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こんな先生でありたい!若い先生の挑戦「あんたと一緒に勉強したいんや!」

ある小学校のHP(校長室だより)に、若い講師の先生の、子どもたちとの「向き合い方のチェンジ・チャレンジ」が載っていたので紹介いたします。


『子どもの「今」から出発し、小さな成功を喜ぶ教師でありたい。
4月、新しい学級を受け持ってみると、いろんな子どもの姿が見えてきます。「いい子らやなあ。」と思える場合もあるでしょうが、多くの場合、マイナスの姿の方が目についてしまいます。でも、そのありのままの姿でOKとして、そこから歩みを始める教師でありたいと思います。
(中略)「子どもと一緒に歩き、ちっちゃな成功を喜び合う」という教師の姿勢は子どもとの関係づくり、学級作りに決定的に重要だと思う事例をもう一つ挙げます。


同じ職場で一年間一緒に仕事をしたある若い講師の先生の話です。その講師の先生は2年生を担任されました。


この学年は1年の時、小1プロブレムという言葉どおりのすざまじい学年でした。(中略)4月5月は大変でした。授業している先生にぶら下がる、黒板に落書きする、机に足を乗せてふんぞりかえっている、そんな子があちこちにいるという状況でした。さすがにベテランの先生で一応はおさまっていったのですが、2年生になってまたはじけてしまいました。


教室の中の雑然とした雰囲気が廊下の外にまで響いているという状況が毎日続き、1学期の終わりには疲れ果て、「もう、2学期からは出てこれないかもしれません」と言われてしまいました。                 
ずいぶん心配していたのですが、2学期、その先生は何とか出てきました。そして、2ヶ月ほどした11月頃のある昼休み、ふと外を見たらその先生の学級の子どもたち全員と先生が楽しそうに「だるまさんが転んだ」をやっている姿を見かけました。あれ?1学期と違う、と思いました。そして、しばらくしてその学級のかさこじぞうの研究授業がありました。その授業を見てびっくりしてしまいました。1学期、教科書も開けず友達にちょっかい出しに行っていた子が一生懸命音読しているし、友達の発表なんて聞きもしなかった子どもたちが穏やかに聴き合っているのです。
その先生に「どんなことをしてきたの?」と尋ねたら、こんなふうに言われました。


2学期の始め、もういちどゼロからやり直してみよう。そして、どんなにちっぽけでもいいから、子どもたちとできたことを喜び合えることを創ろうと思いました。全員で一つのお話を最後まで斉読できた、たったそれだけのことを喜びました。授業からはみ出ている子には「あんたと一緒に勉強したいんや」と自分の気持ちを思い切りその子にぶつけました。そしたらそこから変わってきたんです。」と。』


以上です。脱帽です。教師の態度が変わると、教室の空気まで変わる・・子どもたちからトゲトゲした態度がだんだん減り、クラスに柔らかくて温かい雰囲気が徐々に生まれてくるから、なんとも不思議ですよね(正しいこと=説教は子どもに伝わらない。教師がかもし出す空気・雰囲気は子どもに少しずつだけど必ず伝わる、ということでしょうか)。

関連ページ

子どもと信頼関係をつくる、子どもとの「信頼関係」を取り戻す

http://sg2takaboo.exblog.jp/24898595/



by takaboo-54p125 | 2011-05-01 06:54 | 保育・教育