2016年 12月 03日
子どものおしゃれ【キッズコスメ~100均コスメ:お化粧&ハイヒールの低年齢化】【読者モデル小中学生】(お母さん方へのイエローカード)
【お化粧の低年齢化とキッズコスメの存在】
キッズコスメが登場して、何年になるでしょうか。
キッズコスメは玩具店(おもちゃ量販店)で買えますが、
薬事法では大人の化粧品と同じ分類になるので、化粧品なのです。
2007年以降は「化粧品玩具」として販売されるようになりましたが、
STマークのある商品には
「これは化粧品です。必ず保護者の監視のもとで使用させてください」
と表示されているはずです。
さて、朝にテレビ東京系列が「おはスタ」を、
夕方にはNHK・Eテレが「天才テレビくん」→「天てれ」を放映しています。
子どもたちは、毎日、朝夕、メークした同世代を、憧れの目で見ているのです。
どちらの番組も、主役は小中学生アイドルと言えるでしょう。
そして、女子小中学生向け雑誌も、おもちゃ会社や化粧品会社も、すみ分けをして、
年代別のお化粧品を、ままごと用キッズコスメから小中学生用コスメまで幅広く、
とりそろえる販売戦略の中で、
ターゲットは、成分を詳しく知らない子どもたちだと忘れてはなりません。
本来、子どもの肌には、大人にはない「しなやかさとハリ」があるはずです。
それが「若さの特権」なのです。
本来、子ども時代は、お化粧という異物とは無縁であってほしいと願います。
もちろん10代というのは、思春期特有のニキビの悩みがあるのもわかります。
ニキビのケアは、よしとしましょう。
でも、
「肌の老化は20代になってから始まるのだということ。
どんなお化粧も、子どもの肌のしなやかさとハリには、決して勝てないということ。
お金もうけのための雑誌や化粧品会社に、親子がおどらされないこと。
ヒフのやわな子どもの頃、化粧が習慣になり、肌がボロボロになった大人もいること」
これらを、先生方から子どもたちや保護者の方々に伝えてあげてほしいものです。
学校だけでなく保育園・幼稚園でも。
お化粧につながる文房具を売るファンシーショップへ、
子どもが頻繁に出入りするようになったら要注意です。
「6(シックス)ポケッツ」を持つ子=両親・両祖父母の6人からお小遣いをもらう子も・・。
【キッズコスメを化粧品会社が売っていない現状】
▲「キッズコスメ」は、おもちゃ会社のブランド
「ハローキティシリーズ(サンリオ)」・・・販売継続
「トータリーミー:tm(トイザらス)」・・・販売継続
「ピンキッシュ:小学生低学年(タカラ)」・・・販売から撤退
「スイートバンビーニ:小学生高学年(タカラ)」・・・販売から撤退
「ジュエルドロップ(バンダイ)」・・・販売から撤退
【2018年11月追加】
2018年11月14日の新聞記事で、サンリオの子ども向けマニキュアなどから、
2016年に「ホルムアルデヒド(厚生労働省の化粧品基準で、化粧品に配合してはならない)」が
微量ながら検出されて出荷を中止していた、と書いてありました。うーん・・・。
化粧品メーカーは、中高生以上対象コスメから商品化しています。
(化粧品会社が、キッズコスメに本格参入しないのはなぜか?ヒントを見つけました。)
☆資生堂HP「キッズのためのキレイクラブ」(紫外線・洗顔・ニキビ・かさかさ肌の商品だけを展開)
☆資生堂系列:オービック「化粧惑星」(コンビニで中高生対象)
☆コーセー系列:井田ラボラトリーズ「CANMAKE」(中高生対象)
☆花王カネボウHP「キッズコスメへの挑戦」(マーケティング8班新歓論文によると
「メイク用品生産はおもちゃ会社。健康被害の報告増加。キーワード『安全』。
商品開発のライバルはコーセー『CANMAKE』
ファンデーション、乳液、化粧水、口紅、マスカラ、アイシャドー」
=この論文はマーケティング部における新入社員のためのパワーポイント:プレゼンテーション研修用と思われます。
安全=信頼=売り上げだから、化粧品会社はキッズコスメにまで手を出さないのでしょうか。
子どもの皮膚はヤワで未完成、その角質層は大人の半分以下です。
お化粧に耐えうる肌は20才以降と言われています。
お化粧デビュー年令が早いほど、肌の老化が早いとも聞きます。
キッズコスメの成分、
たとえば法定色素(黄色~号、青色~号、赤色~号)と呼ばれる合成着色料、防腐剤、合成界面活性剤、香料などが、
くちびる、目の周囲、ほっぺたなどの柔らかな皮膚から体内に吸収されるか、されないか、
また、お肌に影響(アレルギー性皮膚炎等)が出るのか、出ないのか、
影響がすぐ出るのか、数年後に出るのか、誰にもわかりません。
だからこそ、子どもの心も体も守ってやれるのは、親しかいません。
先日、おもちゃ売り場でキッズコスメ・セットを品定めしている親世代・祖父母世代の人たちの姿を見た私は、
子どもに買い与える物として、キッズコスメがふさわしいとは、どうしても思えませんでした。
【100円ショップのコスメ・・最も心配な存在】
100円ショップにも、メイク用商品がひととおり、そろっています。
どうしてリップグロスが100円なのか、裏書きを見てみました。
まず、日本製はありません。
なるほど、安いわけです。
成分表示を見ると、防腐剤はパラベン類よりも、
なぜか「フェノキシエタノール」だけのリップグロスが多い中、
効菌力の強い「ブチルパラベン」(パラベン類の中で肌への影響が最も気になるブチル)と表示してある商品もありました。
どちらも単価が安く済むのでしょうか。
中には、ただ「パラベン」とだけ表示してある商品もありました。
これでは、ブチル>プロピル>エチル>メチルのどれかわかりません。
ケースはカラフル、値段は100円、なんだか小中学生が安易に飛びつきそうだと思いませんか。
値段の高いキッズコスメ以上に、100円コスメは肌トラブルの起こる確率が高そうで
・・心配です(子どもの肌の角質層は大人の大人の半分以下だから)。
肌の老化が始まるのは20歳を過ぎてからなので、
キッズも、ティーンエイジャーも、あまり100均コスメに手を出してほしくないと感じました。
(おもちゃ量販店、ドラッグストア、100円ショップ、どの店でも、
商品の成分表示をチェックするのは、悪いことをしているのではないけど恥ずかしかった、というのが本音です)
100円ショップ:ダイソーは2015年10月16日に、
マニキュア「エスポルールネイル」の一部で「ホルムアルデヒド」が検出されたと発表し、
「エスポルールネイル」全商品を販売中止し、回収返金すると発表しました。
心配していたことが現実になりました。
12月になると、このページを閲覧される人数が、とても多いです。
問題意識を持っておられるのか、クリスマスプレゼントを買う参考になさっているのか・・・どちらの保護者が多いのか、私にはわかりません。
わが子の肌の健康を守りたい本気モードの親が、キッズコスメは流行だと軽く流すお気楽モードの親よりも、多いことを願うばかりです。
【ハイヒールの低年齢化】
数年前、2011年(平成23年)12月4日(日)の朝日新聞に「どうする?おしゃれ【思春期のヒール靴】」という記事が載っていたので、紹介します。
「5千円以下で購入できる安価なヒール靴が街にあふれています。10代のファッション誌に、必須アイテムとして登場することも。
わが子が「私も履きたい」と言い出したら—。
思春期の女の子のおしゃれ心に、どう向き合えばいいのか考えました。
(中学生のわが子から「みんなおしゃれしてるの」と言われて押し切られ、靴箱には、
5千円以下のブーツ、パンプス、サンダルなど、3~10cmのヒール靴が並ぶ家庭の事例がのっていました)・・・(大丈夫?)
‥ヒール靴は、いつから流行し始めたのか。10代向けのファッション誌「ニコラ」(新潮社)の編集長によると、
都会の女の子が、細いヒール靴を抵抗なく履くようになったのは2004年ごろ。
その頃からニコラでもヒールを普通にコーディネートするようになった。
最近は10代前半のブランドでも、大人の女性の流行とあまり変わらないデザインが主流。
『大型ショッピングセンターやネット販売で、流行を採り入れた安価なヒール靴が大量に出回っているのも、子どもの手に届きやすくなった大きな理由』
と分析する。
足への影響はあるのだろうか。大手メーカー「アシックス」では、子ども向けのヒール靴は商品化していない。
広報担当者は、その理由を『子どもの足は軟らかく、履き続けると変形する危険性が高い』と説明する。
奈良市で工房を開く靴職人の川田さんは2年前から、保護者向けに子どもの靴の選び方や履き方の講演をしている。
『足の成長は15才ごろまでに完成すると言われている。
ヒール靴を履くと足底の筋肉が常に緊張状態になり、指も曲がったままになるので足に大きな負担がかかる』と川田さん。
『骨格が固まっていない時期に履くと、歩行や姿勢に悪影響を及ぼし、内股や猫背、外反母趾などトラブルを招くリスクが高まる』
でも、どうしてもヒールを履きたいと訴えられたら?
川田さんは、普段はヒールのないひも靴を履いて足を育て、「ここ一番」の時だけヒール靴を履くよう助言している。
『歩行は人間の基本動作。子ども時代は、しっかりとした体の土台を作ることが何より大切です。
子どもたちには、美しく地面をとらえて歩ける女性こそ、おしゃれで格好いいのだと伝えて欲しい』
(9才のわが子にヒール付きのブーツがほしいとせがまれたが、3つの言葉で「まだ早いよ」と、お母さんが送ったメッセージ、
1つ目、何か危険が迫った時に、ヒール靴では走って逃げられない。
2つ目、子ども時代は人生において、宝石みたいに貴重で短い時。早く大人になるなんてもったいない。
3つ目、子どもは「子どもらしく」が一番かわいい。
わが子は深く納得し、その後、ヒール靴の話は一切しないという事例がのっていました)・・・(お母さん、エライ!)
ファッションは、思春期の友人関係や学校生活にどう影響しているのか。精神科医の斉藤さんは、
『思春期を迎えると、学校では自然に「学級内身分制」ができていく』と考えている。
上位に入るための要素は「空気が読めて、笑いがとれるか」のコミュニケーション力。
活発かどうかや異性へのアピール度、見た目のファッション性も重要だ』と話す。
『親世代よりも友人づき合いがシビアで繊細になっていることも理解しながら、
納得しやすいよう、くり返し話し合うことが大切ではないでしょうか』」
記事の紹介は以上です。
わが子がオシャレをしたがった時(今回はハイヒール)に、親がどう応えていくのか、
お母さん方へのイエローカードだと受けとめたほうがいいでしょう。
10代でハイヒールばかり履いていた影響が、お子さんの足や姿勢に出てから後悔しても遅いのです。
ついでに、子どもの言う「みんな、している」「みんな、持っている」の「みんな」とは、
クラス全員というより、仲のよい友だち2,3人の場合がほとんどでしょう。
【読者モデル:小学生・中学生のストレス】
その前年、2010年(平成22年)11月28日(日)に「小6読者モデル姫 ブログで同年代魅了」という新聞記事がありました。
小学生向け隔月ファッション誌「ニコ☆プチ」(約13万部)という雑誌があります。
中学生向き月刊誌「ニコラ」(約20万部)の姉妹紙と言われています。
その読者モデルによるファッションショーが東京で開かれた様子が載っていました。
会場を埋める300人ほどの客は、ほとんどが小学生の女の子とその親だそうです。
読者モデルは素人モデルなので、衣装も私服(衣装代も高くつくことでしょう)で、母が見守っていたと書いてありました。
「アメーバ」は大手ブログサイトです。
そこでブログを書く小学生のうち、約1万2千人が日々アクセス数を競うとは、驚きです。
さらに、アクセス数1位のブログには、多い時で1日10万回近いとは、衝撃です。読者も小学生です。
小6女子の読者モデル姫(神奈川)
「勉強は嫌いだけど、友だちと騒ぐのは楽しい」
「学校では普通だけど、モデルの時はあこがれられるし‥」
小学生の女の子たちは、こういうブログに日々アクセスしている子も少なくないようです。
数万人とつながり続けるため、日々更新を欠かさず、
ショーの翌日の数十人ものコメントを読むことを続けることって、きっとたいへんやろうなと思いました。
コメントしてくれた子らの名前をブログにのせなくっちゃと、気もつかうでしょうね。
名前をのせてもらった子らは、うれしいみたいですから。
読者モデルのオーディションで「ニコラ」なら専属モデル「ニコモ」、
「ニコ☆プチ」なら専属モデル「プチモ」になるのがトップなのだそうです。
トップをキープできなくなった時の心理的ダメージが、なんか気になります。
いつの間にか、気づかないままに、販売戦略に乗せられているかも知れない、
その子たちのお母さん方は、心のケアまで考えておられるのか、心配です。
ちなみに、新潮社の小学生向け「ニコ☆プチ」→中学生向け「ニコラ」に対して、
学研系列も2012年12月から「キラピチ」を創刊し、
小学生向け「キラピチ」→中学生向け「ピチレモン」の姉妹紙になりました。
専属モデルも「プチモ」→「ニコモ」に対して、「キラモ」→「ピチモ」です。
たしかに「ピチモ」出身女優には、大沢あかね、加藤愛、長澤まさみ、宮崎あおい・・、
「ニコモ」出身の女優には、蒼井優、新垣結衣、沢尻エリカ、能年玲奈・・そうそうたる顔ぶれですが、
プロスポーツ選手の数より少ない、ごく一握りの人なのです(敬称略)。
関連ページ
子どもが語ってくれない「思春期の本音・不安・ヘルプサイン・鎧(よろい)」ガラスの人間関係→自分の守り方+イジメを考えるテキスト教材
http://sg2takaboo.exblog.jp/24898220/