詩【親子で読みたい詩】【谷川俊太郎さんの詩】【親が読んでほしい絵本】【相田みつをさんの詩】【子どもの本屋さん推薦の本】(詩45編)

有名な詩「祝婚歌(しゅくこんか)」を、
 もし赤ちゃんが夫婦げんか真っ最中のパパとママに
 バブバブお説教するとしたらこんなふうに言うのかなあ


赤ちゃんがパパとママに贈るうた

       
二人(パパママ)が むつまじく(なかよく)いるためには


少々 おろかでいるほうがいい


立派すぎないほうがいい


立派すぎることは


長持ちしないことだと


気づいているほうがいい


かんぺきを めざさないほうがいい


かんぺきなんて 不自然なことだと


うそぶいているほうがいい


二人のうち どちらかが


ふざけているほうがいい


ずっこけているほうがいい


たがいに 非難することがあっても


非難できるく資格が 自分にあったかどうか


あとで 疑わしくなるほうがいい


正しいことを言う時は


少し ひかえめにするほうがいい


正しいことを言う時は


相手を 傷つけやすいものだと


気づいているほうがいい


立派でありたいとか 正しくありたいとか


無理な緊張には 色目を使わず


ゆったり ゆたかに 光をあびているほうがいい


健康で 風にふかれながら


生きていることのよろこびに


ふと 胸が熱くなる


そんな日があってもいい


そして なぜ胸が熱くなるのか


わかり合える二人でいたい


そして 毎日 相手にしてもらったことを


当たり前のことと思わずに


いつも 「ありがとう」 と言い合える


二人(パパママ)でいてほしい (バブバブ)


次の詩は、子育て(幼少期~思春期)における「親の役割のポイント」を教えてくれる詩です。この詩は、詩集「一編の詩があなたを強く抱きしめる時がある」水内喜久雄・編(PHP研究所)に50編載っている詩の1つです。私も手元に1冊置いてありますが、本書を直接読まれることをオススメします。


『ピンチの時のお願い』  小林育子


ここまでは、「親子で読んで・・」と言うより、「親自身が、自分のためにも子どものためにも、読み味わってほしい詩」だと言えるでしょう。お子さんが眠った後にでも・・。



次の詩は、かつて小学校1年生の教科書(光村図書)にのっていた詩です。


親子でいっしょに声を出して読むと、楽しいですよ。


あいうえお・ん   つるみまさお


あのこと あのこが、あいうえお。
おでこと おでこを、こっつんこ。
かけてく ふたりは、かきくけこ。
こぶたん あたまが、おおいたい。
さんさん おひさん、さしすせそ。
そらから おでこを、てらしてる。
たんぼの かえるが、たちつてと。
とんだり はねたり、おおわらい。
ならんで すわれば、なにぬねの。
のはらで だれかも、わらってる。
はっぱの かげから、はひふへほ。
ほらほら みつけた、かたつむり。
まてまて にげるな、なにぬねの。
もいちど つのだせ、あたまだせ。
やまから ふくかぜ、やいゆえよ。
よしよし おでこを、さすってく。
らっぱが きこえる、らりるれろ。
ろくじに なったら、ひがくれる。
わかれる ふたりは、わいうえを。
おでこの こぶたん、もうないよ。
こぶたん んのじで、もうおしまい。
あのこと あのこも、さようなら。


次の歌は、岐阜県中津川市の笠木透さんの作詞で、
高石友也&ザ・ナターシャー・セブンが
かつてレコード(LP)の中に収録した歌です。
詩を読む感じで、音読するだけでも楽しいですよ。


『あいうえおとも おともだち』 かさぎ とおる


あいうえおって よんでいる
だれかが どこかで よんでいる
※ あいあい ああおい えいえいおおう
(※くりかえします。親→子)
かきくけこって つついてる
にわとり かきのき つついてる
※ かきくく かけこか こけこけこここ
(※くりかえし)
さしすせそって ふいている
こかげの そよかぜ ふいている
※ さしさし そそすせ さぞさぞすずし
(※くりかえし)
たちつてとって あるいてる
あかちゃん ひとりで あるいてる
※ たてたった たちとて つつつとどっち
(※くりかえし)
なにぬねのって かいている
ぬれた ガラスに かいている
※ なにのの なぬなに ねねののなにね
(※くりかえし)
はひふへほって わらってる
ピーティーエイが わらってる
※ ははぱぱ ばばほぼ ひひふふへほへ
(※くりかえし)
まみむめもって あらってる
シーツを タライで あらってる
※ まみもみ むめまむ もみもむもまま
(※くりかえし)
やいゆえよって どなってる
こどもと こどもが どなってる
※ やいえい やえゆえ やいゆえゆえよ
(※くりかえし)
らりるれろって ひかってる
はっぱに あさつゆ ひかってる
※ ららりる られろろ れるろりられろ
(※くりかえし)
わいうえをんーて のびしてる
ひるねの ライオン のびしてる
※ わうおう いわうえ んわおおおん
(※くりかえし)


次の詩は、かつて
小学校1年生の教科書(東京書籍)にのっていた詩です。
親子でいっしょに声を出して読むと、楽しいですよ。


おさるが ふねを かきました  まど みちお


ふねでも かいて みましょうと、
おさるが ふねを かきました。
けむりを もこもこ はかそうと、
えんとつ いっぽん たてました。
なんだか すこし さみしいと、
しっぽも いっぽん たてました。
ほんとに じょうずに かけたなと、
さかだち いっかい やりました。


谷川俊太郎さんの詩は、リズムもあるし、
内容も、音読するのが楽しくなります。


うんとこしょ  たにかわしゅんたろう

うんとこしょ どっこいしょ
ぞうが ありんこ
もちあげる
うんとこしょ どっこいしょ
みずが あめんぼ
もちあげる
うんとこしょ どっこいしょ
くうきが ふうせん
もちあげる
うんとこしょ どっこいしょ
うたが こころを
もちあげる


おならうた  たにかわしゅんたろう

いもくって ぶ
くりくって ぼ
すかして へ
ごめんよ ば
おふろで ぽ
こっそり す
あわてて ぷ


ふたりで ぴょ


したもじり    たにかわしゅんたろう

なげなわのわもわなげのわもあわのわもわ
こがめもこがももこがもめもかごのなか
あめなめるまねなのねまめにるはめなのに
あせかくかごかきかきかくえかき
こがもまごまごまごがももまごまご
そそうしたそしのせせっせとさするでし
くるまくるまにくるくるまるめ
くるまくるまでまるまるくるめ
おやおややおやのややのおやはおおやか


わるくち  谷川俊太郎                          
ぼく なんだいと いったら
あいつ なにがなんだいと いった
ぼく このやろと いったら
あいつ ばかやろと いった
ぼく ぼけなすと いったら
あいつ おたんちんと いった
ぼく どでどでと いったら
あいつ ごびごびと いった
ぼく がちゃらめちゃらと いったら
あいつ ちょんびにゅるにゅると いった
ぼく ござまりでべれけぶんと いったら
あいつ それから? といった
そのつぎ なんといえばいいか
ぼく わからなくなりました
しかたないから へーんと いったら
あいつ ふーんと いった


つるつるとざらざら  谷川俊太郎

つーるつる つーるつる
つるつるすべるの なんだろな
こおりにせっけんすべりだい
しゃぶったあめだまはげあたま
ざーらざら ざーらざら
ざらざらするのは なんだろな
とうさんのおひげにかみやすり
こぼれたおさとうくつのすな
べっとべと べっとべと
べとべとくっつく なんだろな
みずあめはちみついちごじゃむ
なめたきってにセロテープ


もしも    谷川俊太郎                              
もしもあたまがおしりだったら
ぱんつはぼうしになるだろう
もしもじめんがそらだったら
にじはとんねるのなかにでる
もしも6が1だったなら
6ねんせいは1ねんせいだ
もしもおかねがこのはだったら
ぎんこうはみどりのもりだ
もしもひるまがよるだとしたら
おとなだっておねしょをしちゃう
もしもあなたがぼくだったなら
このうたかいたのはあなたです


詩人・谷川俊太郎さんは、するどい指摘もされています。
「赤ちゃんは親から『よしよし』『いい子いい子』とあやされることで、言葉というものを幸せに習い始めた。ところが、子どもは成長してくると、いつのまにか『早く』『やめなさい』とかの叱る言葉・管理する言葉に囲まれている。身の周りにあるのは知識・情報だけで、ハウツーはあっても『知恵』はない。生きていくための知恵は、自分の中から湧いて出てくるもの、知恵は『体ぐるみ』のものなのに」
だから、谷川俊太郎さんの詩は音読するのが楽しいというか、自分の体の内から発する音としての豊かな言葉に、出会えわせてくださっているのでしょうか。
とにかく声に出して読んでみてください。


かっぱ   たにかわしゅんたろう
かっぱかっぱらった
かっぱらっぱかっぱらった
とってちってた
かっぱなっぱかった
かっぱなっぱいっぱかった
かってきってくった


きつつき  たにかわしゅんたろう
うそつききつつき
きはつつかない
うそをつきつき
つきつつく
うそつききつつき
つつきにつつく
みかづきつくろと
つきつつく


たね   たにかわしゅんたろう
ねたね
うたたね
ゆめみたね
ひだね
きえたね
しゃくのたね
またね
あしたね
つきよだね
なたね
まいたね
めがでたね


ないないづくし  たにかわしゅんたろう
まるには ひとつも かどがない
えんしゅうりつは きりがない
かびたまんじゅう もったいない
よだれたらして みっともない
ほっかいどうなら わっかない
ふゆはさむいに ちがいない
いっぽんみちは あてどない
こいぬがいっぴき あどけない
かねがないのは しかたがない
だけどなんだか たよりない
うらないちっとも あたらない
かえるはなぜか へそがない


けんか      谷川俊太郎                             
けんかならこい はだかでこい
はだかでくるのが こわいなら
てんぷらなべを かぶってこい
ちんぽこじゃまなら にぎってこい


けんかならこい ひとりでこい
ひとりでくるのが こわいなら
よめさんさんにん つれてこい
のどがかわけば さけのんでこい


けんかならこい はしってこい
はしってくるのが こわいなら
おんぼろろけっと のってこい
きょうがだめなら おとといこい


次の詩は、小学校1年生の教科書(日本書籍)にのっていた詩です。


いるか     たにかわしゅんたろう

いるかいるか
いないかいるか
いないいないいるか
いつならいるか
よるならいるか
またきてみるか


いるかいないか
いないかいるか
いるいるいるか
いっぱいいるか
ねているいるか
ゆめみているか


次の詩は、小学校3年生の教科書(教育出版)にのっていた詩です。


ことば遊び歌   谷川しゅんたろう

 ののはな

はなののののはな
はなのななあに
なずななのはな
なもないのばな


 ことこ

このこのこのこ
どこのここのこ
このこのこののこ
たけのこきれぬ
そのこのそのそ
そこのけそのこ
そのこのそのおの
きのこもきれぬ


次の詩は、小学校3年生の教科書(学校図書)にのっていた詩です。


こわれたすいどう  谷川しゅんたろう

こわれたすいどう
ピッタン テトン テッタン ピン
いくらしめてもとまらない
よるになっても
ピッタン テトン テッタン ピン


こわれたすいどう
ピッタン テトン テッタン ピン
だあれもいないおふろばで
あさになっても
ピッタン テトン テッタン ピン


次の詩は、小学校6年生の教科書(光村図書)にのっていた詩です。                                   今ものっているかな。


生きる  谷川 俊太郎

生きているということ いまいきているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっとあるメロディを思い出すということ
くしゃみすること あなたと手をつなぐこと


生きているということ いま生きているということ
それはミニスカート それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス それはピカソ
それはアルプス すべての美しいものに出会うということ
そして かくされた悪を注意深くこばむこと


生きているということ いま生きているということ
泣けるということ 笑えるということ
怒れるということ 自由ということ


生きているということ いま生きているということ
いま遠くで犬がほえるということ
いま地球がまわっているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いま いまが過ぎてゆくこと


生きているということ いま生きているということ
鳥ははばたくということ 海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ あなたの手のぬくみ
いのちということ


あいうえおうた   谷川俊太郎


「谷川俊太郎少年詩集『どきん』」詩の散歩道シリーズ(理論社)より


本書を読まれることをオススメします。


ひみつ   たにかわ しゅんたろう


うんこ   たにかわ しゅんたろう


「教室で読みたい詩12ヶ月」水内喜久雄・編著(民衆社)より  


この本には、たくさんの詩がのっています。3巻あります。珠玉の詩集です。本書を直接読まれることをオススメします。


いついまいかいや!   谷川俊太郎


「谷川俊太郎少年詩集『どきん』」詩の散歩道シリーズ(理論社)より


本書を読まれることをオススメします。


うそ          谷川俊太郎


「いま中学生と読みたい101の詩」木坂涼&水内喜久雄・編(民衆社)より


素晴らしい詩集です。本書を読まれることをオススメします。


くんぽんわん  谷川俊太郎


って      谷川俊太郎


たいこ     谷川俊太郎


カロンセのうた 谷川俊太郎


この絵本「いちねんせい」には、全部で22編の谷川俊太郎さんの詩が載っています。どの詩にも、和田誠さんのとても楽しい挿絵も書いてあります。つい買ってしまいました。本書をお子さんといっしょに直接読まれることをオススメします。



わが子のために、親自身が読んでほしい絵本


『おこだでませんように』


先日、子どもが読むよりも、親が読んでほしい、という絵本を教えてもらったので、さっそく、図書館へ借りに行きました。なんか、すぐに読みたくなって、図書館のある建物のロビーで、読んでみました。一気に読みました。そして、涙がボロボロこぼれました。すぐれた児童文学の本で、泣けてきた経験はありますが、まさか、私が絵本で泣いてしまうとは・・・子育て中の全ての保護者のみなさんに、ぜひ読んでほしい、ステキな親子でいるために、と思い、紹介します。



題名 「おこだでませんように」(「ま」という字は鏡文字になっていました)
作者 くすのき しげのり
発行 小学館
定価 1,500円


 作者の、くすのきしげのりさんの「あとがき」だけ紹介します。


「『おこだでませんように』そう書かれた小さな短冊(たなばた)を見た時、私は涙が出そうになりました。短冊を書いた男の子は、いつも怒られているのでしょう。この子が、楽しいと思ってしたことや、いいと思ってしたことも、やりすぎてしまったり、その場にそぐわなかったり、あるいは大人の都合に合わないからと、結果として怒られることになってしまうのかも知れません。


でも、この子は、だれよりもよくわかっているのです。自分は怒られてばかりいるということを。そして、思っているのです。自分が怒られるようなことをしなければ、そこには、きっとお母さんの笑顔があり、ほめてくれる先生や、仲間に入れてくれる友だちがいるのだと。


そんな思いを持ちながら、それをお母さんや先生や友だちに言うのではなく、七夕さまの短冊に、1文字1文字けんめいに書いた『おこだでませんように』。この子にとって、それは、まさに天に向けての祈りの言葉なのです。


子どもたち一人ひとりに、その時々でゆれうごく心があります。そして、どの子の心の中にも、このお話の「ぼく」のような思いがあるのです。どうか私たち大人こそが、とらわれのない素直なまなざしを持ち、子どもたちの心の中にある祈りのような思いに気づくことができますように。』


以上、作者の、くすのきしげのりさんの「あとがき」でした。
みなさんも、ぜひ一度、図書館へ行って、絵本『おこだでませんように』を手にとって読んでみてください。読み終えた瞬間から、お子さんを見る目が、「曇りなき眼(まなこ)」で見つめられるステキな親になれますよ。


相田みつをの詩から学ぶ「子育ての助言」


このタイトルは、『相田みつを美術館』の館長であり、詩人・相田みつをさんの長男でもある相田一人さんの講演の演題です。お話の中でふれられた相田みつをさんの詩をいくつか紹介します。味わってみてください。


ぐち     相田みつを
ぐちをこぼしたって
いいがな
弱音をはいたって
いいがな
人間だもの
たまには涙を
みせたって
いいがな
生きているんだ
もの


ただいるだけで     相田みつを
あなたがそこに
ただいるだけで
その場の空気が
あかるくなる
あなたがそこに
ただいるだけで
みんなのこころが
やすらぐ
そんなあなたに
わたしもなりたい


あのね
親は子どもを
みているつもりだけれど
子どもはその親を
みているんだな
親よりもきれいな
よごれない眼でね


子どもへ一首     相田みつを
どのような
道を
どのように
歩くとも
いのちいっぱいに
生きれば
いいぞ


自分の番 いのちのバトン  相田みつを
父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうしてかぞえてゆくと
十代前で千二十四人
二十代前では?
なんと百万人を超すんです
過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いまここに
自分の番を生きている
それが
あなたのいのちです
それがわたしの
いのちです


 (無題)     相田みつを

うつくしいものを
美しいと思える
あなたのこころがうつくしい


つまづいたおかげで     相田みつを
つまづいたり ころんだりしたおかげで
物事を深く考えるようになりました
あやまちや失敗をくり返したおかげで
少しずつだが人のやることを温かい眼で見られるようになりました
何回も追いつめられたおかげで
人間としての自分の弱さとだらしなさをいやというほど知りました
だまされたり裏切られたりしたおかげで
馬鹿正直で親切な人間の温かさも知りました
そして・・・身近な人の死に逢うたびに
人のいのちのはかなさと
いまここに生きていることの尊さを
骨身にしみて味わいました
人のいのちの尊さを骨身にしみて味わったおかげで
人のいのちをほんとうに大切にするほんものの人間に
裸で逢うことができました
一人の ほんものの人間にめぐり逢えたおかげで
それが縁となり次々にたくさんのよい人たちに
めぐり逢うことができました
だから わたしのまわりにいる人たちはみんなよい人ばかりなんです


わけ合えば    相田みつを

うばい合えば足らぬ
わけ合えばあまる
うばい合えばあらそい
わけ合えばやすらぎ


うばい合えばにくしみ
わけ合えばよろこび
うばい合えば不満
わけ合えば感謝


うばい合えば戦争
わけ合えば平和
うばい合えば地獄
わけ合えば極楽



いのち         相田みつを

あのね
自分にとって
一番大切なものは
自分のいのちなんだよ
だから
すべての他人の
いのちが
みんな大切なんだよ


傍観者         相田みつを

うん
そうだよ
そうだよ
そうだとも
くちだけ
うごかしている
傍観者に
なにがわかる


外灯というのは    相田みつを

外灯というのは
人のためにつけるんだよ

わたしはどれだけ
外灯をつけられる
だろうか


こころ           相田みつを

のどがかわいているときに
きれいな谷川の水をのむと
ほっとします。
こころのかわいているときにやさしい、あたたかいことばを
かけられるとほっとします。
ほっとするのは、
むずかしい理屈や理論では
ありません。
こころですね。


本気             相田みつを

なんでもいいから
本気でやってごらん
本気でやれば
たのしいから
本気でやれば
つかれないから
つかれても
つかれが
さわやかだから


七転八倒(七転八起じゃありません)相田みつを

つまずいたり
ころんだり
するほうが
自然なんだな
人間だもの


見えないところで       相田みつを

土の中の
水道管
高いビルの
下の下水
大事なものは
表に出ない


枯れたすすき           相田みつを

枯れた
すすきが
まだ美しい
いのちいっぱい
一生けんめい
生きてきた
からだ


「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」相田みつを(ダイヤモンド社)、「育てたように子は育つ」相田みつを(小学館)を直接読まれることをオススメします。相田みつをさんが、人の命より大事なものは、この世に何1つないのですと、損得ぬきで最も大切なことを、ズバリ言っておられます。


次の詩は、私が小学校高学年の頃(S45~46年)に小学校で習った詩です。たしか教科書にのっていた記憶があります。今でも暗唱できます。味わい深い冬の詩です。家族の絆を味わえる詩でもあります。しみじみ読み味わってみてください。


冬の夜道                  津村信夫


冬の夜道を 一人の男が帰ってゆく


はげしい仕事をする人だ


その疲れきった足どりが そっくり それを表している


月夜であった


小砂利をふんで やがて 一軒の家の前に 立ちどまった


それから ゆっくり格子戸を開けた


「お帰りなさい」


土間に灯がもれて 女の人の声がした


すると それに続いて


どこか 部屋のすみから


一つの小さな声が言った


また一つ


また一つ別の小さな声がさけんだ


「お帰りなさい」




冬の夜道は月が出て ずいぶんと明るかった


それにもまして


ゆきずりの私の心には


明るい一本のろうそくが 燃えていた



この歌は、昭和20年代から30年代にかけて、ロバのひく馬車でパンを売る移動式のパン屋さんが流していた歌です。時代を考えると、蓄音機で鳴らしていたのかなと思います。「この歌が聞こえてくると、子どもたちが小銭を握りしめて集まって来た」と諸先輩も言っていました。私の住む地域には八日市から売りに来ていたそうですが、京都が発祥の地とも聞きました。

私がこの歌を聞いたのは、高石友也&ザ・ナターシャー・セブンのレコード(LP)です。クラスの子どもたちと、朝の会で歌っていました。歌詞を口ずさむだけでも楽しいイメージがふくらんできます。音読向きの詩であるとも言えます。おなかがへってくるかも知れませんよ。


パン売りのロバさん


ロバのおじさん チンカラリン

チンカラリンロン やってくる


ジャムパン ロールパン


できたて やきたて いかがです


チョコレートパンも アンパンも


なんでもあります チンカラリン


赤いくるまを チンカラリン

チンカラリンロン ひいてくる


ジャムパン ロールパン


あまくて おいしい いかがです


チョコレートパンに アンパンに


どちらにしましょう チンカラリン


いつもにこにこ チンカラリン

チンカラリンロン こんにちは


ジャムパン ロールパン


さあさあ みなさん いかがです


チョコレートパンと アンパンと


ハイハイありがと チンカラリン


晴れたお空に チンカラリン

チンカラリンロン 鈴がなる


ジャムパン ロールパン


よい子のおやつは いかがです


チョコレートパンも アンパンも


なんでもあります チンカラリン



子どもの本屋さんがすすめるロングセラー絵本


新聞に「子どもの本屋さんがすすめるロングセラー・ランキング」がのってました。販売部数のランキングでは、ありません。


東京の『クレヨンハウス』名古屋の『メルヘンハウス』など5つの子どもの本屋さんへの取材をもとに、25年以上読まれ続けている本の中から選ばれた「これはおすすめ!」の絵本です。部数も初版本が古い出版社の部数だけです。実際はもっと部数の多い絵本もあるでしょう。


①ぐりとぐら         (1967年・S42年)432万部


②三匹のやぎのがらがらどん  (1965年・S40年)236万部


③もこ もこもこ       (1977年・S52年) 82万部


④いない いない ばあ    (1967年・S42年)467万部


⑤しろくまちゃんのほっとけーき(1972年・S47年)224万部


⑥からすのパンやさん     (1973年・S48年)200万部


⑦ちいさいおうち       (1954年・S29年)183万部


⑧はらぺこあおむし      (1976年・S51年)514万部


⑨わたしのワンピース     (1969年・S44年)148万部


⑩おおおきなかぶ       (1966年・S41年)250万部


第2位に私も好きだった「三匹のやぎのがらがらどん」が入っていたのは、なんかうれしいですね。ウェブページ(素話)には「やぎさんふとってデンガラドンのドン」というタイトルでのせてありますので、ごらんください。


次は読み物です。


①エルマーのぼうけん     (1963年・S38年)256万部


②長くつ下のピッピ      (1964年・S39年) 52万部


③大どろぼうホッツェンブロッツ(1966年・S41年)115万部


④星の王子さま        (1953年・S28年)560万部


⑤いやいやえん        (1962年・S37年)193万部


⑥ふらいぱんじいさん     (1969年・S44年)122万部


⑦モモ            (1976年・S51年)293万部


⑧ちいさいモモちゃん     (1964年・S39年)119万部


⑨魔女の宅急便        (1985年・S60年) 79万部


⑩くまの子ウーフ       (1969年・S44年)321万部


魔女の宅急便の原作は、初版から25年もたっているとは知りませんでした。ジブリ映画が公開されたのが1989年(平成元年)ですから、映画も20年以上たつのですね。



『五味太郎さん「らくがき絵本」20年』


という記事が昨年2010年12月1日(水)朝日新聞の30面に載っていました。記事を少し紹介します。


『絵本作家・五味太郎さんの「らくがき絵本」(ブロンズ新社)が出版されて20年。五味さんが途中まで描いた絵に、描き足したり、色を塗ったりして「自分の絵」に仕上げるこの絵本は、17カ国、18の言語に翻訳されている。「書き込み式なので、まっさらな画用紙より描きやすい」とリハビリにも使われている。丸皿の両脇にフォークとスプーン。「ごちそうをかきましょう」と言葉が添えられている。木なら、幹と枝だけ。「食べ物や葉っぱは、描くのが一番楽しいところ。だけど、そこは我慢して描かない。一番いいところを譲っているわけ」五味さんが解説する。・・「らくがき絵本」は368ページ。再生紙を使った電話帳のような本だ。・・依頼を受けた五味さんも、「子どものために、ではなく、子どもから参加できる本をつくりたかった」と意気投合した。続きは読者が描くので、著者名は五味太郎ではなく、「五味太郎50%」とした。


当初、「分厚すぎて売れない」と言われたが、版を重ねた。2000年、フランスでの出版を皮切りに、韓国、イギリス、アメリカ、スペイン、ドイツと海外にも広がり、累計360万部を越えた。子どもたちが描いた絵を見ると、色使いなどにお国柄が表れている。・・「らくがき絵本」は阪神大震災で被災した子どもたちも支えた。・・「心にためこんだ思いを、早く発散させてあげることが必要だった。火山の絵は、恐怖心やショックを引き出してくれた」・・』(たくさん抜粋して、ごめんなさい)


震災で恐怖やショックを受けた子どもたちからも、脳卒中のリハビリ中の患者さんからも、何かマイナスのものを解き放ってくれて、プラスになるものを引き出してくれて、さらにイメージの広がりへといざなってくれる「らくがき絵本」って、すごいんや~と思いました。世の中の人は、みんな知っていたのかなぁ、私だけ知らなかったのかなぁ、と恥ずかしいような、くやしいような・・でも、先月、ぐうぜん知ることができて、素直によろこんでいます。


と思っていたら、なんと、実物を二男の本棚で発見しました。わが家の、こんな所になんであるのかなぁ、と思いつつ、ペラペラッとめくってみました。いくつか紹介します。


「らくがきをしましょう。おじさんにみつからないように、さささっとかいてしまいましょう」と書いてありました。大きな塀と、ほうきを持ったおじさん(こわそう)が書いてありました。


「きたないいろに、ぬりましょう」と書いてありました。ぞうきんと、上ぐつが書いてありました。


「ことばをかきましょう」と書いてありました。ケンカをしている女の子と男の子が書いてあり、その周りに10人ほどの友だち(いろんな表情とリアクション)が書いてあり、全員にセリフを書ける「吹き出し」も書いてありました。なかなかおもしろそうです。


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by takaboo-54p125 | 2010-07-30 18:34 | 子どもと詩