小1プロブレム対策いろいろ→【子どもを勇気づける親の言葉】

「サイレント・ベビー」と言われて25年以上です(小1プロブレム対策のベース)


にぎやかなことが常識だった小児科の待合室が静かになったことも含めて、表情が乏しくて、もの言わぬ赤ちゃんを、1990年前には「サイレント・ベビー」と呼び始めたドクター柳澤慧(さとし)先生の著書には、次のことが書かれています。


泣くことも言葉のうち
赤ちゃんの目は口ほどにものを言う


子どもに話しかけないお母さんが増えた』では、お母さんからのサインが少ない、私はいつもそう思いながら、待合室のお母さんと子どもたちを見ています。なぜ病気の子どもに優しく話しかけてやらないのでしょうか。」と柳澤ドクターは心配されています。待合室で過ごす時は、子どものおでこをさわったり、体をなでてあげたり、声かけをしてあげたり、抱っこしてあげたり、子どもがしてもらって「うれしい」と感じることはたくさんあるはずです。それに、子どもはしんどくて不安ですから、目を離さないでいてほしいものです。


テレビ型思考にお母さんは染まってはいけない
抱き癖のある赤ちゃんは感性豊か


子どもをしかることができますか』では、「待合室・・体温測定・・100人中95人のお母さんは、ほとんど子どもの機嫌をとることに集中します。残りの5人が子どもをしかります。これは本来反対であるべきなのです。・・親を信頼させることの基本は、親が子どもをしかることから始まると言っても、過言ではないでしょう。」と柳澤ドクターは指摘されています。しからなあかん時は「ダメ」としかって、最後はほめることによって、親子の絆が深まるという意味で賛同します。 


胎児もお母さんと話がしたい
赤ちゃんはベビー用バスケットが嫌い
サイレント・ベビーとうつぶせ保育


乳児期に大切な母子相互作用』では、「具体的には、抱く、なでる、おんぶするなどの育児行動、目と目の見つめ合い、語りかけ、あるいは子どもの笑う・泣く・喃語を言うなど母親と子どもの間の自然なやりとりで行われる。・・要するに、赤ちゃんとお母さんとの間の心の結びつきであり、それは胎児期にすでに芽生えています。」と、お母さんの愛情表現(動作と言葉)と、赤ちゃんのお母さんに対する愛着形成の相互作用について、柳澤ドクターは重要視しておられます。


おなかの中の赤ちゃんにも名前をつけよう』(ニックネームでもいいと思います)


以上、「いま赤ちゃんが危ない サイレント・ベビーからの警告」柳澤慧(さとし)・著(発行:フォー・ユー、発売:日本実業出版社)から、つまみ食いみたいな紹介をしてしまいました。本書を直接読まれることをオススメします。


「小1プロブレム」と言われて15年以上になります(小1プロブレム対策いろいろ)


「小1プロブレム」とは、小1の子どもたちが、授業中に座っていられないとか、先生の話を聞けないなど、私の周囲にいる小学校教員たちの間でも、1990年代前半(平成の初め頃)ぐらいから、話題になり始めました。 文部科学省がH12(2000)年5月に発表した「学級経営をめぐる問題の現状とその対応」の中で、「小学1年生の異変」として紹介されたということは、H10年以前から全国的な課題になり始めたのでしょう。


小学校での「小1プロブレム」対策については、それを念頭においた【子どもと向き合う「職員室だより」】の4月・5月・6月を参考にしてください。


今回は新聞に【家庭でできる小1プロブレム対策】がのっていたので、紹介します。
『【家庭でできる小1プロブレム対策】(白梅学園大学院・無藤隆教授:発達心理学:による)
・生活のリズムをととのえる
決まった時間に食事をする。小学校の給食は正午過ぎが多く、朝しっかり食べないとおなかがすいてしまう。もちろん、早起き・早寝も。


・和式トイレになれさせる
小学校では和式トイレが多い。洋式でないのをいやがってガマンしてしまう子も。ふつう2~3回使えば抵抗がなくなるので、外出先や小学校の参観日で慣れさせておく。


・絵本の読み聞かせをする
集中力がつき、文章に親しむことにもつながる。文字は読めれば書けなくてもよい。


・自分のものを置く棚や場所を決める
時間割に応じてランドセル(ランリュック)の中身を自分で用意できるよう、持ち物管理を習慣づける。個室や学習机をすぐに与えなくてもいい。』以上です。


補足しておきます。
給食:滋賀県では、4時間目が終わるのは、12:15~12:20前後の学校が多いので、給食の準備を始めて、配膳するのに15~20分程度かかることを考えると「いただきます」をするのは12:30を過ぎます。1年生は12時ごろから、早い目に給食の準備にかかりますが、手間もかかります。世間一般のお昼は12時ですが、小中高校のお昼はもっと遅いのです。(ただし、静岡県浜松市の学校は始業時間が8時ですので、給食も12時過ぎに始まります)


和式トイレ:入学するまでに小学校へ親子で行くチャンスは、おそらく2回あるところが多いかなと思います。就学前検診を小学校でするのが1回目、入学説明会(半日ですが1日入学と呼ぶところもあります)が2回目でしょうか。洋式トイレを1つ2つ程度ですが、設置する学校も増えつつあります。


文字:自分の名前(ひらがな)が読めたら、自分の机、いす、ロッカー、げた箱などを見つけるのに苦労しなくてすむ、と思ってくださったらいいでしょう。


明日の用意:ランドセル(ランリュック)の中身を自分で用意できるというのは、4月から全部させなければ、と思わない方がいいでしょう。親が一緒にやりながら、具体的にほめて、少しずつできるようになっていったらいいなと思ってあげてください。自分1人でできないからといって、決してしからないでください。自信を失います。子どもは、親からほめられながら、徐々に1人でできるようになるのです。


早起きのリズム:幼稚園に比べて朝、家を出る時刻は1時間ほど早くなります。学校までの距離にもよりますが7:30頃に出発する集団登校が平均で、遠い所は7:00頃に集合しています。ですから、子どもが起きなければならない時刻の30分~1時間前に、カーテンを開けて、部屋の電灯をつけておきましょう。そうすると、早起きのリズムがつくりやすくなります。 保育園・幼稚園の年長さんの時から、そうしてあげると、早起きのリズムがつくりやすくなります。 眠っている子どもの体が光に反応するからです。「はよ、起き!」「いつまで寝てんのや!」「遅刻するやろ!」と言わなくても、子どもが早起きする習慣をつける、イチ押しの方法なのです。「やってみて、成功しました」という声も、たくさんもらいました。


私も建設的な提案の1つや2つは、しなければいけませんね。では、書きます。


子どもを取り巻く【音環境の激変】(携帯電話ウォークマンの普及)


2010年を起点に過去20年間をふり返ってみましょう。「サイレントベビー」世代と言われた子どもたちも20才になりました。私は平成2年あたりから「小1プロブレム」的な1年生の姿を見るようになったような記憶があります。下記の表には携帯型デジタル音楽 プレイヤー:アメリカ・アップル社のiPod(アイポッド)のことをあまり知らなかったので、書いていません。平成13年以降はiPodがウォークマンより売れていたそうですが、徐々に差が縮まり、とうとう平成22年8月の携帯音楽プレーヤー国内市場は第1週にウォークマンが46.7%を記録し、iPodの45.7%を上回って首位に立ったそうです。


とにかく、平成13年以降、どちらかの携帯音楽プレーヤーを身につけていた中高校生たちは、今、ママ世代になっているのは確かなのです。


これから生まれてくる赤ちゃん(胎児)を【音環境の激変:複雑多様化】から守ってあげたいと私は思います。


「お母さんの声」を安心音として赤ちゃんが感じ取れるために必要不可欠なのは、胎児の音環境をシンプルにしてあげることではないかと感じています。


それが【母胎密着音】のシンプル化なのです。いつものくり返しになり、ごめんなさい。


すなわち、「妊婦さんは、携帯電話をマナーモードにするか、在宅なら、テーブルの上などに置いて、着信音・着メロを自分の体に密着させないようにしましょう」というのが、1つめの提案です。


そして、「妊婦さんが音楽を聞く時は、ウォークマンやiPodのようなイヤホン・ヘッドホンを使うと体に密着した音が胎内に響くので、たとえばCDプレイヤー、ミニコンポ、ステレオなど、ちがうオーディオ(音響機器)を使いましょう」というのが、2つめの提案です。


以上、推論というか推測というか直感にすぎないのですが‥。


おなかの中の赤ちゃんにとって「音」とは


「赤ちゃんパワー 脳科学があかす育ちのしくみ」小西行郎(ゆくお)・吹田恭子・共著(ひとなる書房)の中で、東京女子医科大学の小西行郎教授が興味深いことを書いておられました。小西行郎教授は、留学から帰国後、脳科学・発達行動学の立場から小児科学に新風を吹き込まれた先生で、日本乳児行動発達研究会や日本赤ちゃん学会でも活躍しておられます。一部だけですが、紹介します。


『【赤ちゃんの耳には、いっぱい音が届いている


赤ちゃんの耳の原型ができはじめるのは、ずいぶんと早いことがわかっています。妊娠5~6週目頃には耳らしい穴ができはじめます。・・


聴こえはじめは、だいたい妊娠20週頃、ちょうどおなかの中の赤ちゃんの動きを、お母さんが胎動として感じはじめるのと同じ時期です。・・


まず、一番ひんぱんに、それもうんと近くで聞こえてくるのは、お母さんの心臓のドクドクという音や血液が流れる音、食べ物が胃や腸の中を通っていく音などでしょう。そして、お母さんの声。なにしろ赤ちゃんは、お母さんのおなかの中にいて、つながっているのですから。そして、お母さんと話している人の声。それはお父さんの声が多いかもしれません。お姉ちゃんやお兄ちゃんたち、いっしょに住んでいる家族の声も聞こえているはずです。


人の声ばかりではなくて、いろんな生活の音もあります。台所で包丁を使うトントントンといった音やお皿がぶつかる音、テレビの音、音楽、電話のベル、車のクラクションなど、お母さんに聞こえる音は赤ちゃんにも全部聞こえています。


では、それらの音は、おなかの中の赤ちゃんには、いったいどんなふうに聞こえているのでしょう。


だいぶ前になりますが、国立病院の研究グループが、出産直前の破水した子宮の中に、実際にマイクを入れて確かめてみました。すると、まるでプールにもぐった時のような、くぐもった音が聞こえてきたそうです。


赤ちゃんの耳に音が届くまでには、お母さんの体や、羊水という水の層が間にはさまっています。うんと聞きとりにくい、くぐもった音になることは誰でもすぐに想像できますね。毎日聞いている音や声が、おなかの赤ちゃんの発達に果たしてどこまで影響を与えているのか。今のところ、科学的には、どんな形であれ証明されてはいません。


ですが、おなかの赤ちゃんは、くぐもった音ではあるけれどもちゃんと聞いている、家族の声や生活の音を感じていることは知っておきましょう。・・


ことばを手にいれる道筋はおなかの中からはじまっている


おなかの中で、赤ちゃんはじーっと耳をすましています。その証拠として、泣いている赤ちゃんに胎内の音を録音して聞かせると静かになったという例や、おなかの中で聞いていたお話と、そうでないお話では、聞いていたお話の方を喜んだという報告があげられています。


これらの例からは、赤ちゃんはことばを意味のあるものとしてではなく、自分を包んでくれる安心なサインととらえていることがわかります。生まれたらすぐに自分を世話してくれる人と環境をしっかり認識しておかないと、たいへんなことになりますから。ことばを獲得する道筋は、まず、この音を聞くことからはじまっていると考えていいでしょう。』


現代の赤ちゃんの音環境から、育児のあり方を考えると・・


以上のことからも、今の子どもたちには、全員にハンディキャップ(不安感)があると、私は考えます。お母さんのおなかの中で、お母さんの声以外の、たくさんの音が聞こえているのが、今の赤ちゃんを囲む音環境です。生まれてから、お母さんの「よしよし」で安心できる愛着形成(昔の赤ちゃんの安心感)を、大人が取り戻してあげる必要があるのが、今の子どもたちだと思います。ここらへんに、サイレントベビーや児童虐待の根っこがあるのではないでしょうか。今の子どもたちには、育児・子育て(目と目を合わせるアイコンタクト・笑顔で声かけ・密着抱っこ)に手間暇かけてあげること(昔は気にしなくてよかったこと)が、愛着形成・信頼関係づくりのためにも、どうしても必要不可欠なのです。


『「学力」の経済学』(中室牧子・著)を読んで納得した、育児・子育て~幼児教育・学校教育で重要な2つの柱


久しぶりに出会った学生時代の友人(逸材)から薦められていた本を、ようやく読むことができました。教育経済学者の中室牧子・慶應義塾大学総合政策学部准教授の著書『「学力」の経済学』です。就学前保育教育や学校教育に携わる方は、自らの視野を広げるという観点からも、直接読まれることをぜひオススメします。


なんせ、初版2015年6月18日から5ヶ月未満に第12刷発行(増刷)という、傑出した教育経済学書(アメリカにおける科学的な検証により、教育にいつ投資すべきかを明らかにした内容をまとめた経済書=すぐれた教育実践家個人の経験や勘ではなく、科学的な実験~追跡調査に基づいた教育書)なのです。とっくに、文部科学省もベネッセ教育総合研究所も注目している・・とも聞きました(ベネッセの発信にも期待)。


さて、肝心の本書『「学力」の経済学』(中室牧子・著)の目次を見ますと、


第1章 他人の“成功体験”はわが子にも活かせるのか?


第2章 子どもを“ご褒美”で釣ってはいけないのか?


第3章 “勉強”はそんなに大切なのか?


第4章 “少人数学級”には効果があるのか?


第5章 “いい先生”とはどんな先生なのか?


という構成になっています。それでは最後に、中室先生が著書の58・60ページに、ズバリ書いておられるひと言2つで、本記事を締めくくりたいと思います。その下は、今どきの「お手軽なもの」の1例の紹介です。


「勉強しなさい」はエネルギーの無駄遣い』『お手軽なものに効果はない



保育教育・子育てに生かしたい「アドラー博士の 子どもを勇気づける20の方法」


「アドラー博士の 子どもを勇気づける20の方法」星一郎・著(サンマーク文庫)を、購入しました。


星一郎さんは、1941年生まれ。都立梅ヶ丘病院 精神科心理主任技術員から、都立中部精神保健福祉センター勤務。その後、財団法人精神医学研究所兼務研究員、日本アドラー心理学会評議員という経歴の、カウンセリング・心理療法・アドラー心理学の専門家です。


それでは、星一郎さんの著書「アドラー博士の 子どもを勇気づける20の方法」の目次を抜粋しながら紹介いたします。


1章 アドラー博士が発見した《勇気づけ》の原理(内訳10項目のうち5項目だけ紹介します)


・子どもの変えられない過去をせんさくするより、これからの目的を考える

・能力の高い低いではなく、能力をどう発揮させるかを考えるのが親のつとめ

・子どもの行動の背後にある心理ではなく、行動そのものだけに注目する

・ないものを与えるのではなく、もともとあるものを上手に引き出す

・勇気づけの最終目標は、《仲間とともに生きる》感覚を養うこと


2章 子どもを勇気づける20のアドラー法則(20のうち19を紹介します。内訳も少しだけ紹介します)


①「わが子が生きているだけで幸せ」と考えることが、何よりの勇気づけ


・親のぜいたくな悩みが、子どもの勇気をくじいている


②問題のある子どもでも、《尊敬》と《信頼》で接するのが勇気づけの基本


・子どもは、つねに変わらぬ《尊敬》によって勇気づけられる

・子どもは《信用》ではなく、つねに評価の変わらぬ《信頼》で勇気づけられる


③頼りない子どもほど、一人前として扱うことで勇気が生まれる


・自分が求めない《援助》より、自分が求めた《協力》にこそ勇気づけられる


④助言は《セールスマン》的押し売りでなく、《御用聞き》ぐらいでいい


⑤100点をとってきた子どもをほめるのは、勇気づけにならない


・子どもは、勝敗や能力ではなく、貢献や協力を認められると勇気づけられる


⑥プラス面を見つけ出す《ポジティブ思考》が子どもを勇気づける


・子どもは、《批判》ではなく《代替案》で勇気づけられる


⑦「すべて」「完全」といった言葉を親の頭から消すだけで、子どもは勇気づけられる


⑧うれしいときは《感情的》に、怒ったときはつとめて《理性的》に接する


⑨他人との比較でなく、自分にしかない資質に注目されると勇気づけられる


⑩どんなに短時間でも、1日1回は子どもの話をじっくり聞いてやる


⑪「早く」「ダメ」「ガンバレ」は、子どものやる気をくじく三大禁句


⑫子どもを非難する《おまえ言葉》より、親自身を語る《私言葉》が有効


⑬親の言うことをよく聞く《いい子》は、じつはもっとも勇気づけが必要な子


⑭親が具体的エピソードを聞いてやると、子どもは勇気づけられる


・子どもは、具体的なエピソードを聞かれることで勇気づけられる


その具体的なエピソードの例として、子ども「今日、先生に怒られちゃった」親「どうして怒られたの?」→「それであなたはどうしたの?」→「もし今度また先生に怒られたら、何て言ってほしいの?」→「そうね、お母さんもそう思うわ」という親子の会話を書いておられました。


・「ラーメンぐらい自分でつくれるでしょ」が、子どもの勇気をくじいている


⑮《家族ルール》をつくり、守らせることで、子どもは《勇気ある人間》になれる


⑯落胆している親からは、《勇気ある子ども》はぜったいに育たない


⑰《理想の子ども像》と現実の子どもを比較すると、子どもは自分が嫌になる


⑲悠然と見てくれる大人がいれば、子どもは《悪》には染まらない


⑳できていない部分に目を向けるより、できている部分を評価する


3章 困った子どもも、こうすれば立ち直る(5項目は省略します)


以上、星一郎さんの著書「アドラー博士の 子どもを勇気づける20の方法」の目次等(抜粋)を紹介いたしました。本書を直接読まれることをオススメします。


関連ページ
学校・園で「自分を出したがる子&自分を出せない子」の共通点→たった一つの約束「大丈夫?」自己決定を促す「どうしたい?」+困った子は困っている子
https://sg2takaboo.exblog.jp/24898462/

「中1ギャップ」教師ができる7か条【先生、そんな言い方しないで】【コミュニケーションを大事にする事例】「高校の卒業式」で大切なこと

http://sg2takaboo.exblog.jp/24898132/



by takaboo-54p125 | 2017-08-26 05:19 | 育児・子育て