2011年 01月 31日
今どきの子どもたちが「人間関係から自分を守る方法」その2
1月25日(火)は、「盛ったデカ目やばいでしょ」というタイトルでした。まず若者言葉で「盛ったデカ目」とは、「実際よりも上手に大きく見せた目」のことだそうです。「やばいでしょ」とは、「かわいいでしょ」という意味だそうです。写真シール機の書き込み機能にも、2007年には自動で目を大きくする機能がつき、最近は、目の大きさを選べるようになっている、と書いてありました。幼い頃から、ママゴトのお化粧セットがあり、小学生でも爪をオシャレにして登校し、高校生になるまでの早い段階からお化粧にも慣れているのが、今どきの子どもたちです。記事の後半を載せます。高校2年生の女子(東京)です。
『‥黒のアイラインを濃く入れ、、アイシャドーを塗っている。とがった針のように黒く上を向いた付けまつげ。瞳が大きく見える茶色のカラーコンタクト。「もっと大きくなりたいから」と二重(ふたえ)をくっきりとさせるアイテープをまぶたに貼っている。もともと二重(ふたえ)で大きな目なのに。今の子は小さい頃から、ファッションやメークに気をつかおうとのメッセージを込めた雑誌や化粧品メーカーの情報戦略の中で育っている‥「年令に関係なくきれいでいなければという『キレイ・イデオロギー』に支配されている時代。そんな大人の価値観をピュアに受けとめ、過剰反応しているのでは」「もっとかわいくなりたい」と(高2女子)は何度もくり返した。 「だって、人生は顔だと思う。男の人とつきあえるかどうかは顔で決まる。中身なんて、いくらでも変えられるじゃないですか?」盛ったデカ目でにっこり笑った。』
男の子をゲーム漬けにしたのも、女の子を『キレイ・イデオロギー』で支配したのも、実は大人なんですよね。この子は、スッピンなしの人生を歩めると思っているのでしょうか?気になったのは、「中身は、お化粧ほど簡単には変えられない」って気づいていないことでした。
1月26日(水)は、「黒髪の少女、いつかは本音を」でした。
『ギャル雑誌の17才のモデル、てんちむさんが、中学生時代の性やリストカットなどの体験を明かした日記本が売れている。昨年12月、宇都宮市であったサイン会。集まったファンを会場の上から見て、気づいた。明るい茶色の髪はてんちむさんぐらいで、ファンの多くは黒髪。まじめそうな外見の女子中高生ばかりだった。その子もそんな1人だった。化粧っ気のない、あどけない顔の中学生。なかよしの母親が買ってきた服を着ていて、「周りからは彼氏もできないと思われてると思う」と笑う。そんな彼女が「私も、誰にも相談できないことがある」と、本への感想を書いた。‥(リストカット)‥話すのは校内の出来事だけ。重い過去など、なかったかのように。友人と撮った写真シールには「一生友達」とか「相方」などと書かれている。でも、「みんな、うわべだけだと思う」と言い切る。てんちむさんの日記を愛読する他の中高生たちも「友達とは適当に話を合わせる」「素の自分とは違うキャラを演じる」と話していた。そう伝えると、彼女は言った。「てんちむも中学時代は誰にも本音を言えなかったっぽいじゃないですか。同じような悩みをどう乗り越えたのか、いい先輩を見つけた」彼女は最近、日記を始めた。いつか過去を笑って話せるように、と。』
重たい現実を背負わざるを得ない子もいました。
1月27日(木)は、「モテるけど 彼女は2次元」でした。高校2年の男子、中学時代は生徒会長で運動部キャプテン。
『同級生の男子は、「イケメンで成績優秀で、誰にでも分け隔てなく接する、みんなの憧れの存在」とたたえる。告白してくる女の子が後を絶たなかったが、「今はそういうこと、考えられない」と断った。「自分は2次元に嫁がいるから。とは言わなかったですけど」2次元とはアニメ、「嫁」は好きなキャラクターのこと。彼はいわゆる「アニメおたく」なのだ。‥中2の夏、兄の影響でアニメを見るようになった。‥「やばい、最高すぎる」と胸が熱くなった。「嫁」の魅力として、真っ先に純粋さを挙げる。「聖なる生き物なんで」、性的な目線で見ることもない。自分は純愛を求めた結果、アニメにたどり着いたのだと、拳を握りしめて力説する。「2次元は裏切りませんし、3次元はドロドロしてますもんね」女の子には面と向かっては言わない、きつい本音が出た。「3次元」は現実世界を指す。3次元で彼女がいたことは、と聞くと「いません」と即答した。恋心を抱いたこともないという。なんで現実の女の子は「ドロドロ」だと思うのだろう。 「よく聞きますよ」と彼が語り出したのは、身近な女子たちのことだった。友だちのことを「親友」と言っていた子が、裏では「あいつウザい」と陰口をたたいていた。そんな姿を見ているうち、引いてしまった、と。アニメの女の子に求めた純粋さは、現実の裏返しだった。高校に入ってからは女子と話すこともしない。同級生は「話せばモテモテなはずなのに、もったいない」確かに期待を裏切られることはあるけど、話をして分かり合えるのも3次元だけでは。そう聞いても彼は揺るがなかった。「嫁は美しいし、一種の芸術みたい。別に話なんかできなくてもいい」』
高2の彼の部屋にある本棚には「嫁」のフィギュアが並んでいるそうです。
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