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子どもと向き合う5月の教室「子どもの不安感・緊張感を解きほぐす先生」

気持ちがギザギザ・トゲトゲしている子


 すぐふてくされる子、すぐ反抗する子、すぐすねる子、いわゆる指導が入りにくい子がいるとします。
この子はやりにくい子ではなく、実は、人一倍声をかけてほしいさびしい子、自分に自信が持てず不安いっぱいの子、人とうまくつき合うことの苦手な子だと思ってあげてください。
わざと投げやりな態度をとったり、わざと先生をおこらすことを言います。
本当は、かまってほしいんです。
だから、あわてず・騒がず・どっしりと!です。


子どもに不快な不安感・緊張感を与えない先生は


 まずは、何かをしながら気楽にしゃべりかけることです。
いっしょに遊びながら、いっしょに給食を食べながら、いっしょに作業をしながらというのは、子どもが身構えず、安心して自分を出せます。
最初は向かい合うより、横に並んでの方が安心する子もいます。
これがベースです。
子どもって、威圧感オーラの出てる先生には、警戒します。


 その土台を築きながら、いざという時、先生がどうしても伝えたいことは、必ず目と目を合わせて(目の高さも同じ位置で)、その子の心の奥に届けようと意識しながら語ります。
その子の心を信じ、その子の誇りを傷つけずに、その子の目と心にしみ込むように語りかけるのです。


先生は「子どもをわかってあげる」プロです


 先生は子どもに「わからせてやる」プロだというのは勘違いです。
子どもの、その時々の気持ちを謙虚に「わかってあげる」プロでありたいですね。
しかし、ケースによって、先生もハタと困ったら、例えば保幼や小学校低学年のやんちゃ坊主なら、ひざの上に乗っけて、小学校中学年のわんぱく坊主なら、頭をなでてやりながら、
「困ったねぇ」
とつぶやきます。
そのうちに、トラブった、その子の本音や、訳ありの事情が見えてきたら、
「つらかったんやね」
「がまんしてたんやね」

「くやしかったんやもんなぁ。そら、ムカつくわなぁ」                                                                 
と、トラブルメーカーと呼ばれる子がいたら、その子の気持ちを教師が代弁して言ってあげましょう。
周りの子たちにも聞こえるよう大きな声で言ってあげましょう(その必要があると感じた時だけですが)。
あいづちを打つ子も出てきますよ。

その子の興奮を鎮めるためにも、周囲の子にハッとさせる(自分らの言動がどうだったか気づかせる)ためにも、教室に悪者を1人もつくらない(見て見ぬふりをする子もつくらない)ためにも有効です。


 気持ちはわかったので、いよいよ、その子がやってしまったよくない言動をしかります。
「先生は、わたし(ぼく)の気持ちだけはわかってくれはった」                                 
と実感できた子は、多少厳しくしかられても、自分の尊厳(プライド)を否定されたとは感じないので、
「ぼく(わたし)のことを大事に思って、しかってくれてはる」                                                                                        
と、先生の言葉が胸にストンと落ちるでしょう。
『毅然とした態度をとる』ということはこれらを全部ひっくるめて言うのだ(子どもをまるごと受けとめることだ)と、教師集団で共通理解しておきたいものです。

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by takaboo-54p125 | 2012-04-19 05:03 | 保育・教育