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子どもと向き合う4月の教室「子どもの意欲を育引き出す先生の言葉」

子どものやる気を育てる先生の言葉とは


 当番活動、係活動、給食当番、掃除など、各クラスがぼちぼち動き始めました。
うまくいかないことも当然あります。
となりの教室がてきぱきやっていると、自分のクラスも早く軌道に乗せたいと思うのが人情です。
でも、あせりは禁物です。
今は、結果を出す時期ではありません。
畑仕事に例えれば、今は、水をまく時期だと、自分に言い聞かせましょう。
水とは、担任が発信する『そのひと言』です。


働くことをいとわない子に、働くことが好きな子に


 「だめやなぁ」「できてへんやん」「なにしてんの」「ほんまにやったんか」
「こんなこともやれへんのか」「さっき言ったやろ」「どこ聞いてたんや」「去年、なにやってたんや」
などの、否定的な言葉は禁句です。
子どもの意欲を消し去る、これらの言葉は、やっぱり言わないのが原則だと思います。
「ちょっと力をかして」→「ありがとうな」
「ちょっと助けて」→「ようやってくれたなあ」
「ちょっと手伝って」→「うれしいわぁ」
「がんばってみぃ」→「すごいやん」
「工夫してみぃ」→「さすが○年生やな」
など、結果・出来映えを求めず(できて当たり前と思わず)、その仕事を通して、その子の心(やる気)を育てる言葉がけを日々したいですね。
花の水やりが毎日欠かせないのと同じで、「スモールステップを子どもに与え、取り組ませて、ほめる」
のも、毎日続けることに意味があります。
『心の水やり』と言ったらいいでしょうか。


「ごめんね」と言えるのが、ほんまもんの先生


 先生だって人間ですから、失敗もします。
時間に遅れることもあります。
失言もします。
言い過ぎたり、つい、決めつけてしまうこともあります。
それは、たいてい忙しい時や、焦っている時や、疲れている時です。
まず、そのことに、自分でハッと気づける先生でありたいものです。 
そして、子どもに
「先生がわるかった。ごめんな」
「先生、言い過ぎた。すまない」
と、あやまれる先生でありたいと思います。
先生が自分の失敗・失言を率直にわびることで、子どもたちはあやまることの大切さを学びます。
先生への信頼感も深まります。
先生があやまることのお手本を見せることで、素直にゴメンが言える子を育てていくのです。


家庭訪問は保護者の信頼を得る土台づくり


 家庭訪問には、二つあります。
一つは、年間行事としての家庭訪問です。
1週間ほどの間に1軒あたり約10分です。
もう一つは、子どもがよくない行いをして、保護者に伝える必要が生じた時の家庭訪問です。
最低30分は必要です。
これを訪宅とも言います。
どちらの場合も、もしお茶を(学校からお断りの文書が出ていても)出されたら、腰を上げる(帰る)直前に、「いただきます」
ってグイッと飲み干して
「ごちそうさまでした。それでは失礼します。」
とタイミングよく、さわやかに辞去するのがベターでしょう。
これだって、保護者の信頼を得る土台づくりなんですよ。


全校・園一斉の家庭訪問で保護者のグチが聞けたらOK

 たった10分間しかありません。あいさつをしたら、
「○○君、メッチャやんちゃです。この子、大好きですねん」
「○○さん、おとなしい控えめな子です。この子、大好きですねん」
という切り出し方は、いかがでしょうか。
つまり、いきなり家庭での状況調査みたいに機械的な質問されたら、どの保護者も硬くなり、身構えてしまうということです。
短時間ですので、チラッとでも保護者のグチが聞けたら大成功でしょう。
グチをこぼせるっていうことは、保護者とうまくつながりを持てるための出発点だと思います。
また、保護者が不安を口にされたら、さらりとかわすのではなく、しっかりと受けとめる姿勢こそ、保護者が担任に心を開いてくださる第一歩になるでしょう。
もちろん、その子の学校でのステキな姿(どんなささやかなことも)は、ぜひとも伝えてあげてください。


よくないことを親に伝える時は必ず足を運びます


「足を運ぶ時間を惜しんだら、その後の労力は2倍・3倍いるぞ」
「足を運べば、誠意が伝わる。電話で済ませば、誤解が伝わる」
先輩によく言われました。
微妙な内容なのに、電話ですませる保育士・教師が以前よりも増えてきていませんか。
まず、ふだんから、その子の光る姿を見つけた日は、電話したり、連絡帳に書いたり、退勤途中に訪宅したりして、保護者に伝えて共に喜びを分かち合います。                                
「必ずほめたってください」と念を押して。
そして、その子がよくないことをして、親に伝える必要が生じました。
微妙な内容なのに電話は、お互いの顔が見えないから×です。
連絡帳は、一方通行の文章がいつまでも残るから×です。
足を運び、訪宅して、ひざをつき合わせてしゃべることで、親と先生が、その子について同じ悩み・課題を共有できる立場に、初めて立てるのではないでしょうか。
事情によっては、学年主任や生徒指導主任や管理職といっしょに訪問するのも、ありでしょう。

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by takaboo-54p125 | 2012-03-30 05:05 | 保育・教育