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春はあけぼの、夏は夜、岩倉川に無数のホタルが乱舞した日

風薫る五月から、初夏を感じる六月へ季節は移ります。

先日、夕食の会話(中学生の末っ子との会話)が、年に1回あるかないか(たぶんありません)というぐらい、風流な時間になりました。


私「暑うなってきたなぁ」
子「今日、水筒のお茶、足りんかった」
私「そうかぁ。昔の人のほうが、自然の変化で季節を感じる力があったんかなぁ」
子「なんで?」
私「春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れって言うやん」(うろ覚えですが)
子「春はあけぼの。ようよう白くなりゆく山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。

夏は夜。

月のころはさらなり。

やみもなお。

ほたるの多く飛び違いたる、また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くも、おかし。

雨など降るもおかし。やろ」(平然と)
私「えーっ!覚えてんのか?」(あ然、負けてるやん)
子「6月は夏か?」(チャンス)
私「2月の立春から春、5月の立夏から夏、8月の立秋から秋、11月の立冬から冬やで」(少し挽回)
子「ほやで、岩倉川のホタルの見頃は6月なんやー」


今(2011)から数年前2005or2006年、6月上旬から中旬の午後8時頃だったと思います。

まだ小学校の3,4年生だった末っ子と、近くの岩倉川へホタルを観に行きました。

ホタルの観察会の日に参加したわけではなく、思いついてブラッと行っただけです。

そしたら、偶然、数え切れないほどの数のホタルの乱舞に遭遇しました。

乱舞する無数のホタル群の中で、私たち親子は無言で立ち尽くしていました。

心がふるえるほど感動したからです。

翌年以降も、もう1回ホタルの乱舞が観たくて、機材も買い、6月になると何回も行きましたが、それっきりです。

わりと飛んでいる日もありますが、あの乱舞は二度と観ることはできませんでした。

ホタルの乱舞は、微妙な条件が総てそろわないと、観られないそうです(時期・時間帯・天候・気温・湿度・風の状況等全部)。

場所は、愛荘町の堅井之大宮:鎮守の森の近くに流れる岩倉川(ホタルが生息できる環境を守れる天井川)です。

あれは、たまたま「千載一遇」の場面に居合わせることができた、超ラッキーな出来事だったということなのでしょう。


今年の地元のホタル鑑賞会は、6月18日午後8時だそうです。

ホタル鑑賞会の場所は、もう少し上流かも知れません。

保存会の専門家がおられますから、きっとホタルの見頃なのでしょう。

しかし、私の鮮明?な記憶では、もう少し早い時期のような、週末とは限ってないような、ウーン…たんなる勘です。

あの「七夕:天の川」の中にいる感覚になれたホタルの乱舞に、1回だけでも巡り会えたのは幸運でした。

右半身が不自由なので、夜の外出を控えている私にとって、一生に一度の夢のような、有り難い奇跡的体験だったと言えます。

その後は、以下のYouTubeで長野県辰野町(松尾峡-ほたる童謡公園)のホタルの乱舞を鑑賞させてもらっています(心より感謝いたします)。
https://youtu.be/8GqDmkDKcvo


さて、ホタルと言えば枕草子が思い浮かびます。

枕草子における春夏秋冬の文章と言えば、おぼろげながら、自然の移ろいの息づかいを感じることができたような記憶があります。

春はあけぼの=明け方‥日の出頃?

夏は夜=月やホタル?

秋は夕暮れ=鳥や虫?

冬はつとめて?‥なんだっけ‥日の出後?

「あけぼの」と「つとめて」‥「あけぼの」のほうが「つとめて」より少々早かったような‥自信なし‥



by takaboo-54p125 | 2011-06-01 05:15 | お出かけ・旅