2012年 04月 14日
子どもと向き合う5月の教室「担任の声が子どもの心に届くためには」
担任の声が心に届いた時、子どもは動き出す
あちこちの教室から元気いっぱいの「おはよう」が聞こえてきます。
家からモヤモヤしたものを引きずって来ている子も、気持ちを切り替えて、校園での一日のスタートができる、そんな朝の出会い方を、各クラスでしてはるんやろなと思います。
とは言うものの、いっぱい重いものを背負わざるを得ない状況の子ほど、新しいクラスの中で、自分の居場所をなかなか見つけられず、落ち着かないのではないでしょうか。
担任のお手伝いを頼むことで、心と心の結び目に
そんな、気になる子には、担任がどしどしお手伝いをさせましょう。目的は二つです。
一つは、その子をほめるためです。その子が手伝ってくれた内容以上に、その子が手伝おうと思ってくれた心を「あなたの気持ちがとってもうれしい」とほめるためです。
担任がほめる材料を与えて、やりきらせて、ほめる、この繰り返しを積み上げることで、
「どうせ、わたし(ぼく)なんか・・・」
という投げやりな気持ちは徐々に小さくなり、ささやかな自信がちょっとずつ生まれてきます。
いわゆる、その子が自尊感情を取り戻すための支援の営みです。
もう一つは、担任とその子との関係づくりです。
その子の心の糸をたぐり寄せるのです。
「この先生は、ぼく(わたし)を認めてくれてはるんや」
と感じ始めてくれるまで続けましょう。
あきらめなかったら少しずつ心を開いてくれます。
トラブルはその子とつながれる絶好のチャンスだ
それでもトラブルは起こるものだと思っておきましょう。
トラブルが起こったら、その子とつながれる糸口だと思いましょう。
その子の言いぶんをウーンと聞いてあげます。
「困ったねぇ」
と言いながらも、安易に同調(他の子や他の先生への批判)はしません。
あれこれ言い訳をするうちに、その子のさびしさ・かなしさ・くやしさをチラッと見せてくれます。
それを逃さず、
「きみのくやしい気持ち、よーくわかったよ。ほんまにくやしかったんやね」
「そうか、つらかったんやなぁ。腹が立ったんやなぁ」
と、その子の気持ちには共感し、代弁してあげたいものです。
そういう担任のひと言があるか、ないかによって、その後の担任の指導・支援がその子の心の中まで届くかどうかが決まります。
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