2012年 04月 06日
子どもと向き合う5月の教室「ぼくを後回しにしない先生」
連休明け 急がば回れ クラスづくり(字あまり)
4月によいスタートがきれたクラス担任には、連休明けって、せっかく習慣になったことがくずれてしまったと感じることが多いでしょう。
でも、4月によいスタートがきれなかったクラス担任には、クラスづくりの再チャレンジ(仕切り直し)のチャンスなのです。
保育・学習の導入だけは保育士・教師間で交流しよう
ただでさえ忙しい職員室ですから、最低限、日々の授業の導入だけでも先生同士で交流しましょう。
毎日の保育・授業の導入の善し悪し(出来・不出来)の積み重ねが、クラスづくりを左右します。
子どもが食いついてくるような導入、子どもの瞳が輝くような導入を、日頃から学年や学年部の保育士・教師間で交流し、導入の『引き出し』をたくさん共有している先生集団になってほしいと思います。
もちろん、あの手この手を使っても、なかなか保育・学習に集中できない子は、決して少なくありません。
「A君、こっち向いて」→「うれしいな。向いててや」
「Bさん、教科書出して。○ページ開けて」→「すばやいな。えらいぞ」
「C君、ノートに書くんやで」→「書く姿勢がいいな。先生も見習おう」
このような当たり前のことが出来ていない子どもらに、『こまめに指示を出して→ほめること』(豆つぶのようなスモールステップ)のくり返しを、4月から6月まであきらめずに粘り強く続けてみてください。
勝手気ままに立ち歩く子どもらとのガマン比べになりますが、3か月やり通したらクラスはきっと落ち着きます。
ぼく(わたし)を後回しにしない先生
学期始めは、子どもが担任を試す時期です。
連休明けは名誉挽回のチャンスです。
この時期になったら、クラス全員の顔と名前は覚えているわけですから、
「Aくん、おはよう」
「Bさん、おはよう」
と、声をかける時には、本人の名前を呼ぶことを意識してみましょう。
あいさつも、用事を頼む時も、どんな時でもです。
名前を呼んでもらえるのは、うれしいものですから。
授業中、A君が泣き出しました。
またか、と授業をそのまま続けたら見逃し三振。
A君にどんなひと言をかけるかが勝負です。
その言葉にA君がうなずけば、クラスのみんなの心も育つタイムリーヒットになるわけです。
教室に温かな空気が流れます。
休み時間、ノートの○つけに忙しい担任に、Bさんが何か訴えてきました。
「後でね」
は見逃し三振。
「どうしたの?」
その場でBさんの声に耳を傾けてあげたら、Bさんは安堵します。
「どうしたの?」
「困ってることがあるの?」
いつも自己主張の目立つBさんに対する担任の指示も、Bさんの心にだんだん入るようになってきます。
子どもには、今、担任にどうしても聞いてほしい瞬間があるのです。
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