに自分を世話してくれる人と環境をしっかり認識しておかないと、たいへんなことになりますから。ことばを獲得する道筋は、まず、この音を聞くことからはじまっていると考えていいでしょう。』
小西教授の見解の紹介は以上です。


愛着形成が難しかった結果=園で自分を出したがる子&出せない子の増加


一見すると相反する現象のように思えるが、抱えている問題の根は同じです。乳児期のハンディから来る、幼児期における親子間のコミュニケーション不足が原因となっています。
自分の言葉をだれかにじっくりと聞いてもらったあとに、相手から言葉を返してもらうという会話のやりとりを、家庭の中で体験していない子どもが多いのです。携帯を持ちながら育児をしている親の姿が、まさにそうです。だから『自分を出したがる子』は、聞いてほしいという欲求が心の中に渦巻いていて『先生、聞いて聞いて』となります。
また自分を出せない子どもについては、常に評価されているというプレッシャーを感じながら育ってきたタイプに多いように感じます。
今の保護者の中には、教育熱心なあまり、指示語や注意の言葉ばかりを子どもに投げかけている方が少なくありません。親子の接触の機会は多くても、お互いの言葉に耳を傾け合うという本当の意味での対話が、昔より確実に少なくなっています。そのように育てられた子どもは、『間違ってはいけない』という意識が常にあるために、自由な自己表現ができにくくなってしまう現実があります。
先生のお話の最中における、子どものおしゃべりも、なぜおしゃべりが起きるのかを深く考えてみる必要があります。子どもは人間関係に非常に不安を感じていて、疎外されたり関係を断ち切られたりすることが、先生に叱られる以上につらいことなのです。おしゃべりが、「友だちとつながっていたい」という気持ちの表れだととらえ直すと、対処法が変わります。おしゃべりそのものを叱ってもだめで、教室に安心できる人間関係をつくっていかなければ、根本的な解決にはならないことがわかります。


(以上、東京都練馬区立豊玉南小学校の渡辺校長先生の文章から抜粋)


そんな子どもらがやりたくなる保育を、園で実現するための基本的なこと


子どもの脳の発達には順番があります。どの国のどんな人種の子どもも、その順番は変わらないのです。そして、その時期の特性に沿った保育教育をしていくことが大切なことです。日本の脳生理学者の権威であった故・時実利彦先生が「脳と保育」という本の中で、そのことを明らかにされています。それは、
0~2才で「感受性」が育ち、
3~5才で「想像力」(イマジネーション)の脳細胞が発達し、
5~6才にかけて「創造的想像力」(クリエイティブ・イマジネーション)が発達し、
7~9才までに「理解」「分析」「記憶」の脳細胞が発達するピークをむかえます
」というものです。

ここで、園の先生が最初から最後まで、子どもたちに指示ばかりしていると、子どもたちが刺激を受けるのは、「理解」し「記憶」する脳細胞だけです。しかし、この脳細胞が、最も活発に刺激を受けて成長するのは、7才ぐらいからなのです。0~2才児には「感受性」を、3~5才児には「想像力」(イマジネーション)を、5~6才児には「創造的想像力」(クリエイティブ・イマジネーション)を育てることが大事になります。
(以上、浜松市の【あすなろ幼稚園】坂本園長先生の文章から抜粋)


◎先生方の、子どもへの向き合い方に、しなやかさ・柔らかさの☆☆☆を!
◎先生に信じてもらえるからこそ、子どもも自分を信じることができるようになります。
◎先生に好きになってもらえるからこそ、子どもも自分を好きになることができるのです。
◎自分を大切にすることができるからこそ、友だちを大切にすることができる子どもに
なれるのでしょう。
(以上、浜松市の【あすなろ幼稚園】の方針から引用)


私たち大人は、よく次のような言い方を、子どもたちにしてしまいます。
▲「しっかりしなさい」「ちゃんとしなさい」
などです。子どもには、超イメージしにくい言葉なのです。年令が小さいほどどうしていいかわからない、あいまいな言葉だと言えます。
ですから、大声で「しっかりして」「ちゃんと・・」「うるさい」「まだか」「早く、遅い」と、どなるより『できて当然のこと』でも(今の子どもには↓これらが必要)
「みんな、すわろうね・・おっ、早くすわれたね」(笑顔で)
「△△を何個とってきてね・・うん、できたね。エライ」(笑顔で)
「シーッ!お話するのをやめようね・・だんだん静かになったね」
「A君のお話を、聞いてあげよ・・こんなに聞いてもらえるとうれしいね」
「Bさんのお話、聞いてあげよ・・Bさんの気持ち、わかってきたねぇ」
「先生のお話を聞いてね・・聞いてくれてありがとうね」
(笑顔で)
「みんなトントンシュッで並んでね・・早く並べたね。気持ちいいな」

と、その場面に応じて、子どもにしてほしい具体的な言い方で、子どもたちがイメージしやすいように伝えてあげましょう。もちろん、子どもたちが受けとめてくれたら、必ず目を見て具体的にほめることも忘れないでください。
しかる〔注意する〕回数が減ります。担任が笑顔でいると『楽しい空気』が伝わり、子どもの心にも響きます。
また、
「ダメ!」「やめい!」「あかん!」「何してんの!」「さっき言ったやろ」などと言う否定的な指示語も、緊急時以外は、やさしく、しっとりと、
「どうしたの?」「困っていることはない?」
「こういう時は、△△すると、うまくいくよ」
「そういう時は、先に△△してみようね」

というふうに、ダメの中身(どうしたらいいのか)を、具体的に伝えることで、子どもも素直に受け入れられます。


保育内容が「泥んこ遊び」であろうが、「シャボン玉遊び」であろうが、「○○づくり」であろうが、担任が、その内容を本気で楽しみたいと感じているか、子どもたちと共に楽しさを味わいたいか、それらを本気で伝えたい導入をイメージしているかで決まります。


これからの就学前保育・教育に必要な、保育士・教師自身の「発想の転換」


◎1~2才児ぐらいまでの子どもには(親を先生に置き換えて)


1~2才児が親の髪の毛をひっぱって、「やめて」と言ってもやめない時は?
その行動は、親の反応を単純に楽しんでいると思いましょう。(悪気はありません)
親が本気でやめてほしい時は、しかるのではなく、次のことをしてください。
「あ~、いた~い!(たいへ~ん!)あ~!あ~!あ~!」
と、おおげさに、子どもをびっくりさせることが効果的です。
子どもは、親の様子に驚いて、何事が起こったのかのか、という不安な気持ちになり、
その行動を一瞬だけやめます。そうしたら、親は、すかさず、
「やめてくれたね。えらいね」
と、抱っこをしながら、不安が消えるように、ほめてあげます。大切なことは、
子どもに「したらだめよ」と頭でわからせようとせず、親の『驚きパフォーマンス
で、心で感じさせて、行動を変えてあげること、それができたら、ほめることです。
なぜなら、2才児ごろまでは「感性」が伸びる時期だからです。


◎「赤ちゃん返り」は画期的成長(コミュニケーション力の源泉)


 不思議なことに「赤ちゃん返り」が始まると、順調に育つ赤ちゃんのように子どもの方から「ボール」を投げかけてくるような相互作用が起こります。
ある母親は赤ちゃん返りをした4才の子供が「オギャーオギャー」と泣いて手足をバタバタさせた時、目の前にいる子どもが生まれたばかりの赤ちゃんに見えたので、なんのためらいもなく「よしよし」と言って抱きあげて、オッパイをあげることができた、と話されました。このような行動を母親にとらせたのは、年令が3才・4才であっても子どもが赤ちゃんに返ってママに接してきたからです。赤ちゃんに返ると殻を脱いだように、子どもは臆せずに親に接してくるようになります。この時の子どもへの対応が重要です。
子どもが赤ちゃんになってオッパイが飲みたいと要求した時は、オッパイを飲ませてあげます。ハイハイをした時は「ほら、ここまでおいで、ハイハイ上手ね。」と誘導して、はってきた子どもを抱っこしてあげます。オムツをあてたいと言った時は、オムツをあててあげます。オシッコが出たら「シーがでたね。」とオムツに排尿したことを喜んであげたりします。赤ちゃん返りをした時の子どもは、ママのこうした対応を素直にうけとめるので、相互作用がとりやすいのです。子どもが赤ちゃんのようになってママにふれ合うことで、子どもはふれ合いぎらいの殻を少しづつ脱いで、人を受け入れるように変わっていきます。赤ちゃん返りは、人ぎらいの解消に役立ちます。したがって、赤ちゃん返りは後退ではなく、実に画期的な成長と位置づけることができます。
(赤ちゃん返りをどう見るかについては、静岡県磐田市の【こども発達支援ホームいわしろ】HPから引用)


◎「赤ちゃん返り」は心の扉を開ける(親子の相互作用を促す)


 「赤ちゃん返り」の行動は、子どもの方からふれ合いを求めて「ボール」を投げかけてくるので、親はその「ボール」を受けとめてあげればよいのです。それ以前に反応のない子どもに「ボール」を投げていた時よりも、親も子も気持ちが通い合えます。
「赤ちゃん返り」による相互作用をくりかえすことで、子どもは閉ざしていた心の扉を少しずつ開けていきます。子どもの方が親のそばにいたがるようになり、自分に関心を向けさせようとして、いたずらをしたり、親の身体をたたいたり、顔にキスしたり、微笑行動をしたりします。このように親と関わりたい気持ちが育つと、親と何かをしたい、親と何かをすることが楽しいという気持ちが育っていきます。その結果として、子どもが心の扉を開き、親と子の相互作用が深まっていきます。親が、幼いわが子と何かをいっしょにするのを、喜ぶことが基本的に大事です。
(赤ちゃん返りをどう見るかについては、静岡県磐田市の【こども発達支援ホームいわしろ】HPから引用)


◎トイレ・トレーニングは『親育ち・トレーニング』


オムツのウンチをオマルに入れたということは、ママにほめてもらえると思ったからです。この行動は、親子の関係づくりができているからだ、と受けとめましょう。
さて、子どもが苦手なものを食べられたら、親も共に喜び、ほめますよね。
それと同じで、ウンチ・オシッコをオムツの中でしたら、
「ウンチ・オシッコが出て、よかったねぇ。ママ、うれしいな」
「出たら、ママに教えてね。」「シーシー、ウンウン、教えてね」
と、ウンチやオシッコが出たことを親も共に喜び、ほめることを、まずくり返します。
そして、子どもが親に教えたくなり、教えてくれたら、
「教えてくれて、ママ、うれしいな。エライね」
と、出たよと教えてくれたことを、親も共に喜び、ほめます。
ウンチが出てから教えてくれた時は、ほめてから、
「おしりが、気持ちわるかったでしょ」「ウンウンしたくなったら、教えてね」
という親の願いも伝えます。
出そうだと教えてくれた時も、親も共に喜び、ほめるのは同じです。
でも、それはなかなかできないのが普通ですし、子どもの1日を1番知っているのは
親ですから、そろそろウンチ・オシッコが出そうな時に、タイミングを見はからって、
「オマルにすわってみようか」
と、子どもをうながしましょう。(うまく、そそのかします)
オマルにチャレンジさせるということは、子どもが偽装工作した時も、
「ママは、◎◎ちゃんが、オマルでしてるの、見たいな」
と、ママはオマルの中のウンチ(結果)ではなく、ボク(私)がオマルにすわること(行動)そのものを、喜んでくれるんだと、子どもへ伝えるように心がけましょう。
言わば、トイレ・トレーニングとは、何度も失敗しても、しからずに、成功したら、ほめることをしながら、成功の確率が少しずつ高くなっていくのを待つという、ママ自身の『親育ち・トレーニング』(今、できた所までを喜んであげること)なのです。
一度成功したら、もうOK、じゃないのが、排泄、先月は2割成功、今月3割、次は2割→4割→3割→5割と、山あり谷ありしながら、成功の確率が、ぼちぼち上がるものです


◎「幼少連携」「保幼連携」「保小連携」どうする?遊び:社会性育む『ごっこ』遊び 3人以上で『おり合う』力を


朝日新聞2011年10月23日(日)の28面に「どうする?遊び:社会性育む『ごっこ」:3人以上で『おり合う』力」という記事がのっていたので、紹介させてください。


『ままごとやお店屋さん・・子どもたちが何げなく楽しんでいるごっこ遊びは、想像力や社会性を育てます。年少組の3才の子どもたちが、クッキーとお団子の店を開いていた。10月半ば、東京都小平市の白梅幼稚園。先生が、
「クッキーください」と言うと、店員の女の子が、
「お金は持ってますか」。男の子は、
「花のあるテーブルで食べてください」
と案内する。机の上に色とりどりのブロックを重ね、花に見立てていた。
「レストランに行ったのかな。子どもは身近なものや体験をよく見ています。それを想像力を使って再現するのです」と副園長は話す。
友だちとごっこ遊びをするには、相手の言葉や表情、行動を読み取り、自分の気持ちを合わせていく力が必要だ。役割を分かち合うことで、交渉力や社会性を育む。
4才児の年中組では、ままごとが途中でレストランごっこに。子ども役の子が、
「ビールください」と口をすべらせ、あわてて自分で、
「今度はボク、お父さんね」とみんなに伝えた。
「~ね、~なのね、は、年中組の子どもの特徴です」と主任。場面や役割が変わったことを確認し、遊びをつなぐ。一方、年少組は役になりきるのが優先で、ままごとでお母さんが2人いても構わない。
東京大学院教授の秋田喜代美さん(保育学)は、
ごっこ遊びはキャリア教育の起点
と言う。子どもの目線で家族や職業を見て、なりたい職業や魅力的な人をまねしたいという欲求が生まれ、演じる。
仮面ライダー、プリキュア、AKB。ヒーローやアイドルはいつでも憧れの的だ。
ままごとではお母さん役の人気が下がり、ペットになりたがる子が増えているという。
「家電の進化などにより、料理や裁縫で母親の技を見る機会が減ったことや、ペットが家庭の中心的存在になったことが影響しているかもしれません」
と秋田さんは言う。3人以上で遊ぶことも重要だ。
3者以上の人間がうまく折り合う力を育てる。2者は向き合うので調整は簡単だが、3者以上は難しい。まさに、社会生活を営む根幹を育んでいるのです
では、ごっこ遊びはどのように見守ればいいのか。たとえばままごとで、ある子が赤ちゃんのために食事をすりつぶす動作をした。しかし、弟や妹がいない子たちは、動作の意味がわからない。そんな時、大人が、
「赤ちゃんが食べやすいように、ニンジンをつぶしているのね」
と説明を加えてあげると、他の子も興味を持つようになる。ごっこ遊びが苦手な親は、子どもを「釣りごっこ」に誘うなど、自分の好きなものから入るといい。
家族の形や生活スタイルの多様化に伴い、子どもたちの共通体験は減っている。白梅幼稚園では、動物園や商店街訪問といった幼稚園行事をもとに遊びを設定するなど、子どもたちがともに遊べるよう工夫している。』


◎保護者からの相談には、まず「はじめの4歩」をしましょう


保護者は、どうしたらいいの?という相談をしながら、同時に、
自分の育児(現在進行形)の苦労をわかってほしい、
自分の子育てが基本的にどうなのかを認めてほしい
という、相談の裏側にあるヘルプも出しておられるのではないか、ということです。言いかえれば、どの質問・相談にも、
私の育児の「いっぱいいっぱい」の苦労と努力に共感してほしい
という願いが込められているのです。ということは、保育園・幼稚園で、保護者から相談を受けた時の、保育士・教師・養護教諭が対応する「最初のひと言」も、即返答ではダメだということですね。まず、
① 保護者が相談してくださったことにお礼を述べ、(信頼度0なら来られません)
② 保護者のご苦労をねぎらい、(ウーンと心をこめて)
③ 保護者の子育てのよい点を具体的にほめて、(お世辞ではダメ)
④ 保護者の気持ちに共感しながら、(具体的な言葉と表情とまなざしで) 
相談に応じていくのが、保護者の心と、手と手をつなぐ子育て相談(育児支援)になるのではないでしょうか。スポンジみたいにいったん吸収してから、応えるという感覚で相手をすることで、保護者自身も子育ての苦労が報われた、相談してよかった、自分の子育てにもいいとこはあったんや、という前向きな気持ちになり、プラスαのアドバイスをくれた先生への信頼感も増すはずです。
と言うことは、大人でもそうですから、「先生・・」と言ってくる子どもに対しても同様ですね。世の中は、社会全体が監視カメラに囲まれています。せめて、子どもと接する時(親から相談を受けた時・同僚から相談を受けた時も)は、共感カメラ目線(上から目線の反対)で応対してあげることが、今の時代の「基本中の基本の姿勢」だと言えるでしょう。私は、自分で忘れないために、「子育て相談:はじめの4歩」と呼んでいます。
そして、「足を運べば誠意が伝わる、電話で済ませば誤解が伝わる」という言葉を、自分をふり返りながら、かみしめたいものです。


こうして、保護者が就学前教育を住民サービスだと勘違いせず、「園と保護者が手を結びながら共に子育てを進める」のだ、と受けとめてくださるように、さまざまな発信をしていく必要があるでしょう。保幼を住民サービスだと思い込む親にかぎって、家庭こそ「子育てのベースの安心基地」であることを忘れ、園へサービスの一方的な要求ばかりします。その結果、園と家庭が手を携えて子どもを育てることに、微妙なズレが生じます。簡単な話、親が園の助言に耳を貸さなくなります。そうすると、子どもの望ましい心の育ち方からそれてしまうケースが多くなるでしょう。そのしわ寄せは、小学校に入学する時、子どもの姿に否応なく出てしまうのです。そうならないためにも、就学前教育の理念を保護者に理解・納得してもらってから、子どもを入園させるための仕組み(システム)が、双方にとって大切です。


関連ページ



幼小連携②東京都の幼稚園・小学校の【「共にやってよかった」と思える実践】秋田喜代美先生の助言+【保護者が園を選ぶポイント】「引き継ぎ」で忘れてはならないこと

http://sg2takaboo.exblog.jp/24898315/





by takaboo-54p125 | 2012-07-28 04:22 | 保育・教育